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そんな告白最低だ!  作者: 3206
第二章 あいつには振り回されてばっかりかもしれない……。
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今日は何があったっけ?

あの後、いろいろあって家に着いたらしいあたしは、すぐにベットに倒れこんだ。

またしても記憶があいまいだった。最近はこんなことが続いてるが……蘭のせいだよな。

今日はほんとに疲れた、精神的に。

あれ? なんか精神的に疲れる要素があったっけ? …………………………だめだ、思い出せない。っていうか無理に思い出さないほうがいい気がする。

「寝ようかな」

と、目を閉じたが、ケータイから着信音が。

……出たくないなぁ……。あれだろ? どうせ蘭がかけてきたんだろ?

あたしは二つ折りのケータイを開く。

「…………あれ? 萱沼じゃん」

蘭だと思っていたのは、どうやら萱沼からのメールだったらしい。だったら見なきゃな。

『今日はありがとね~ 楽しかったよ』

という絵文字が全く使われていないメールだった。萱沼のことだから結構絵文字やらなんやらを使うと思ったんが、意外だ。

メールの最後の方には萱沼の電話番号が添付されていた。

今日赤外線をしてプロフィールを交換したんだが、なぜかあいつあたしの方には送らずに、あとで送ると一言言って終わりにしやがった。。だから後でメールで送るということになった。なんでそんなめんどいことを。

『礼なら蘭に言っておけ。あたしは関係ないぞ~』

という文を書いて送る。さて、寝よう。

「………………あいつ早いだろ」

もう返信が来た。一分も経ってないぞ、どんなスピードで打ったんだよ。

『その通りだね(笑) でも、それとは別に謝っとこうと思ったんだ。ごめんなさい』

? 謝ろうとした? 何に対してだ? あいつなんかやったのか?

それとなんか(笑)むかつく! 

という文を書いて送る。そしてまたすぐに返信。

『ほら、俺がいなかったら優人と一緒にいろいろできたわけじゃん? だから謝ったんだよ。もしかして照れ隠し?www』

むかつく! wwwがむかつく! なんだこいつ、こういうのに体制がついてないあたしもいけないと思うんだけど。むかつく! しかも照れ隠しってなんだよ! 一体今日何があったんだよ! 今日はカラオケだったはずだろ! あたしは優人のこと嫌いだと思ってるのに変な誤解するな! え? 好きと嫌いは変換可能? それはフィクションの中だけだ! 

というのを返すのもどうかと思ったので削除。

代わりに『何に対してのテレだ?』という文を書いて送る。

……やっぱり返信はえぇ!

『俺に対してときめいたとかいうやつ。どういう意味で受け取ったの? 優人とのことで妄想した?(爆笑)』

こいつむかつく! 爆笑を変えてやりたい! 爆発に変えたい! 燃えてしまえ!

と、またメール。まだ返信終わってないんだが……蘭じゃないだろうな……。

「……また萱沼?」

なんかほかの人に送るのを間違えてあたしの送ったとかかな?


『ごめんなさいもう笑ったりしないからロケット花火打ち込むの止めてほんとお願いだから!』


「お前は何されたんだ!?」

いや文からするとロケット花火を打ち込まれたとかだと思うんだが……ダメだろ! 危ないし! 第一時期が違うだろ? …………じゃなくて、危ないって!

萱沼に励ましの言葉をかけるべく電話に切り替える。

「……萱沼……お前何があったんだ?」

「あ、ナオちゃん……。今うちの前で――」

――プシュゥウ……パン!

……………………………………………………………………………………………………。

「お前いじめにあってんの!? ロケット花火の音してるじゃん!」

「ナオちゃんじゃないの?」

「あたしがそんなことするか! あたしは今部屋の中にいる!」

――バタバタバタバタ、ドタッ!

「萱沼ぁぁぁぁああ! お前の部屋の中じゃない! 自分のだ! 自分の!」

「あ、ああ、そういう意味ね。よかった」

「お前はあたしをどう思ってるんだ!?」

「いや、普通に女の子だとは思ってるよ。……いろんな能力が体に宿っ――」

「ゼンインウテー」

――プシュゥウ、パンパンパン!

「ごめんなさい! 普通にかわいい女の子だと思います!」

「いやいやあたしの方がごめん! まさか本当に打つとは思わなかったんだ!!」

そこまで本気で打ってほしいわけじゃないんだよ! たぶんたまたまタイミングが同じだっただけだよね!? そうだよねぇ!?

「ちょっと今からお前の家に行く! 場所どこだ!?」

「ごめんなさいごめんさい! 謝るから加勢に来るのはやめて!!」

「違う! 助けに行ってやるって意味だ!」

「え? いや、女の子が夜出歩くのはどうかと……それに……」

ん? どうしたんだ? まさか……! もう手遅れだとでもいうのか!?

っと言うボケは後回しだ。

「近所の子供がやってる流れ弾みたいだから、それに窓に何回かあたっただけだし、いいよ来なくて」

「ああ、それならいいんだ。ってか、あっさりすぎないか?」

「よくあることだから、心配しなくていいよ」

「だったらあたしを疑うなよ」

そんなことがよくあるのはどうかと思ったが。

「氷投げられたのもあったからさ……」

「……そういえばそんなことがあった気もしなくもない」

まぁ……問題ない。いつものことだ。でも、

「……それは謝る。もしかしたらほかに謝んなきゃいけないことがあるかもしんないけど……よく思い出せない」

「あ、いいよ! そんなこと謝んなくても。蘭といればいつものことだから」

「……それなら、よかった。萱沼と仲悪くなるのは、嫌だからな」

「…………」

ん? どうかしたのか萱沼? まぁ、同じことをもう一回行っても意味ないよな。話しを続けよう。

「とりあえず、ありがとう。今日は楽しかった」

「……え、ああ、それは蘭に――」

「違う違う。お前に言ったんだよ」

あたしがそう言うと萱沼が「え?」っと言ったのが聞こえた。つまり意味が分からなかったか、聞き取れなかったのだろう。今度はもっとわかりやすく言おう。


「萱沼と仲良くなれたっぽいし、いろいろ楽しかったからさ、バカなやり取りとかも。だから、お前にお礼を言ったんだ」


と、言うと萱沼から返事が……あるだろうと思ったが何もない。寝ちゃったのか? ならいいや。

「おやすみ、萱沼」

そう言って電話を切った。

……そういえばこのケータイに貼ってあるプリクラはなんだ? 萱沼と……もう一人が誰かわからない。なんであたしのケータイに貼ってあるんだ?

ハハハ、ワカラナイナー。

……………………………………………………………いやぁぁあぁぁぁぁぁあ!


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