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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第7章 神話時代
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167話 殺人鬼vs隼人

 時刻はもうすぐ0時を迎えようとしていた。

 僕は今、ルークさんの元教え子のホウネルさんに頼まれ、深夜に現れる殺人鬼の捕獲作戦を実行しようとしていた。が、たとえ捕獲したとしても報酬は無い。

 そう、ただの頼まれ事なのだ。

《ジジ……どうだ?犯人は現れそうか?》

 と僕が所持している通信機からルークさんの声が聞こえてきた。そう、ルークさんは船の中にいて、作戦を行うのは僕一人なのだ。

「わかりいません、今、街の道路を歩いてますが怪しいものは何もないです」

 と僕は通信機のスイッチを押し、言うと、通信機から声が聞こえた。

《ジジ……そうか、油断はするなよ》

「はい、ところでホウネルさんは今、漁に?」

《ジ……らしいな、それほど夜の街には近づきたくないんじゃろう。よほど物騒らしいからな……》

「そうか……」

 と僕が言った瞬間、


「きゃぁぁぁ!!」


 とマンションのような建物の中から悲鳴が聞こえてきた。

「悪い、ルークさん。後で連絡する」

 と僕は言うと、悪魔化し、建物の壁を垂直に歩いて行き、悲鳴が聞こえた部屋に窓から入った。

 が、すでにそこには血で真っ赤に染まったワンピースを着た少女の死体と女性の死体が転がっていた。

「くそッ!遅かったか!」

 と僕が言い、他の部屋を見た。

 すると他の部屋には不自然に窓が開いている部屋があった。

「きっと犯人はここから脱出したのか!?まだそう遠くにはいないはず!」

 と僕は言い、窓から飛び降りて、その辺りを探した。が、簡単には見つからなかった。

「くそ!これじゃあ見つかるわけねぇ!」

 と僕は言うと、建物の屋上に上がり、上から殺人鬼を探した。

 すると大通りを一人の男が走っている姿を確認した。

「アレか?」

 と僕は言い、その男の目の前に飛び降りた。


「お前が殺人犯だろ?」

 僕は男にそう言うと、僕はやっとその男の正体がわかった。

 っていうか男ではなく、あの死神デスパーソンだった。

「お前は!死神デスパーソン!!」

「スフォルザント様の命令。この街の住民を殺す。邪魔する者も殺す。そして魂を奪う」

「そうか……街の人の魂を死神化させる気だな……!!」

「松田隼人、殺す」

 と死神デスパーソンは言うと、さらに二体の死神デスパーソンが現れた。


「「「魂を奪う」」」


「三対一か……卑怯な奴らめ……」

 と僕は言うと、一体の死神デスパーソンが僕に向かって鎌を振り下ろしてきた。

 瞬時に僕はその攻撃を回避すると、もう二体の死神デスパーソンが僕に向かって鎖を飛ばしてきた。鎖の先端にはトゲが付いてあり、僕はその鎖を避け、一本の鎖を握った。

「うおおおお!!!」

 と僕は雄たけびを上げ、鎖を持っている一体の死神デスパーソンをまるでオリンピックのハンマー投げように投げ飛ばした。

 そして僕は振り向くと、そこには鎌を持った二体の死神デスパーソンがこっちに向かって飛んできていた。

「うお!!!」

 と僕は瞬時に悪魔の邪眼グラヴィレイの重力で自分を軽くし、空に飛び、攻撃を回避すると、その二体の死神デスパーソンの内、一体が鎌を構え、僕に向かって飛び、もう一体は無数のトゲ付きの鎖を僕に飛ばしてきた。

「よし……」

 と僕は言い、荒々しいオーラに包まれた。

 そう、鬼神化したのである。

「来いッ!」

 と僕は鎌を持って飛んでくる死神デスパーソンに言うと、僕は無数の鎖を避け、鎌を持った死神デスパーソンの攻撃を避け、その鎌を持った死神デスパーソンを地面に蹴り落とした。

「どうだ!?」

 と僕は地面に蹴り落とした死神デスパーソンを見ると、その死神デスパーソンの骸骨の頭は割れていて、その死神デスパーソンはピクリとも動かなかった。

 しかし僕はハッと気付いた。

 無数の鎖が僕の周りに飛んでいたのだ。

 そしてその無数の鎖は絡み合い、僕をがっちりと拘束した。

「しまっ!!」

 と僕は言った瞬間、僕は死神デスパーソンに地面に叩きつけられた。

「ぐッ!!」

 と僕は地面に叩きつけられ、鎖で拘束されているため身動きが取れなかった。

 二体の死神デスパーソンが身動きの取れない僕に近付いてきた。あの血で染まった真っ赤な鎌を持ち、ゆっくり近づいて来るのだ。 

「クソッ!こんなところで死ぬわけには……!!」

 と僕は言った瞬間、一体の死神デスパーソンは急にドロドロと溶け出してしまった。

 骸骨の顔がドロドロになり、もはや骸骨は白い液体と化していた。

「な……なんだ?」

 と僕は言ったとき、もう一体の死神デスパーソンはその場を離れた。

「松田隼人、どうやら苦戦しているようですね」

 と誰かが僕に言ってきた。その人の手は激しく燃えていて、その人の背後にはたくさんの男たちがいた。

「お……お前は!」

 と僕は鎖を解き、立ち上がり言った。

 そう、そこに来たのはドラッグ率いるヤクザと江川 隗えがわかいだった。

死神デスパーソンは後一体、まぁ、師匠から授かった悪魔武器があれば一瞬なんだけどな……」

 と江川は言うと、江川の手の炎がさらに激しく燃え上がった。

「さぁ、行くぞ。燃え尽くしてやるッ!!」




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