1話 謎の黒い箱
夜海雷華の第1作品。
文法がメチャクチャですが、読んで頂ければ幸いです。
自分はこの特に何もない街に住む中学三年生。
名は松田隼人。
勉強は…まぁだいたいできているが、ケンカは勝ったことがない。
父親は僕が小さい頃からいない。母親は真面目すぎる人だ。
何故、学校に行かなければならないのだろう。
と、思うときもある。
中学生になってから三年経ったが、将来の夢なんて考えたことはない。
というダメ人生を過ごしている僕に、まるで人生がメチャクチャに変わる出来事が起こる。
その出来事は放課後に起きた。
部活動がない僕はいつもと変わらず家に帰った。
家に帰ってもいつもと変わらない。
母親は掃除機を持ってリビングを掃除している。
僕は自分の部屋に入リ、バックを置こうとしたとき部屋に見たこともない黒い箱が置かれていた。
宅配物だろうか?だがそんなはずはない。
僕は母さんに聞いた。
「母さーん、この箱なに?」
母さんは答えた。
「箱?なに言ってるの?」
母さんはこの黒い箱のことは知らないのだろうか?
いや、きっと母さんは40代だから物忘れをしたのだろう。
僕は母さんを自分の部屋に連れてきて箱を見せようとしたとき、
部屋に黒い箱はなかった。
つい僕は「あれっ?」と声をもらしてしまう。
母さんはあきれた顔をしてリビングに戻ってしまった。
確かにさっきは黒い箱があったはずだが…。
僕はリビングに行き、母さんをもう一度呼んだ。
しかし母さんはこう言う。
「もうすぐ受験なんだから勉強したらどう?」
僕のやる気を無くす魔法の言葉であり、毎日必ず一度は言われる言葉だ。
僕はあの黒い箱のことは忘れようと決意して部屋に戻ると、あの黒い箱があった。
黒い箱からかすかだが「おいで…。」と言う声が聞こえる。
僕はホラー映画でも見ているのか…?と思うほど怖った。
僕は黒い箱を見つめながら母さんを呼んだ。
しかし母さんに無視され、
僕は目の前にある黒い箱に近ずいた。
一体中から何が出てくるのだろうか?
ゾンビ?魔神?亡霊?
恐怖しかイメージできない僕は、手をガクガクさせながらも箱を開ける。
パカッと箱が開いた。
中からはこの世のものとは思えない煙が部屋中にただよった。
僕は煙に包まれた。すごい悪臭だ。
まるで汗だらだらのジジイの靴下が僕を囲んでいるようだ。
煙が消えて僕は箱の中身を見た。何もない空っぽだ。
まさか煙に包まれておじいさんになったのか?と思い鏡を見たがイケメ…いや、いつもと同じ顔だ。
僕は気が付いた。
静かだ。まるで深夜みたいに外が静かなのだ。
僕はリビングに行った。 母さんの姿はない。
さらに学生服のまま外に出たが誰もいない。
これは悪夢か?と思いながら住宅街を走り、学校を走り、商店街を走りまくったが、誰一人いない。
僕は空を見上げた。空は青色ではなく紫色。
生き物はカラスしかいない。
間違いない、これは悪い夢だ!
いや、むしろ夢じゃなかったら困る。
僕は顔をつねった。ついでに一発顔を殴った。
痛い。涙がでてきた…。
ということは夢ではないのか!?
僕は心を落ち着かせて家に戻ることにした。