なんか来た。
えっと…。
今、私は、王妃様の背後に侍女として立っている。
兄ハンスは、王妃様の前に跪き、挨拶をしている。
それは、いい。
だって、お兄様を呼んだのは、私だもん。
でも……
お兄様の横に……
……………、なんか居る…!
豪華な騎士服に似た服で、でも決して騎士ではない。
こんな綺麗な顔が何個もあってたまるか‼︎ってくらい輝いた笑顔で、王妃様と話してる…。
できるだけ俯いて、顔を隠す。
カツラに、瓶底メガネをしててよかった…。
だって、だって…
私…
謹慎中に、抜け出しての、今なの。
王妃様の所に行く許可は、得ていたにしても、色々やらかして、しっかり、叱られたばかりでの、またもやのやらかしなんじゃ無い⁈
今…。
だから、みつかったら、叱られコースでしょ⁈
お兄様には、あれこれ話をしたかったのに、どうしようこれ…この状態…。
あれこれ、考えていれば、
「ところで、母上、私のソフィアナは、どこですか⁈」
ゲラ様が、王妃様に質問した…。
王妃様は、そーっと、目線だけで、私の方へ振り返る…。
私は、慌てて、
『王妃様、言わなくていいです。教えないでください。』
手と首を思いっきり、嫌々するように、振っていたが…
王妃様の視線を目ざとく追った、ゲラ様とバッチリ目線が合った!
ヤバイ!!
と思う間に、優雅にゲラ様は、目の前まで来ていた。
顔は笑顔なのに、なんでかな?
怒りのオーラが滲んでみえる…。
「アナ…。会いたかったよ。倒れたと、聞いた時は、心臓が止まるかと思ったんだ。直ぐに会いに行こうとしたのに、許可されないし、顔を見るまで、生きた心地がしなかったよ…。」
そう言いながら、抱きしめてきたゲラ様…
ゲラ様…
言葉は優しいですが…
言葉の隅々から黒いオーラを感じまず…
そして、背骨…
痛いです。
感動の再会にしても、痛いです。
締めすぎです。
いっいっいったあああああ…い…折れ…おれる…!!
ギブギブ、離して〜。
あまりの痛さに、ゲラ様の背中をバシバシ叩く。
「ああ。わかっている。これから少し、二人で話そうか…。さあ、こちらへ…」
ゲラ様は、黒い笑顔を顔に貼り付けたまま、部屋の外へ連れ出そうとする…。
本能が…
2人はダメだと、叫んでる‼︎‼︎
引きずられるように、連れて行かれながら、助けをもとめて見渡せば、兄が居た。
「お兄様…」
手を伸ばして、ハンスの服を掴むが…
「ソフィ…。無事で何よりだよ。
先日ね…、洞窟に行ったんだよ。
…沢山お土産を拾ってきたよ…。
そしてね…。
顔が1個の犬にも会ったよ。ソフィ……。少し、殿下に叱られておいで…。」
洞窟⁈お土産を拾う⁈顔が1個の犬⁈
洞窟は、騎士が、訓練に使う洞窟の事かな⁈
じゃあ、お土産は、拾うって言えば、魔石!
やった。魔石のお土産。お兄様嬉しい〜。
顔が1個の犬⁈普通犬って、顔1つだけど……。
逆に顔が一つじゃ無いのがケルベロスなくらいで…。
え!?あれ!?
洞窟で、顔が一つしか無いケルベロス…って…あいつかしら…、私がちょん切っちゃった…。
に会った⁈
うん!?なんで、あそこまで行ったのかしら!?
それは、さて置き、会ったという事と、行ったという事は、やらかしが、バレたという事か…‼︎
それを踏まえての、ゲラ様に叱られろってことは…。
とっても、とっても、私ヤバイんじゃない!?
すがるように、兄にてを伸ばして、
「お兄様…そんなぁ…」
と呟いたが、キレイな笑顔で、見送られてしまった…。
宿屋の中庭辺りに出てきた所で、ゲラ様が、足を止めた。
「アナ…。もう、何から怒ればいいのか、僕にはわからないよ…。わかっているの⁈」
心配かけたわけだし、ここは、素直に謝るべきだろう…。
「申し訳ありません…。」
「はあー」
ゲラ様は、大きなため息を付いた。
「まず、君に報告。君が居ない間に、マリー嬢が危篤になった。」
「え!!!!!今すぐ帰らなきゃ。」
「落ち着け、話は最後まで聞け!
えーと、それでだな、一日の猶予も無いほどだったが、君は、寝込んでいた事になっていて、誰も君と連絡が取れなかった。仕方ないので、ドミニクを連れ、ハンス達とあの泉に向かった。
そして、泉で、ドミニクが、万能薬を手にできた。
だから、マリー嬢は無事だ。安心しろ。
君に会いたがっていたよ。
で、この前行った時に、泉には、石像を作っただろ…!?
あの石像が…、実体を得ていた。
万能薬は…、願いが叶う万能薬になっていたぞ…」
「…………。」
石像が実体!?どういうこと!?
万能薬が、願いの叶う万能薬!?どうゆうこと!?
「とりあえず、わかりやすく言うなら、君が、やらかしたった事だ。」
「え!?」
「だが、今回は、この事態に、ハンスを呼んだ…。
僕じゃ無くハンスである事に、引っかかっりはあるが、勝手をせずに、助けを呼んだ事は、正解だ。
だいたい、僕が何のために、君の力を隠しているか、わかってる⁈
君の為だよ!?
君は、僕の苦労をなんだと思っているんだろうね!?
これは、惚れた弱みなのかな!?
君は、それがわかってて、なお僕を試そうとしているのかな!?」
ひいいいい…。どんどん笑顔が、黒くなる…!!
どんどんゲラ様のボルテージが、上がっていき、私が、後ずされば、それを追うように、詰め寄られる…。
背中には、宿の壁…もう…もう…後はない!?
と、思った所で、
ゲラ様の背後(だいぶ遠い)…から、大きな爆発音が聞こえた。
ゲラ様が、お怒りに、とうとう爆破〜!?
では、ないようだ…。
激しい爆発音に、ゲラ様は、背後を振り返る、私も、ゲラ様の視線を追うが、建物が邪魔で見えない…。
いったい何が起こったの!?
「小鬼が、仕掛てきたか!?」
「違うと思います。小鬼用の結果を村に張っておいたので、小鬼なら、爆破すら起こせないはずで………」
そこまで言いながら、つい小声になる…
これ…言ってもよかったやつかな…!?
「また、勝手なことを…」
言ったらいかんやつだった!!!
「とりあえず、見えるところに移動する。ハンスも今の音を聞いているはずだ、直ぐにくるだろう。」
ゲラ様の言ったとうり、すぐにお兄様と合流した。
三人と、王妃様の近衛1人で、宿屋の屋上に上がり、爆破音がした方を見渡した。
はじめに、聞いた爆発音のあと、屋上に上がるまでに、同じ音を2回ほど聞いている。
屋上から、見た爆発音の原因だろう爆破は、村の外、村を囲っていた、小鬼の集団を吹き飛ばしながら、村に近づいてきていた。
「お兄様…ゲラ様…。あれはなんでしょう!?
なんか来ました…。」




