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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第7章 神話時代
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170話 新たなる目的地

「どうした?なにがあったんだ?」

 とルークさんは僕に聞いてきた。

「この“ミサンガ”に触れた途端、何かの映像が僕の頭の中に入ってきました……」

「どういう映像ですか?」

 と江川は聞くと、僕は“ミサンガ”を見つめ答えた。

「場所は緑豊かな森の中の小さな村だった……。僕と身長が同じくらいの男、レンっていう人と金髪の男性のジンっていう人が森の中で……修行をしていて……」

 

 僕は今、自分が見た映像のことを全て話した。


「じゃあ、この“ミサンガ”はジンっていう人がレンっていう人に誕生日プレゼントで渡したんだな……、じゃあレンって人は“最強の魔術師”なんじゃないのか?」

 と江川は言うと、ドラッグが江川に聞いた。

「なぜです?」

「ドラッグ、この“ミサンガ”は確かにお前が“最強の魔術師”から授かったんだろ?」

「レンっていう人が“最強の魔術師”にその“ミサンガ”を渡したのかもしれんぞ……」

 とルークさんは言うと、僕は皆に言った。

「とりあえず、今はそのレンっていう人が何者なのか調べなければなりません。だったらその森の中にある小さな村を探して、その村に行けば、レンっていう人がいるかもしれない。もしくは何か手がかりをつかめるかもしれない。その村を探している途中で仲間に会えるかもしれないし……」

「そうだな」

 とルークさんは言うと、僕はルークさんに答えた。

「出航の準備をお願いします。目的地はルークさんが知っている緑豊かな森がある大陸までお願いします」

 と僕は言うと、ルークさんの船はハームタウンを後にし、海へと出航した。




 大砂漠を一台の車が走行していた。

 その車は砂漠のど真ん中にある基地のような場所に停車した。

「着いたぞ」

 とジャックは言い、車を降りると、真司とマースさん、黒鳥に朱希羅はその車を降りた。

「この建物は?」

 と真司は聞くと、ジャックは答えた。

「俺のアジトだ。元々ここは軍人の強化プログラムとして使われていた場所だが、今では軍人はほとんど都方面に移動してしまい、俺は軍人を辞めてここに残った」

 とジャックは言うと、真司たちの方を振り向いて言った。

「今からここで修業する。今のお前たちではスフォルザントと戦うとなると即死してしまうだろうからな」

「そ……即死!?」

 と朱希羅は聞き返すと、ジャックは答えた。

「当たり前だ、あの“最強の魔術師”が殺されたんだからな」

「っていうかなぜスフォルザントのこと知ってるんスか?」

 とマースさんは聞くと、ジャックは答えた。

「細かいことは気にしなくていい!いいからさっさと中に入れ!」

 とジャックは言い、建物の中に入って行った。

「ジャックっていう人、本当に味方なのか?まぁいいや、行こうぜ」

 と真司は皆に言うと、真司以外の皆は不安そうに入って行った。

 なぜ真司は不安じゃないのかというと、まぁ……簡単に言えば無神経なのだ。


 真司たちは中に入るとそこにはたくさんのトレーニングの施設があり、四人は思わずポカーンと口を開けていた。

「こんな施設があればあんなに強くなれるよなぁ……」

 と朱希羅はジャックを見ながらひとり言を言うと、ジャックは四人を指でクイクイしながら呼んだ。

「お前ら、そのレール上に立て」

 とジャックは縦長いレールを指差すと、四人はそのレールの上に立った。

「今から何するんでしょうか?」

 と黒鳥はマースさんに聞くと、マースさんは答えた。

「修行じゃないのか……?」

 するとその四人が立っているレールがいきなり動き出した。まるでダイエットや運動とかによく使われるランニングマシンのようだった。

「うわ!いきなり動いたぞ!」

 と真司は言い、四人はそのレールのペースに合わせてランニングしていると、前方からある物が飛んできた。

「ん?」

 とマースさんは言った瞬間、何かがマースさんの横を飛び、マースさんの頬にかすり傷ができた。

 そのかすり傷から血が垂れている。

「な……なんだ?」

 とマースさんは後ろを振り向いたとき、後ろの壁に刺さっていたのは木製の“矢”だった。

「な……!?矢!?」

 と朱希羅は言うと、ジャックは走っている四人に言った。

「これからお前たちには一時間、このまま走り続けながら、飛んでくる矢を避けてもらう。後ろの壁には500万ボルトの電流が流れている。途中で体力切れして後ろの壁に触れた途端、お前らは丸焦げになるぞ。それに飛んでくる矢は時速18㎞で飛んでくるからな、刺さったりしたら即貫通して死ぬからな」

「えぇ!?死ぬじゃん!?」

 と真司はビュンビュン飛んでくる矢を避けながら言うと、ジャックはきっぱり答えた。

「生き残りたかったら、最後まで走り続け矢を避けろ!」 



 真司・マース・黒鳥・朱希羅の四人に命懸けのランニングが始まった!




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