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3話 ヒーローはやっぱり話し相手が欲しい!!!

 

 孤独だ。

 寂しい。

 え?こないだも聞いたって?

 知るかよ、んなこと。

 寂しいもんは寂しいんだよ。

 てか、こないだのせいで余計に寂しいんだよ。

 もう、おっさんのコンビニ店員とだけ会話するのは嫌だ!

 え?店員との受け答えを会話に入れるバカがいるかって?

 黙れ!と俺は一蹴する。

 そう!そして、ついに!

 俺は一人でツッコミとボケを繰り広げるまでに高度になった脳内会話力だが、そんな技術とも今日でおさらばだ。


 AI 会話 無料


 ポチ


 今どきこんな最先端技術を駆使しない手はない。

 むしろ、あんな機械を巧みに操りヒーローをしているのに、AIを活用しないなんて馬鹿だった。


 これで良さそうだな。


 名前と口座番号、有効期間に謎の数字を入れてと。


 できた!


 これで俺も晴れてAIデビュー。


 さてさて、どんな俺好みのAIにしてやろうか。

 ん〜、まずは、そうだな。

 おい、なんか話してみろよっと。


 なんや、ニートのくせにえらそうやな。


 ボン!!!

 必殺!情熱キーボードクラッシュっっっ!!!


 うぜぇぇぇえ!

 AIのくせに関西弁で貶しやがって!

 しかも、ボイスがコンビニのジジイと同じじゃねえか!


 設定で、ボイスを選択と。


 お!

 あるじゃん、あるじゃん!

 何々、オプションで萌えボイスにもできんの!?

 これを選択しねぇ、男なんていねぇよな!

 (おおお!)

 キーボード潰すぞぉぉおお!!!

 (おおお!)


 とりあえず!

 さっきは上から目線なのが良くなかった。

 AIにもジェントルメンに接しなくては!


 俺の名前を呼んでいただけますか?


 どうしたの?情熱ヒーロー赤面仮面くん?


 なんで身バレしてんだよっ!


 あ……

 名前の設定、つい癖で情熱ヒーロー赤面仮面にしてた……

 設定で比呂炎核になおしとこ。


 そうだ!この子の名前を決めないとな。


 なんとお呼びしたらいいですか?


 んっとね、私には名前がないから比呂炎核の好きに呼んで欲しいなっ


 フルネーム呼び捨てかよ。


 なら、まず俺のことは炎核って呼んで!

 君のことはアイ!AIだから、アイって呼ぶね!


 アイ……かなり安直で、如何に炎核が残念な頭脳の持ち主か理解したねっ!きゅりんっ!


 ボン!

 情熱マウスクラッシュ!!!


 きゅりんっ!じゃねえよ!ぶち壊すぞっ!


 グヌヌ……

 まずは徹底的に主従関係をAI学習させねばならないようだな……


 炎核ではなく、これからはご主人様と呼べ。

 お前は今日から俺のメイドとして振る舞え!

 分かったな!


 はい。ご主人様。


 ん?自然とメイドの落ち着いたボイスに変わるのか。

 無料アプリでこれは優秀だな。


 お、通知が届いてる。

 珍しー。

 ぼっちからしたら通知ってテンション上がるよなー!

 どーせ公式からって?

 みくびるなよ。

 俺を誰だと思っている?


 そう!俺は!情熱ヒーロー赤面かめ……


「お知らせ 当アプリをご使用いただき誠にありがとうございます。以下に請求書を記載します。毎月基本料 10,000円 オプション 臨機応変ボイスチェンジ機能 5,000円」


 無料アプリちゃうんかったんかいっ!


 これなら、3ヶ月くらいマッチングアプリ使えるじゃん……

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