116話 何万年前からの黒幕
「死神を創りだした者と…最強の魔術師を封印した者は一致するっていうのか…!?」
と僕はキルビスに聞いた。
「そうじゃ。そう考えるともう一つ重要なことに気付く」
とキルビスは言うと、僕は聞き返した。
「重要なこと…!?」
「もし死神を創りだした者と最強の魔術師を封印した者が一致するなら…死神は造られし悪魔と同じで、創造者が死んだら造られた者も死んでしまうのじゃが、今でも死神は死んではいない…。意味わかるか?」
「あんまり…」
するとキルビスはさらに深刻な表情になって言った。
「つまり、その何万年前に最強の魔術師を封印した者は…現在も生きている!!」
時同じく、悪魔界の悪魔城の王室にアルべラム大臣と謎の人物がいた。謎の人物の姿は部屋が薄暗くてよく見えなかった。アルべラム大臣は謎の人物に言った。
「さすがあなたが創りだしたアンドロイド…いや、死神はすばらしい殺し屋ですよ」
「それで…三代目悪魔王は選出したのか?」
「いえ、まだです。そのための悪魔王選出試験を今 行っているんですよ…。まぁ、ワタシの候補としては人間の松田隼人かワタシが悪魔召喚で生き返らせたゼルキルムというところでしょうかねぇ…」
「できるだけ骨のある者が良い…魔神に選ばれし三悪魔と同等な強さを持った奴をな…」
「あなたが遥か昔に死神を使って行おうとしていた計画にも魔神に選ばれし三悪魔が関係していたのですね…?」
「その通りだ。まぁ、とある人間の邪魔が入ったため、計画は中止したがな…」
「最強の魔術師ですね…何憶万体の死神を次々と倒していったという…」
「まぁ…俺には劣るが…」
というと謎の人物はアルべラム大臣に言った。
「これから決める三代目悪魔王はあくまで魔神に選ばれし三悪魔の生贄…良い生贄を選んでくれたまえ。期待しているぞアルべラム」
と謎の人物は言い、黒い稲妻と共に消えた。
「ハッ!」
とアルべラム大臣は言い、謎の人物にお辞儀した。
悪魔王選出試験 本選まであと6日…




