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2. 最強の魔法使い。やはり最強だった。

旅に出た俺たちだったが、まずフィーラからこの世界の事を色々と教わった。


その1、この世界は主に5つの大陸と大小様々な島で構成されていること。


その2、国・地域によってかなりの偏りはあるが、科学技術的には元の世界を上回るところも存在すること。


その3、知能を持つ8つの種族とその他クリーチャーが存在し、1000年前に起きた八種族間大戦の爪痕が未だに残っており、種族間の対立、戦争などがしばしば起こっていること。


そして今いるのが、世界地図で見ると中央から少し左にある五大陸の内の一つ、北は北極、南は赤道付近まで伸びるクラル大陸の南側でエルフ支配地域の国、リシュリオン連邦。

フィーラは色々な国を旅して回っているが、今はこの国を拠点としているそうだ。そして、俺たちが向かっている先は、リシュリオン連邦の右隣の国、アリオス皇国。

なぜ皇国を目指しているかというと、ドラゴンの群れが出没し、国が崩壊しかけているため、その討伐に参加して欲しいとの要請が冒険者や旅人に来ていたためだ。


「ってとこまでは分かったんだけど、なんでそれに参加するんだ?」

だってわざわざ面倒ごとに手は出したくないじゃん。

「では、私たちが討伐に参加するメリットは二つあるのでお話ししよう。」


「一つ目、この大陸はエルフとドワーフが支配してて、2つの種族は仲が悪いから、ドワーフ陣営との国境が隣接している皇国が崩壊すると、これはチャンス!と思ったドワーフが攻め込んで来る可能性があるってことなんだよね。

だからそれを阻止するために討伐に参加するの。」


へぇ〜、意外とまともな理由なんだな。


「2つ目、それはもちろん金!なんと今回討伐者には二百万コアルが支払われるのだぁぁ!!!」


コイツ、金に目がないタイプの人間だぞ。うん、そうに違いない。熱く語られてる所申し訳ないんですけど、金貨1枚の価値がどれくらいなのかちょっとわからない。

「あ、そういえば君にこの世界の金のことを話してなかったね。」

どうやらまた心を読まれていたらしい。

「世界統一でコアルっていう通貨があるんだけど、現金自体は使われてなくて、元の世界で言うと電子マネー?の魔法版みたいなものが使われてるんだよぉ〜。あと1コアルは日本円で10円くらいだから、二千万円くらいかな。」

電子マネーの魔法版とやらがよく分かんないのだが、まあいいとしよう。


「んで、こっからどう皇国に入るかなんだけど、どうやって入るんだ?」

まさか目の前に立ちはだかる森と山脈を超えていくなんてことはしないよな?

「連邦から皇国に入るには山脈を横断するのが1番早いんだけど、最近、山脈ら辺は山賊がウロチョロしてるから旅人は遠回りの迂回ルートを通るのがテンプレになりつつあるの。」

じゃあ、そうしようよ。


「でも、迂回してるとその間に皇国が滅んじゃうので、目の前に見える山脈を突破しちゃいます☆」


「一週間の地獄のトレーニングの成果を見せてくれ、風磨くんよ。」

オイオイ、冗談じゃないぜ。一週間ちょっとで不登校ヒキニートが、エベレスト並みの山脈を超えて見せろってか?

もう一回言おう、"冗談じゃないぜ"。

「でも、山賊が出たらどうすんのさ?」

流石に山賊なんかに襲われたら死んじまいますぜ姉御。

「これからドラゴン倒しに行くんだし、君の腕試しにはちょうど良いんじゃない?」

「大丈夫だって、この辺多いって言われてるけど、山賊なんてそうそう現れないから。(笑)」

男がこんなにビビってるのを見て楽しいか。楽しいかッ!?と言いそうになるのを我慢しつつ、俺は言う。

「出そうな気しかしないが、まあ行くしかないか。」

行くの漢字が逝くになるかもしれないが、山脈を無事超えてみせると決意した。


そして1時間後、

「ほぉーら、やっぱり出ただろ!」

三十人くらいの山賊に辺りを囲まれていた。

「落ち着け風磨くんよ。君の腕の見せ所だ。さあ行け!一週間の修行の成果を見せてみるのだ!」

そう言ってフィーラに押し出され、山賊の目の前に行かせられる。辺り一面イカつい武器を持ったおっさんだらけだ。そのおっさんの一人が言った。

「俺たちの狙いはそこの金髪の女だ。顔はいいから高く売れそうだ。だが男は要らん。見たところ金になりそうなものを持ってないからなァ。」

「今なら見逃してやる。だが逆らったら分かるよなァ?」

山賊の仲間が言う。

「ボスの温情に感謝してさっさと逃げるんだな、ハハッ。」

正直めっちゃ怖いです。でも一週間、俺は死ぬ思いをして努力してきた。

ここから逃げたら自分の努力を否定することになる。後ろには不登校ヒキニートを鍛えてくれた可愛い女の子もいる。だから、ここから逃げる訳には行けない。

俺は山賊のボスに向かって斬りかけた。

「おォ、良い度胸だなァ!」

腕を切り落とそうと剣を振る。しかし、腹に蹴りを入れられ吹っ飛ばされ倒れる。

「ッッ!?」

めちゃくちゃ痛い。痛すぎて声も出ない。起きあがろうとするが全身に力が入らない。

「何だ、全然強くねぇじゃねえかァ」

山賊たちに笑いが起こる。

「じゃあなァ、あの世で俺たちに逆らった事を後悔するんだなァ!」

そして大剣が振り下ろされる。

死を覚悟した時だった。

転移直後、俺を死から救った時と同じ声が聞こえた。


「中級防御魔法デフェン・ウォード」


「何だァ!?」

振り下ろした大剣が弾かれ、山賊のボスが驚いている。

「お前、魔法使いだったかァ」

「捕らえて売り飛ばすのはナシだ!。全員、あの魔法使いを殺せェ!!」

そう言うと山賊たちが一斉にフィーラ目掛けて走り出す。だが、フィーラは余裕そうに言う。

「おー怖い怖い。女一人にそんなよってかかってプライドって物は無いのかい?君達?」

山賊はそんな言葉には目もくれず、フィーラに攻撃を繰り出そうとする。

しかし、さっきと俺を守ったのと同じ防御魔法で弾かれる。

「クソ、こうなったらアインズお前の出番だァ。」

そう言うと、ボスの後ろで控えていた二十代後半くらいの男が出てきた。

「ボス、派手にやっちゃって良いんだよな?」

「ああ、お前の思う存分やれェ!」

見ればわかる。コイツは強い。額に傷があり、見るからに覇気がある。元は歴戦の冒険者なんじゃ無いか?痛みが和らいできて回復しつつある俺がそう思っていると、その男は言った。

「お前、魔法師階級エリウスだろ。さっき使った魔法を見れば分かる。上級者は実力を把握しきれていない奴の攻撃を防ぐのに中級魔法は使わない。」

魔法師階級ってなんだ?あとでフィーラに聞いてみるか...

「普通の山賊相手では中級魔法で十分だ。だが残念だったな。俺の魔法師階級はアストラリスだ。」

その言葉を聞いてフィーラは少し悲しそうな様子で言った。

「アストラリスか、そんなに階級が高いのになんで山賊をやっているの?」

そうフィーラは問いかけた。

「お前が知る必要はない。」

そう言ってアインズは魔法を唱えた。


「上級炎魔法イグニス・インフェルノ」


5mはある灼熱の火の玉が形成される。そんな中、フィーラは言う。

「上級炎魔法ねぇ、せっかくだし遊んであげる。せいぜい頑張ってね。」

煽られたことにキレたのかアインズは

「ガキが!死ね!」

そう言い、火の玉をフィーラに向かって放った。

「私17歳なんだけどガキか...あと、そんなキレなくたって良いじゃん。」

「冷静さを保ちながら魔法を撃たないと、精度が落ちるよ。まあ、そんな攻撃も私には通用しないんだけどね。」

そして火の玉がフィーラの10mほど手前で消えた。



「「「は?」」」



俺を含めこの場にいる全員がそう口にした。

「ど、ど、ど、どう言うことだ?」

アインズが言った。

「だから言ったでしょ。通用しないって。」

「私ね、色々能力持ってるんだけど、今使ったのはそのうちの一つ"インフィニトム"」

「この能力はね、私から10m以内に入った全ての攻撃は打ち消されるし、その効果範囲に入った敵も自動的に迎撃されるんだ☆」


それはもう、誰がどっから見ても、紛れも無いチートだった。


やばいチートを目にしたからか、さっき怒っていたとは思えない程の冷静さでアインズが目をパチパチさせながら言った。

「あのー、それじゃあ俺たち勝てなくないすか?」

フィーラはそんなアインズに言う。

「うーん、頑張れば何とかなるんじゃない?」

アインズはその言葉を聞きこう返した。

「それって、あなたの感想ですよね?」

「なんかデータとかあるんすか?」

アインズが"ひろ○き"になっている?!ついに壊れたか...そして、フィーラは爆笑している。どうやらガチでツボにハマったらしい。

「君ww面白いねwww。笑いすぎて死にそうなんだがw w。おっと死ぬのは君だったかw」

「そんな君には、魔法の正しい使い方を教えてあげるよw。」


「上級炎魔法wイグニス・インフェルノww」


さっきアインズが使った魔法と同じものだった。しかし同じ魔法に見えないくらい、洗練されている。

アインズ君のを灼熱の炎と例えるならフィーラは地獄の業火だ。

あと、詠唱中に笑って良いんですか?そう言えば忘れてたけど、そういえば他の山賊は!?


「やっちゃえ姉貴ィ!」


「いっけーぇぇ!」


「よ、世界1!」


いつの間にか寝返ってるんですけどォ?!

「それじゃあ行くよ〜。よいしょっ!」

と言って地獄の業火を放つ。あとそこは『よいしょっ!』じゃ無いでしょ。何だよ『よいしょっ!』て、もっと良いのがあるだろ。そしてアインズ君。君にはには同情するよ。こんなチート魔法使いと戦う事になって。


って待てよ、発射方向的に俺も巻き添えじゃない?


迫ってくるスピード的に、これは逃げれないなぁ。アインズ君は立ったまま気を失っている。そんなアインズ君に届かない言葉を俺は言う。

「アインズ君。まさか君と一緒に人生を終えるとは思わなかったよ。」

そう言ったのを最後に俺の意識は途絶えた。


ここまで読んでいただきありがとうございます。そして後書きまで読んでくれるあなたに祝福あれ!

2話目です。

フィーラの、魔法に巻き込まれた一ノ瀬風磨は死んだのか?

次回は、魔法師階級やフィーラの能力についても解説していこうと思っているのでよろしくお願いします。


励みになるので、ブックマーク、評価よろしくお願いします。(推してくれると更新が早くなるかも!?!?)

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