表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第6章 悪魔王選出試験
112/231

107話 集められた候補たち

「どうだ?腕輪はちゃんと腕にはまるか?」

とレアルは僕に聞いてきた。

「一応、はまるけど…」

「ならよかった。はまらなかったりしたら大変だからな」

そのとき、レアルはいきなり気絶してしまった。

「ん?どうしたレアル?」

と僕は聞いたがもちろん反応しなかった。

「おい!レアル!」


そのころ、レアルの精神は異空間に飛ばされていた。

「なんだ?ここは…」

とレアルは周りを見ながら言うと、ある声が聞こえた。

魔神に選ばれし三悪魔(メレポレントトライデント)の一人。呪われし小悪魔 レアル君だね?」

その声の正体はアルベラム大臣だった。

「あなたは…アルベラム大臣!」

「レアル君、君にお願いがあってここに呼んだのだよ」

「お願い…?」

「少し長い話になる。悪魔王候補の松田隼人君には言わないでおきたいのだが、よろしいかな?」

「……わかりました」


しばらくして、レアルは目覚めた。アルベラム大臣との話が終わったのだろう。そのことを知らない僕はレアルに言った。

「どうしたんだよ?大丈夫かレアル?」

「アルベラム大臣がアタシの精神だけを異空間に呼んだんだ。隼人、悪魔王選出試験の開会式は明日だぞ」

とレアルは返事を返した。アルベラム大臣によって精神だけが異空間に飛ばされたのは、レアルだけではなかった。ラーシとデリットも飛ばされていたのだ。こうして魔神に選ばれし三悪魔(メレポレントトライデント)たちは審査員を任された。


そして、ついに開会式の日が来た。僕とレアルは黒い箱(ブラックボックス)を使い、悪魔界に転送した。悪魔界はまだレティアによって破壊された跡が残っていたが、だいたいは修復作業で修復されていた。

「開会式はどこで行われるんだ?」

と僕はレアルに聞くと、レアルはスタジアムのような建物を指差して答えた。

「代々悪魔王選出試験を行うときの場所、このスタジアムの名はこう言う。地獄の戦場(ヘル・ゾーン)とな」

「怖っ‼普通にスタジアムでいいだろ…」

そう言いながら僕とレアルは地獄の戦場ヘルゾーンというスタジアムに入って行った。


スタジアムのフィールドには悪魔王候補のたくさんの悪魔がいた。

「みんな悪魔じゃん!やっぱ人間が悪魔王になるわけないよ!!」

「そんなことないぞ。ほらあそこにも人間がいるだろ」

とレアルは言うと、たくさんの悪魔の中にいるたった一人の人間に指差した。僕はその人間を見て驚いた。

「朱希羅!!おーい!!朱希羅ァ!!」

と僕は言い、朱希羅の方に走って行った。朱希羅も僕を見て驚いていた。

「隼人!?隼人じゃないか!!うわぁ!久しぶりだなぁ!!」

「もしかして朱希羅も悪魔王候補に!?」

「あぁ、悪魔王候補のことも悪魔王選出試験のことも全部ラーシから聞いたよ」

と言うと、朱希羅の背後からラーシが現れた。

「お前はラーシ!!朱希羅、信用していいのか!?確かに狩武と戦うときは協力してくれたが…」

と僕は聞くと、朱希羅は答えた。

「ラーシにとってどうやら僕は大事な存在らしいんだ。だからラーシは俺を殺したりはしない。保証はできないけど…でも、襲ってきたらぶっ殺せばいいんだ」

「結局信用してないじゃないか…。ハァ…」

とラーシは言い、ため息をついたとき、レアルがラーシに言った。

「朱希羅がお前にとって大切な存在ってことは、朱希羅がお前の呪憎裏プロミスの鍵となる者ということか?」

「勘がいいね。その通りさ」

「ラーシの呪憎裏プロミスってことは…‘憎まれる,か…。だが朱希羅は憎まれたりはしないんじゃないのか?」

「君に朱希羅の何がわかるんだい?呪われし小悪魔 レアル。君こそ君の呪憎裏プロミスの鍵となる者は見つかったのかい?それともそこにいる松田隼人まつだはやとがそうか?」

「アタシは、アタシの呪憎裏プロミスは一生解かない。だから鍵となる者はいない」

とレアルは言うと、スタジアムの大画面のスクリーンにアルべラム大臣の姿が映った。


《今日は集まってくれて感謝するよ。悪魔王候補の諸君。では、これより第三回 悪魔王選出試験 開会式を始める》








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ