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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第7章 神話時代
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180話 天魔の聖堂

 レンの故郷の村では見事に隼人たちが海賊を撃退した。

「お疲れじゃな、隼人」

 とルークさんは悪魔化が解けた僕に言うと、僕はルークさんに言った。

「海賊の親玉はきっと江川とドラッグがいる海辺にいる!早くいかなきゃ!」

「その必要は無いぞ」

 と江川が村を歩きながら言った。

 江川の姿を見た僕は驚きながら聞いた。

「江川!まさかもう倒したのか!?」

「あぁ、船の見張りは引き続きドラッグに任せてある。俺たちは一刻も早く“レン”と“最強の魔術師”が同一人物なのかどうか……、それと仲間と会うために、出航するぞ」

「あぁ、行こう!」

 と僕は言い、僕と江川と江川が歩き出した瞬間、ある声が聞こえた。



《ごきげんよう。諸君》



「この声は……アルべラム大臣!」

 と僕は言い、僕と江川は周りを見渡したがアルべラム大臣はいなかった。

「アルべラム大臣とは誰じゃ?」

 とルークさんは僕たちに聞いてきたので、江川が簡単に説明した。

「俺たちの敵です!“最強の魔術師”を殺したと思われるスフォルザントの部下の一人です!どこにいるかわかりません、攻撃がくるかもしれない!」

幻眼の指輪ヴィジョンリングの幻覚で姿を消してるかもしれないな……」

 と僕は言うと、また声が聞こえた。



《このホログラムは世界中に設置された映像出力装置から発信している。つまり世界中の人間、君たちの仲間もちゃんとこの映像を視聴しているはずだ》



「ホログラム……!?」

 と僕は言うと、江川が僕たちに言った。

「上だ!」

「上!?」

 と僕は言い、上を見ると、アルべラム大臣が巨人になっていた。


「な……何だアレは!!?」

「山の神じゃー!!」

 と村人も巨人なアルべラム大臣に驚いていた。


「あれはホログラムってことか!?」

 と僕は言うと、江川は答えた。

「神話時代の人間ではできない技術だが、現代にいたスフォルザントたちならできなくもないな」

 


《君たちがまだ神に刃向うのならば、この世界で一番高い山の頂上にある神殿、“天魔の聖堂”に来るがいい。そこに我々も来る。ただ一つ、我々は戦いをしに行くわけではない。以上だ》



 とホログラムで映し出された巨大なアルべラム大臣は言うと、そのホログラムは消えてしまった。

「……天魔の聖堂……そこに行けば……皆そこに向かっているならば……」

 と僕は言い、江川とルークさんに言った。

「行こう!奴らが何を考えているかわからないが……行くしかない!」

「あぁ、すぐに出航だ」

 とルークさんは言うと、僕はルークさんに聞いた。

「ところで、その聖堂はどこにあるんですか!?」

「ほら、ワシらが最初に会ったあの街、あの街のすぐ近くの山の頂上にある」

 とルークさんは答えると、僕は思った。

 

 それはひょっとして僕がこの時代に転送されたときに最初にいた場所では?


 するとある人が僕たちを止めた。

「まって!」

 その声を聞いた僕たちは振り向くと、そこにはサラさんがいた。




 一方、火山のふもとの小さな町ではレアルたちもホログラムに映し出されたアルべラム大臣を見ていた。

 聖弥が皆に言った。

「行くしかないだろ!その聖堂に!」

「えぇ!かいもそこに行くに決まってるわ!」

「あぁ、行こう」

 とデリットは言い、レアルたちは“天魔の聖堂”の場所を突き止めるため、町で地図を購入するため、雑貨屋に足を運んだ。




 施設の中にいた真司たちはアルべラム大臣の声に気付き、砂漠の上に立っていた。

 ホログラムで映し出された巨大なアルべラムの姿は目にしたようだ。

「行こうぜ!皆がそこにいる!」

 と天真は言うと、ジャックが皆に言った。

「“天魔の聖堂”の場所なら俺が知っている。車で山のふもとまで案内しよう」

 とジャックは言うと、真司たちは車に乗り込んだ。




「彼らへの連絡は終了しました。スフォルザント様」

 とアルべラム大臣がスフォルザントに言った。

 スフォルザントは相変わらず椅子に座っていた。

「ごくろう、すまないね。俺はあまり人前に出るのが苦手でね」

「きっと彼らはそれぞれ“天魔の聖堂”に向かったでしょう。我々も向かいますか?」

「そうだな……」

 とスフォルザントは言いながら、立ち上がり、窓の外を見て言った。


「やっと……貴様に会えるのか……レン……」




「どうしたんですか?サラさん」

 と僕は聞くと、サラは答えた。

「さっき、助けてもらったでしょ?だから、お礼しなくちゃいけないし……」

「お礼なんて大丈夫です。この腕輪の力は皆を守るためにあるんですから」

 と僕は悪魔の継承インヘリタンスを見ながら言った。

「それと、さっきあなたにはレンに近いものを感じたの……いや、アレはまるでレンだったわ……。だから、この先何が起ころうと、死なないでね」

「わかってます。ではもう行くので」

 と僕は言うと、サラさんは僕たちに言った。


「行ってらっしゃい」



 そして、僕たちはそれぞれ、一つの目的地、“天魔の聖堂”へと足を前に向けた。




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