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そんな告白最低だ!  作者: 3206
第一章 もう一度あいつと会うことになるとは
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神はいると思う?

なんか駄作なのに更新します。これ以外のアイデアが浮かびませんでした。

なぁ、この世にはやっぱり俺の味方になってくれる神がいるんだよ。

今回王様になったのはなんともっともやる気のなさそうな……。

「命令とか、ないんだけど……」

柴原優人! よくやったぞ神! ペーパーじゃなくてゴット!

「……いいや、四番の奴に王様の権限渡す」

「あっ、いいの? やったね!」

元気よく『4』と書かれた割りばしを前に突き出す蘭。

……………………………………………………神よ。お前はすこし間違っちまったんだよな? 断じて俺の敵になったわけじゃないよな?

「…………そうだな~。あたしもまだキツイ命令をする場面じゃないと思うから……次全員番号提示でいいや」

ほらな。神は間違えたことはすぐに修正してくれるんだ。さすがが神だ。

で、今度は蘭が割りばしを集める。そしてまた女子が先に引いていく。

さて、今回王様は…………。

「あ~。またあたしか」

蘭、またしても間違ってしまった神。いいんだよ、仏の顔も三度までっていうことわざがあるんだ。まだ二回目じゃないか。

全員番号を見せる。俺は二番、絢香が五番、優人が四番、萱沼が二番、井口が一番。

「……じゃあ。二番、一人称の変更でいいや。変更すれば何でもいいよ~。『オラ』でも『わっち』でも」

やっぱりな。軽い罰ゲームだ。これくらいはやろう。

「それは俺だけど、期間は? 一時間? 二時間?」

「え? 今日一日だよ」

……………………………………………別に問題ないよな。

「じゃあ今からあたしにしてみるよ」

いい機会かもな。一人称『俺』じゃなくなればもう女子がべたべたすることもないはずだ。

それに小学三年生まではあたしだったんだ。すっかり忘れてたけど。

そしてもう一回割りばしを引く。これはすぐに飽きそうだな。

「で、また俺なのかよ……」

優人、またしてもだるそうな表情。

「一番に権限渡す」

もうそれしか言わないんじゃないだろうか。まぁいいか。

「俺一番だから命令するよ。…………二番は着替える。適当にこの家にあるもの」

俺はそう命令した。番号提示の時に蘭にやってやりたかったんだけど……。可能性はゼロじゃない! さぁ! 神よ! 今こそ正しい選択を!

「はーい。あたしですよ~」

キタ! よくやったぞ神! 蘭がキタ。

「いっそのこと着替えるのもの指定してくれればいいんだけど……」

おっ? マジでか? じゃあこの家に確実にあるものにしよう。

「メイド服」

昔俺が着せられたやつだ。あんの忌々しい記憶がよみがえってくる。蘭の奴、写真撮ってアルバム作りやがったし。後で俺が燃やしたけど。

「お~。そう来たか。じゃあ次からあたしもやろ。…………っと」

蘭はクローゼットの中から白いエプロンに黒い生地のメイド服を取り出した。メイドカチューシャまである。これを使う機会は日常ではないはずだが……。

「じゃっ、二、三分待ってて」

そういうと蘭はメイド服を持って部屋を出ていく。

二、三分とか言ってたがそんなにかからずに戻ってきた。着替えるのとかって大変じゃなかったっけ、メイド服って。手馴れてるのか? なぜに?

「さて、時間はどうするのかな? あたしは今日一日でもいいけど」

「自分の好きな時に着替えてくれ」

効果なし。なんでだ? 恥ずかしいだろあんなかっこう! なんで普通でいられるんだよ!

そしてまた引き終わる。

「今度はあたしだよ~。ってことで……。ナオ何番?」

「言わないって」

「一番?」

「言わない」

「二番?」

「違う」

「三番?」

「言わないって言ってるだろ?」

「四番」

「…………違う」

うん。明らかに何か変だったよな、俺の答え。問題ない、あいつが気付くはずない。

「五番?」

「言わない」

「…………」

これにて会話終了。そして出した答えは……の前に。

「優人君は何番?」

「三番」

ずいぶんとあっさり認めるな~、じゃなくて。蘭は絶対に俺……あたしと優人で何かやらすきだ。

「……二番が三番に告白。さっ、ナオ。さっさと告っちゃいな~」

…………………………なんでわかったんだ? 疑うなら四番だろ。おい神。どうしたんだ? こんなに間違っちまうなんて。ははは~。

だが、蘭の前で悪あがきしても意味がないことはわかってる。なのでてっとり早くやる。

………………………………加害者と傍観者は丁寧にあたしらだけのスペースを作ってくれる。

「ナオ~、顔見てね~」

いらん注文しやがって。…………とりあえず深呼吸。すぅー……はぁー……。

そしてまっすぐ優人の顔を見る。それで告白するんだ。マジじゃなくて演技だ。

……なんか、恥ずかしいんだけど…………。特に顔を見ながらっていうのが……。

「…………」

「………なに?」

ッ……………………なんでこんな緊張すんだよ~……。やらせじゃねぇか。別に問題ない。

「…………優人…………あたしと……付き合ってくれる……?」

「…………喜んで」

バ、バカッ! そういう返しはいいんだよ! と心の中で叫んだ。

ッ~~~~~~~! 顔逸らしちゃったし、やり直し食らうかも。と思いながら蘭の方を見る。

「……ッ。さすがナオ…………。破壊力がすごい………………」

どこかの戦場で腹でも撃たれてきたらしく、腹を押さえながら壁にもたれかかっていた。

何かわからないけど、再チャレンジしなくてもいいみたいだ。助かっ……いや、告った時点で助かってないよ。…………はぁ…………。


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