13話 悪魔界襲撃
僕は朝起きてふつうに学校に行った。
今まで悪魔と戦っていたせいか、普通の日常が珍しいと思った。
やっと平和な学校生活が戻ってきたのだ。
AM10:35
二時間目の授業が終わり、ほんの少しの休み時間がやってきた。
僕はその休み時間は寝ることにしようとしたとき、
真司が大声で僕に聞いてきた。
説明が遅れたが僕と真司は同じクラスである。
気持ちよく寝ている僕の頭上から真司がバシバシ叩く。
僕は目を閉じながら「なんだよ~。うるさいな~。」と真司に言う。
真司は周りを気にせず聞く。
「昨日の悪魔はどうなった!?まだこの街にいるのか!?」
真司のこの発言に周りの人たちは口をポカーンと開けていた。
それもそうだろう。
自分が住んでいる街に悪魔が出没していると言われたら驚きだろう…。
しかし中には興味を持つ人がいた。
その人は「今、悪魔って言いました?言ったのですか?」
と言ってくる。
短足でうずまき模様の眼鏡で(不可思議調査ノート)というノートを持っている。
こいつの存在が不可思議だ!と思う僕だった。
だって普通こんな中学生いないでしょ。
僕と真司はスルーすることにした。
すると僕と真司の間に不可思議な中学生が割り込んできた。
「ワタクシはこの学校の不可思議チームの一人、岡林陽樹でございますっ!」
とビシッと足を伸ばし、僕は書類を見せられた。
「あなたたちも悪魔という不可思議な存在を信じるのならば、
ワタクシの所属している不可思議チームの一員として我々と共に活動しませんか?」
と聞いてきた。
僕は思った。不可思議チームなんて聞いたことがない。
きっと真司も同じことを思っていたのだろう。
僕は聞いてみた。
「不可思議チームってあなたの他に誰がいるんですか?」
岡林は答えた。
「いません!」
僕たちは「は?」と言う。
岡林は情熱な言い方で答えた。
「しかし、いつかは大人数で悪魔を捜査しますよ!」
僕たちは声をそろえて「誰が入るかぁぁぁぁ!!」と言った。
この日は普通に過ごせると思っていた。
しかし、放課後。
僕は家に帰ったらそこには信じられない光景があった。
リビングや部屋がボロボロだったのだ。
僕はリビングにマースさんが倒れていることに気がついた。
「大丈夫ですか!?何があったんですか!?」と僕は聞いた。
マースさんはボロボロな身体を起こし話した。
「突然…ゼルキルムとラーシが…現れて…、
黒い箱を使って…悪魔界に…行きやがった…ッ!!」
僕は事の重大さをわかっていなかった。
「なんだ~、じゃあもう討伐任務は終わりですか?」
マースさんは返事を返した。
「ちがう!ゼルキルムの目的は悪魔王の抹殺と悪魔界の制圧だ!」
僕は「えっ!?」と声をもらした。
マースさんはただ一言。
「急げ!時間がない!」としか言わなかった。
僕は黒い箱を開け、悪魔界に転送された。
悪魔界は建築物は人間界と変わっていないが、
もちろん人はいない。空は紫色。生き物はカラスだけという世界だ。
それが悪魔界。
僕は悪魔界の自分の家に転送され、すぐに家を飛び出した。
悪魔界は変わり果てていた。
住宅街からは煙がでていて、悪魔王がいる城は崩壊していた。
「お~い、隼人~!」
という声と共に真司が来た。
真司も自分の部屋から悪魔界に来たそうだ。
僕と真司は一目散に悪魔王がいる悪魔城に向かった。
そのころ崩壊した悪魔城では悪魔王とゼルキルムが戦っていた。
ゼルキルムは話しかけた。
「よくあの一撃を回避できたな…。さすがは我が師…デスターヌだ…。」
悪魔王は言い返した。
「まさかお前が殺しを趣味にする悪魔になっちまったとはな…。
失望したぜ…我が弟子…ゼルキルム…。」
一方、
僕たちはもうすぐ悪魔城にたどり着くところだったが、
角を左に曲がるとラーシが待ち構えていた。