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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第6章 悪魔王選出試験
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111話 生き返っていた悪魔

悪魔王選出試験 予選 戦闘残り時間25分。


僕たちの前にかつて狩武によって殺されたはずの悪魔、ゼルキルムが現れた。

「なんで…生き返っているんだ…!!?」

と朱希羅は聞いた。ゼルキルムは答えた。

「誰が生き返らせたのかは知らないが、現に俺は生き返った。俺もお前らと同じ悪魔王候補だ。安心しろ…俺が悪魔王になったら悪魔界を今以上に平和にしてやる」

「信用はできるが…なんで生き返ってんだ…?」

と僕は聞いた。すると、朱希羅は言った。

「考えられるとすれば…狩武が使ったあの術か…?」

「あの術?」

と僕は聞くと、朱希羅は答えた。

「覚えていないのか?悪魔六剣士ソードマンデビルズを生き返らせたあの術…悪魔召喚だ…」

「そういえば…じゃあ…誰がその術を…?」

と僕は言うと、朱希羅は言った。

「まずは、ゼルキルムを倒さないとな…」

僕はゼルキルムに言った。

「同盟を組まないか?ゼルキルム。俺は別に悪魔王なんかなりたくはないんだ。この試験に参加しているのは強制的だし…だから、俺はお前と同盟を組んでお前を悪魔王に仕立て上げたい。朱希羅にも頑張ってほしいんだけど…やっぱ人間なんかが悪魔王になっていいのかな?」

「俺も隼人と同じ意見だ。俺もできればこんな悪魔王選出試験なんて参加したくない。だけどやるからには勝ちたいんだ。だから、同盟を組まないか?」


するとゼルキルムは言った。

「断る」

「な…なんで!?」

と僕は聞くと、ゼルキルムは答えた。

「俺は生き返った!それだけじゃない!今までよりも強くなったんだ!だから、他の悪魔の連中じゃ話しにならないからな…お前達でこの俺の…自分の力がどこまで強いのか…!?試させてくれ…!!」

とゼルキルムは言うと、僕は悪魔化して言った。

「闘るしかねぇか…!!闘るぞ朱希羅!!」

「しかたねぇ!狩武と戦うときは協力してくれたが…手加減しないぞゼルキルム!」

と朱希羅は言い、僕たちは戦闘態勢になった。

「手加減しないか…。その言葉、そっくりに返すぞ!!」

とゼルキルムは言うと、僕と朱希羅はゼルキルムに向かって攻撃を仕掛けた。


その頃、アルべラム大臣の部屋では部下がアルべラム大臣に連絡していた。

「どうやら死神デスパーソンに連絡したところ、敗者が決まったら行くとのことです」

「そうか、それ以外に何か言っていたか?」

「いいえ。何も…しかし、悪魔界最強の殺し屋…死神デスパーソンを見た者は必ず死ぬ。と言われていますが、よくそんな殺し屋を雇えましたね…」

「彼らは悪魔王選出試験には代々雇われているのだよ。まぁ、簡単に言えば…悪魔王選出試験の敗者を殺すことが彼らの仕事の一つなのだよ…」

「アルべラム大臣。もうすぐ時間です」

と部下は言うと、アルべラム大臣はスタジアムのスクリーンを見た。

「あと残り時間10分わずかか…」

とアルべラム大臣は言い、独り言を言った。

「さて、何名が生き残れるか…。楽しみだ」





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