16話 幕開け
悪魔王とゼルキルムの戦いも終わり、
僕と真司とマースさんは悪魔王の敵を打つべく悪魔討伐に出かけた。
しかし、いくら歩いてもゼルキルムたちは現れなかった。
マースさんはこう言った。
「あいつらどこかで回復をしているな…。くそっ…。」
と言い、
工場跡地から家に帰ろうとしたとき二つの黒い雷光からゼルキルムとラーシが現れた。
すると僕たちは武器を構えた。
「お前はここで討伐する!」と真司が言う。
しかしラーシは「僕たちは戦いをしに来たんじゃない。」と言う。
「なら何用だ!?」とマースさんが言うと、ラーシはこう言った。「宣戦布告だ。」と。
ゼルキルムは僕たちを見下して言った。
「今日から三日後、我らは悪魔界を征服する…。
首を洗って待っていろ…。愚かな悪魔と軟弱な人間共…。次が貴様らの最後だ。」
と言い消えた。
僕たちは悪魔界に行き、悪魔城の偉そうな悪魔にこのことを伝え家に帰った。
三日間。ゼルキルムを倒すために僕たちは修行した。
そして三日経ち、
ついにゼルキルムとの戦いの日が訪れた。
しかし僕と真司には学校というものがあるので放課後帰ってすぐ悪魔界に行かなければならなかった。
僕は悪魔のことで授業に集中できなかった。
だが、真司はというと…。
「俺ってば今日の放課後に悪魔と戦いに行くんだよ~!みんな応援してね~!」
と同級生に暴露する。
そう、真司の頭には緊張感という言葉はなかった。
いや、もしかしたら緊張しすぎて狂ったのかもしれない。
そのころ、
悪魔界にゼルキルムとラーシが現れた。
「来たぞ!」と悪魔たちは黒い銃をゼルキルムに向かって構え、
「撃てぇー!!」という合図が聞こえるといっせいに銃を撃ちまくる。
しかしラーシは全ての弾と悪魔を吹き飛ばし、ゼルキルムとラーシは悪魔城に向かって行った。
一方、
僕と真司は学校が終わり、急いで各家に帰り黒い箱を開けた。
真司は悪魔界に転送された。
僕もきっともうここは悪魔界だろうと思ったとき、
「どうしたの?いきなり階段を駆け上がって…。」
と母さんの声が聞こえる。
あれっ?と思いもう一度、黒い箱を開けた。
………。
煙が出てこない…。
僕は気づいた…。
まさか…この黒い箱……故障しているのか!?
悪魔界では真司が戦いに参戦し、激しさを増していた。
マースさんとレアルはゼルキルムと戦っている。
真司は叫んだ。
「隼人はまだかぁぁぁぁぁぁぁ!!」
その頃、
僕の黒い箱は故障してしまったので真司の家に行くことにした。