96話 牙斐矢の本性
ホテルの駐車場では牙斐矢が怪物の飴玉を使い、漢頭たちを苦戦させていた。
「オラオラ!どうした!その程度か!!」
と牙斐矢は言いながら、尻尾を生やし、その尻尾で攻撃してきた。
「くそ!あの牙斐矢って奴…怪物になったら急に性格が変わりやがった…!!」
と漢頭は言うと、デリットが漢頭に言った。
「あれも怪物の飴玉の効果さ、姿だけでなく人格まで変わるという…だから使用者は仲間までも襲った…という説がある」
「悪魔武器っていうのは…人間をこんな姿にしちまうのか…!?」
と漢頭が言ったとき、ピエーヌは漢頭に炎を吹き出してきた。
「またこの炎か!」
と漢頭は言い、傘を開いて炎を防いだ。
「ピエーヌ!テメェもっとまともな攻撃はできねぇのか!?」
と牙斐矢は言うと、漢頭を怪物の拳で亡霊の番傘ごと殴り飛ばした。
「ぐあッ!!」
と漢頭は言い、停めてあった自動車に突っ込んだ。ピエーヌは牙斐矢に言った。
「牙斐矢。あなたは魔神に選ばれし三悪魔を狙いなさい。彼はワタクシの獲物です」
「ほぅ、マークフォン・ピエーヌ…テメェいつから俺に命令するようになったんだ…?」
「とにかく、今は仲間割れをしている場合じゃございませんよ!いいですか?村川漢頭には一切攻撃しないでくださいね?」
とピエーヌが言ったとき、牙斐矢の身体は全て怪物になった。
「なっ…!?なんつう大きさだ…」
と漢頭は驚いていた。無理もない。怪物になった牙斐矢の大きさはアフリカゾウと等しい大きさだった。怪物となった牙斐矢はピエーヌを掴んだ。
「なっ…!?何をするのですか…!?牙斐矢…!?」
とピエーヌは牙斐矢に聞いたとき、牙斐矢は答えた。
「お前…いちいち俺に指図するな。ウザいんだよ」
と牙斐矢は言うと、ピエーヌを口の中に放り込んだ。
「待ちなさい牙斐矢…!!わかった!!ワタクシが悪かった!!だから、ワタクシを…」
とピエーヌが言っている途中に牙斐矢は口の中に放り込んだピエーヌを噛み砕いた。
「仲間を…食った…」
とデリットや漢頭は驚いていた。牙斐矢から聞こえる音はグチャグチャとピエーヌの肉を噛む音と、バキボキとピエーヌの骨を噛み砕く音だった。
「ククク…だいぶ空腹感は無くなったが…まだ足りねぇ…。残りの空腹感はテメェらで埋めてやるぞ!村川漢頭!裏切られし小悪魔 デリットよ!!」
一方、悪魔六剣士と戦っていた僕たちは駐車場で戦っている人たちの存在に気付いた。マースさんが黒鳥に聞いた。
「おい…今…ピエーヌっていうピエロが…食われなかったか…?」
「はい…パクッと…」
と黒鳥が言ったとき、マースさんは駐車場に向かって走り出した。
「どこ行くんですかマースさん!?」
と黒鳥が聞くと、マースさんは答えた。
「あの怪物と戦っている人の援護に行く!こっちには戦力があるからな!」
「じゃあ俺も行きます!」
と黒鳥は言い、マースさんと黒鳥は駐車場に向かって走って行った。
僕はほとんどの悪魔六剣士を倒した。僕は天真に言った。
「今だ!いけ天真!」
と僕は言うと、天真はすでに天神状態になっていて、右手に雷を宿していた。
「稲妻落としだ!!」
と天真は言うと、強大な落雷が悪魔六剣士たちに落ちた。やがて、悪魔六剣士たちは焼き焦げてしまった。
「よし、こっちは片付いた。あとは狩武だけか?」
とセレシアは言うと、聖弥が駐車場を指差して言った。
「いや、あっちに怪物がいやがる!!」
すると、天真が言った。
「なら、あの怪物は俺と隼人以外で倒してくれ!俺と隼人は狩武を倒すぞ!!」
「「「「「おぉ!!」」」」」
と僕たちは一斉に言い、僕と天真は狩武を、他の者は牙斐矢を倒しに行った。