158話 1対300
「ガキだろうが構わん!撃ち殺せェー!」
と三百人のヤクザたちは江川を標的にし、そう言った。
このヤクザたちは死神と関係がある者たちだった。
「いくぞ」
と江川は言うと、複数の弾丸を高速のような速さで避け、町の路上にいる銃を持ったヤクザを殴り飛ばした。
「ギャアアア!」
と殴り飛ばされたヤクザは言うと、燃え尽きた。すると他のヤクザたちは言った。
「なんだあのガキは⁉強過ぎないか⁉」
「怯むな!弾丸一発当てれば決着が付くも同然!撃てェー‼」
と一人のヤクザは言うと、残りの二百何人かのヤクザたちは江川に向かって弾を連射した。
「貴様らの攻撃パターン、弾の直射位置、すべて読めている‼」
と江川は言うと、また高速のような速さで無数の弾丸を避けながら、一人のヤクザに向かって走り出した。
「うわあああ‼」
と一人のヤクザは悲鳴を上げながら、殴り飛ばされ、燃え尽きた。
「撃て!撃て!撃てェー‼」
と一人のヤクザは言うと、他のヤクザたちはすかさず江川に向かって弾を連射した。
「さすがに数が多いな…、なら、アレで終わらせる」
と江川は言うと、手に宿している炎を一つの塊にした。
するとその炎の塊を遠くから狙撃しようとしているヤクザたちに向かって放った。
「火の玉が……来る!来るぞ!逃げ……」
と一人のヤクザは言ったが、そのヤクザたちは江川が放った炎が爆発し、跡形も無く吹っ飛ばされた。
「に……逃げるぞ!このままじゃ全滅だ!」
とヤクザのボスらしき人は言い、射撃を止めたが、江川は言った。
「隠れても無駄だ。貴様らの居場所はさっきの弾の動きからして読めている」
と江川は言うと、また炎の塊を作り、ヤクザたちがいる建物に向かって放った。
すると、ドカァン‼という爆発が起き、その建物にいたヤクザたちは跡形も無く吹っ飛んだ。
「ボス!生き残っているヤクザはあとこの建物内にいる者のみです!避難するしか!」
とある建物の中にいるヤクザがボスに言った。
「弾丸も当てられないのか?クズどもが……ワシがでる。刀を貸せ」
とボスは言い、建物の中から出てきた。
江川は建物の中から出てきたボスに言った。
「アンタがここのボスか?」
「そうだ。ガキ、これは忠告だ。お前は生きては帰さな……」
とボスは言っている途中に、江川はボスを殴り飛ばした。
しかし、ボスは燃えなかった。なぜなら江川の手から炎が出ていなかったからだ。
江川は炎の塊を倒れているボスに向けて言った。
「吐け、じゃないと燃やす。貴様らが死神と関係があるっていうのは……本当か?」
「そんなこと……どこで知った⁉」
「俺には読心という能力があってな……お前の心が読める。お前の心は死神に対する恐怖でいっぱいだ……」
「さぁ、吐いてもらおう」
「わかった……教えてやろう」
とヤクザたちは言うと、江川に死神との関わりを話した。