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そんな告白最低だ!  作者: 3206
第二章 あいつには振り回されてばっかりかもしれない……。
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一人称が変わっただけだ、気にするな

気が付くとあたしは、異世界にいた。

みたいな感じでゴールデンウィークが始まっていた。しかも予定の中に蘭と遊ぶというわけのわからない一日があった。あたしはいつ約束をしたんだ?

カレンダーにしっかりと予定を記入するのだが、五月四日の日に蘭と遊ぶとか書いてあった。去年のカレンダーか? と思ったがちゃんと今年のだ。

…………眠い。

まぁ、いいかな。スルーだ。これ決定。

と、メールが来た。……蘭だろうな。無視しようかと思ったが返信ちゃんとしないと電話がかかってくるような気がしたので見ることにする。

『五月四日、カラオケ行きます。行く人は返信よろで~す』

『行きます!』

すぐにメールを送る。カラオケとなっちゃ行くしかない。別にあたしは積極的に歌う方じゃないけど、蘭と一緒に歌ってるときは楽しい。あたしは主旋律じゃないから。

ま、あたしが歌うのは歌詞が気に入ったやつなんだけどね。ちゃんとしてない歌詞は嫌いだから。

……だからアニソンが多いんだよ。アニソンは主人公とかの心情が入ってるからいいんだ。

「……で、なんでお前があたしの部屋にいるんだよ」

なぜかあたしの布団の中にいる一人の少女に聞いてみる。

「お姉ちゃんが起きないから~」

まだ朝の六時半だ。お前は早起きだな、えらいえらい。だから布団から出てくれ。

あたしはベットの端に移動して布団を自分の方に引いた。

璃菜りな、いいからどいてくれ」

あたしはそのまま布団をかぶって寝ようとした。璃菜というのは妹のことだ。名前で呼ぶのも久しぶりのような気がする。いつも『お前』だったしな。

「お姉ちゃんはなんで夜ちゃんと寝ないの? 昨日も本読んでたの?」

その通りだ。そしてそのあと深夜アニメを見た。だから朝は寝かせておいてくれ。

「あたしは疲れてるんだよ」

「別に疲れることなんかして…………あれ? なんかいつもと違う」

どうしたんだ? 不法侵入者でもいたか? いたらそいつは多分蘭だぞ。

「とにかくあたしは眠いから出てってくれ」

「…………やっぱり違う……。……あれ……『あたし』……? お姉ちゃん、なんであたしなんて言ってるの?」

「……あー、そういえば罰ゲームでやったままなのか。…………いいや、あたしで通そう」

なんでかは分からない。寝ぼけていたせいだと思うが、こう言ってしまった。

「お姉ちゃん、好きな人でもできたの?」

すぐに話がそっちに直結するわが妹。妹は恋愛話が大好きなのだ。あたしはフィクションの方が好きなんだが……妹は現実の方がいいらしい。

「恋愛事はあたしには無縁だから、そんなことはないよ」

いつもと同じように普通に答えた。

そしてもう一度、女子では珍しいのかどうかわからないが、しっかり自分の今の気持ちを言っておいた。

「とにかく眠いから、もうちょっと寝かせといてくれ」


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