185話 未来を見る眼
「未来を見るだと!?そんなことが……!?」
と聖弥は言うと、悪魔化した僕はジンさんに向かって走りながら言った。
「様子を見ればわかることだ!」
「無駄なことを」
とジンさんは言うと、ジンさんの左目にある三つの瞳は完全に悪魔化した僕の姿を見ていた。
悪魔化した僕はジンさんに向かって高速のような連続パンチを放ったが、ジンさんはその攻撃をすべて完璧に避けた。
「攻撃が当たらない!?」
と悪魔化した僕はパンチを放ちながら言うと、聖弥が悪魔化した僕の後方から言い放った。
「どけ!隼人!……じゃなかったレン!」
それを聞いた僕は、左方向にステップ移動すると、聖弥がジンさんに向かって女神の拳銃を構えていた。
「どんなびっくり人間だろうが、銃弾当たれば死ぬはずだ!くらえ!」
と聖弥は言うと、銃声が聖堂に鳴り響いた。
バァンン!!!!
だが、ジンさんは完璧に銃弾を避けていた。身体の重心を左に傾け、銃弾を避けたのだ。
「ちっ!」
と聖弥は言うと、もう一発放った。
だが、ジンさんは高くジャンプし、また銃弾を避けた。
「銃弾を二回も避けただと!?」
と聖弥は言うと、ジンさんは空中で指先から白い一つの球体の形をしたエネルギーを放った。
「お前はこれを避けられるか?」
とジンさんは言うと、その球体の形をしたエネルギーは分裂し、無数のミサイルとなって聖弥に襲い掛かった。
「聖弥!逃げろ!」
とセレシアは言うと、ジンさんが放ったエネルギーと全く同じエネルギーが、お互いにぶつかり合い、消滅した。
「全く同じ技……!?」
とセレシアは言うと、ジンさんが答えた。
「デリットの技鏡か……」
「そうだ」
とデリットは言うと、デリットはジンさんにさらに言った。
「どうやら魔術でもコピーできるようだな……、貴様は魔術の発動条件には貴様が首にぶら下げているその魔法結晶が必要と言っていたが……」
とデリットは言うと、ジンさんは答えた。
「だが、この眼はコピーできないだろう?なぜか教えてやろうか?」
「答えろ!」
とデリットは言うと、ジンさんは答えた。
「この未来を見る眼は呪われし小悪魔 カルラの能力だったのだよ」
すると僕はジンさんに言った。
「そんなことがあるはずない!カルラはそんな瞳が三つもなかったし、そもそも未来なんか見えてもいなかった!」
「なぜなら、彼の能力は完全まで開花しなかったからだ」
「開花!?」
「そうだ、カルラは相手の動きを細かく見切る程度しか能力がなかった。私のこの眼を、カルラといっしょにしたら死ぬぞ」
とジンさんは言うと、ジンさんは僕たちに言った。
「さて、そろそろ彼も来る頃だろう……」
「彼だと?」
と僕は聞いた。ジンさんは少しにやついた感じだった。
そのころ、現代の松田隼人家では僕の母親がいつもどおりリビングの床に掃除機をかけていた。
2歳の狩武は床の上でボールのようなもので遊んでいる。
そんなとき、松田家のリビングに突如、どす黒いオーラが現れた。
「きゃああー!!!」
と母親は悲鳴を上げていた。リビングに現れたのは一体の死神だったのだ。
「松田狩武に用がある。静かにしていれば殺しはしない」
と言うと、母親は気絶してしまい、死神は二歳児の狩武を抱え、黒いオーラとともに消えてしまった。