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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
最終章 二人の魔術師
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198話 朱希羅の推理

「なに⁉わかったのか朱希羅!奴の無傷な理由が!」

とセレシアは聞き返すと、朱希羅は答えた。

「あぁ、そして奴を倒す攻略法もわかった」


「ほぅ、この俺を倒す方法だと?」

と閻は朱希羅に聞くと、朱希羅は閻の指を指差して答えた。

「閻が身につけている指輪……。その指輪の石は魔法結晶なのさ」

「魔法結晶無しでは魔術は発動できない……!そうか!奴は指輪に装飾されている魔法結晶で魔力のバリアを……‼」

とヒュードラッド仙人は言うと、朱希羅は答えた。


「いや、違う。奴は自分の身体の周りに魔力のバリアを張ったんじゃない」


「違うじゃと⁉」

とヒュードラッド仙人が聞き返すと、朱希羅は答えた。

「奴はセレシアの突風攻撃を受けたとき、確かに身体中が切り傷だらけになった。たが、すぐにその切り傷は回復したんだ。奴の魔術によってな」

と朱希羅は言うと、ラーシが言った。

「じゃあ、江川の炎の剣を素手で受け止めたときも、素手の大火傷を魔術で回復したのか!」

「そうだ」

と朱希羅は言うと、閻が答えた。

「さすが俺の血を引く息子だ。よくそこまで推理できたな。そう、俺には無限の自己再生魔術がある。だが、俺を倒す攻略法など無い」

「いや、あるさ」

と朱希羅は言うと、拳を強く握りしめ答えた。


「お前のその自己再生魔術による回復を上回る、怒涛の連続攻撃さ」


「連続攻撃?」

とセレシアは聞くと、ヒュードラッド仙人が答えた。

「どんな魔術であれ、魔術を発動させるには発動計算式を脳の中で組み立てなければならない。つまり朱希羅は、奴が発動計算式を組み立てる隙を与えない連続攻撃を与えれば、奴は回復することはできない。と言ったんじゃ」


「果たして、そう上手くいくかな?」

と閻は聞くと、朱希羅は答えた。

「やるしかねぇんだ。俺たちが生き残るためには!この世界を救うためには!」


「残念だが、お前らは生き残ることも、世界を救うこともできない。待っているのは“死”だけだ。来るなら来い!とっととお前らを片付ける!」


と閻は言うと、朱希羅と江川はそれぞれの悪魔武器を構え、閻に向かって走り出した。






一方、ジンさんの城に侵入した僕たちはある部屋にたどり着いた。

「あれは……」

と僕は言いながら、ゆっくり歩き出した。


そう、今僕たちがいるのは狩武とアルベラム大臣が戦ったあのホールだ。


僕はアルベラム大臣の死体にゆっくり近づいた。

「アルベラム大臣……死んでいるのか……?」

とレアルは聞くと、僕は答えた。

「いや、アルベラム大臣が死んだなら、アルベラム大臣に奪われたレアルの記憶が元に戻るはずだ……」

「じゃあ、アルベラム大臣は生きているのか?」

と真司は聞くと、ルリがアルベラムの頭の上に手を置いた。

「なにしてんだ?」

とドラッグはルリに聞くと、ルリは答えた。

読心(マインドリード)でアルベラムの記憶を覗いてるのよ。死体でも覗くことは可能だわ。これでアルベラムになにがあったのかがわかる」

とルリが言ったとき、ある声がホール中に響いた。


「アルベラム大臣は裏切り者に殺されました」


僕たちは上を見上げた。

そう、上から背中から鋼鉄の翼を生やしたデューラが舞い降りて来たのだ。

「裏切り者だと⁉」

と真司は邪神の弓矢(デイモンアーチェリー)を構え聞くと、デューラは答えた。


「松田狩武っていう裏切り者にね」









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