104話 平和な日々へと…
狩武との戦いから三日が過ぎだ。僕は病院に入院していたが、大したケガは無く、今日で退院することになった。天真は足が骨折したらしく、少し完治まで時間が掛かるらしい。
「おーい、天真?入るぞ」
と僕は言い、天真がいる部屋に入った。するとベッドで寝ていた天真は上半身を起こして言った。
「今日で退院だっけか?良かったな隼人」
「お前だってもうすぐ退院だろ?大して変わんねぇよ」
「ハハハ、そう言われりゃあそうだな」
と僕たちは会話していると、医師が僕たちの前に現れた。
「隼人君、保護者が来たよ。退院おめでとう」
「いや~、お世話になりました」
と僕は言うと、僕は医師といっしょに病院のロビーに向かった。ロビーには母さんが赤ん坊を抱えていた。その赤ん坊の名は狩武だ。
「入院なんかしなくても良かったんじゃないの?」
と母さんは聞くと、僕は答えた。
「かもね…、さぁ帰ろう」
と僕は言い、医師に挨拶をし、家に帰っていった。
僕は狩武と戦ったあの日、狩武の中にあった神と悪魔の記憶を消そうとしたことまでしか覚えていない。気がついたら病院のベッドの上で寝ていたのだ。レアルから聞いたのだが、わかったことは狩武は今までの記憶を消したとき、脳の中の情報削除に身体まで異常変化を起こし、赤ん坊になったという。だから今、狩武は赤ん坊になっているのだ。僕は狩武の記憶を消しながら意識を失ったらしい。そして皆は僕を病院に連れて行った後、それぞれの家に帰って行ったらしい。レアルやラーシやデリットは悪魔界で調べたいことがあるのだとか…。
こうして、僕たちに平和が訪れた。
退院したその日、僕たちは父さんの墓参りに行った。そして、父さんの墓の前で僕は父さんの意思を受け継ぐことを固く決意した。
この先どんなことが起ころうと、
父さんのように、家族を守り抜くと…