裏切り者
お待たせしました。更新はゆっくりになると思います。
「それ、どうするつもりですか?」
ハスから、低い声が聞こえた。
その言葉を向けられて、青い顔で、固まったのは…
トーイに抱きついて泣いていた、ラワラだ。
「それ、速攻性の毒ですよね?」
ハスは、ラワラの手に持った小さな瓶を鑑定していた。
「ラワラさん⁈どういうこと⁈」
ソフィアナが、叫ぶ声も無視したラワラは、
「‼︎」
持っていた毒をトーイにかけようと、動いた。すぐに、トーイを庇う様に、ラワラとトーイの間に入ったのは、トウエイだ。
ハスは、振り上げたラワラの手首を持ち、小瓶を取り上げようとし、ラスはラワラを抑えるようにしがみついていた。
アレクは、ラワラとソフィアナの間に、ソフィアナを庇う様に立った。
ソフィアナが、こんな緊迫した空気の中で、そんなアレクの大きな背中に、キュンとした事は、内緒だ。
「離せ!皇太子がなぜ生きている!?」
皆んなに、抑えられたラワラが、叫ぶ。
ソフィアナは、アレクの背中から、ラワラをのそぎ込み、ふと、違和感を感じる。ラワラから、膜の様な、ブレを感じるのだ。
ソフィアナは、ラワラを鑑定した。
その膜の様な違和感を探る。
『何あれ…、あれが原因か…』
「ラス、ラワラの左の内ポケットに何かある。壊して‼︎」
「なっ、やめ…」
ソフィアナの指示を受け、ラスが即座に、ラワラの左内ポケットから、丸い玉を見つけた。
ポケットから取り出した玉は、地面に叩きつけ割る。
玉は、地面に落ちたと同時に、ガラスの様に粉々になった。
プシューと音がしそうな、煙が出ておさまる。
ラワラは、玉が割ると同時に、ギュッと目を閉じていた。
ハスが、取り押さえている、ラワラだった者が、目を開けて、ソフィアナをギッと、睨んだ。
「あなたは誰?はじめっから、ラワラだったの⁈…
…いえ、違うわね…。」
『そうか。さっきの違和感…。
私、ラワラには、トウエイが、皇太子を探してると言っていたのに、ラワラは、皇太子が生きていると思っていなかった。となると、その話をした後に、入れ替わったのね…。』
「私達とラワラが、離れたのは、ラワラが、城の裏にある、使用人用の部屋へお爺さんを探しに1人になった時…。入れ替わったのは、その時かしら⁈」
ハスに捕らえられている男は、ふいっと、横を向く。
「本物のラワラは、無事なの⁈どこへやったの⁈」
ソフィアナは、ハスが取り押さえて居る男に、近寄ろうとしたが、アレクに、肩を捕まれ静止される。
「落ち着け、正体もわからない者に無闇に近寄るな。」
ソフィアナは、アレクの言葉に、前に進もうとしていた体を止めた。
「わかったわ。ラワラに、何かしてたら、許さない…。ちょっと可哀想だけど、自分から、話す気がないなら、魔法で、自白させるわ…」
ソフィアナの目の色が、黒を増した。
囚われていた、男は、いきなり、頭を抱える様に震え真っ青な顔になり、小さく小さくうずくまる。
「やめ…わあああ。わあああ。やめろ…やめろ…」
男は、苦しそうに、わめいている。
「ラワラは、どこ⁈あなたは何者⁈」
「お…嬢様…は…、使用人…用の…部屋に…。おれ…お…れ…は…、お嬢…さ…ま…の……。」
「なぜ、皇太子様を殺そうと?シメルからの指示⁈」
「……。ああ。皇太…子が、お嬢…様…を…無理…や…り…婚約…者に…、ドワ様…を人質に…し…た…。生きていたら…、お嬢…様は…、囚われ…た…ままに…なる…から…、皇太子は…殺した…と…
シ…メ…ル様が…。なのに…生きたて…生きて…。」
「何を言ってるの?あなたの言い分じゃあ、皇太子が、死んだはずなのに、ラワラが、牢に居たらおかしいじゃない!?なぜ、私達と、ラワラが、牢に居たと?」
「ラワラ…様が…ソフィ…アナ嬢を…見張り、こん…こん…じき…金色の…たっ玉を取り戻す為と…」
「金色の玉とは何⁈誰に言われたの?」
「さい…宰相…さ…ま…に…。お嬢…様を…危険…にさらしたく…ないなら…替わるよ…う…に…。こん…金色の…玉は…王家の…秘宝」
「言ってる事が、おかしいわよ。
ラワラは、ラワラ自身が、毒を盛られて、牢に囚われて居たし、ラワラが、天才錬金術師の祖父が、自分を人質にされて、働らかされてるから、助けたいと、言っていたのよ。
何よりおかしいのは、私は、金色の玉なんか、知らないわ。私は、この国の者では、ないのよ‼︎」
「な…嘘だ…。ラワラ様は…オレ…と…オレと…。結婚するはず…だったん…だ…。
だから…オレは…助けに…」
ソフィアナは、自白の魔法を解き、ため息をついた。
ハスに捕らえられていた者は、はぁはぁと、両手を地面に突き肩で、息をしていた。
「もしや…お前…。ヤタカか⁈
ラワラから、聞いた事がある。幼なじみの兄妹のように育った、婚約者が居たと…。」
そう声を出したのは、トウエイに、庇われている、皇太子のトーイだ。
ヤタカと呼ばれた、捕まった男は、肩をビクンと、上下させた。そうだと言うばかりの、反応に、トーイは、
「そうか…。
確かに…。ラワラをドワ殿の反対を押し切り連れ出したのは、私だ…。
だが、ラワラも、私からの求婚に、きちんと同意していた…。無理矢理連れて来てはいない。愛する者に、そんな事は、しない…。
そして、連れ戻しにみえた、ドワ殿は、私に会う前に、囚われたのだろう…。私は、帰国と同時にクーデターを知り、なすすべなく、捕まった…。
ああ。そうか、わかったぞ…。
表向きは、私は、殺された事になっていた。
クーデターを成功したように、みせるために…。
だが、奴らは、金色の玉を見つけられなかった。金色の玉は、玉璽の鍵だ。あれが無ければ、王とは認められず、国として何も動かせない…。
あの玉を取り出しすには、王家の生き血がいる。死した血では、ダメなんだ。だから、私をあんな状態で、生かしていた。玉のありかが、わかり次第、玉を取り出させたあと、殺すつもりだったのだろう…」
トーイは、ヤタカを見ながら、今の状況を推測していく、ヤタカは、ラワラが、自分の意思で、トーイの元に来た事を知り、ショックを受けているようだ。
「皇太子殿…。私は、騎士アレク…。今は国としては動いて無い事になっている為、そうとしか、名乗れない無礼をお許しください。
我々は、自国より、攫われた、こちらのお嬢様を救出に参りました。
牢で、しばしばの取引と、お嬢様のお節介で、貴方方をお助けしましたが、その、金色の玉と、玉璽をあなたが、手に入れれば、この内乱は、納まり、我々は、国に帰して頂けると、思ってよろしいか⁈
うちの、お嬢様は、こちらの国と、少々の貿易も、希望しているみたいでして…」
「ほう…。貿易…を…。
そうだな。騎士アレク、金色の玉のありかは、王と、皇太子のみにしか、知らされていない。それをやつらが、まだ見つけていないのなら、私が、それを取りに行き、玉座に行けば…。
この国の貴族は、玉璽に、魔法で忠誠を誓っている。だから、それを持つ王には、逆らえない。この国の王の証が、玉璽だ。
だから、奴らも、必ず手に入れたい物なんだ。
今回、グーデーターを起こしたのは、貴族の忠誠をしていない、シメルと言う、得体の知れないものだ…。
貴族では無いから、クーデーターを起こせたと、言ってもいい。だから、貴族である宰相も、裏で糸を引けど、表立つことはできない。」
「なるほど。では、それを奪いに行きますか…。
ですが、その前に、ソフィ…。ゲホゲホゴホ…。おっお嬢様。私達の仲間、後4人が、そろそろ着きます。少しこちらで、待つことにしましょう。敵に見つからない様、結界を張れますか⁈」
「はい。わかりました。」
アレクからの指示に、ソフィアナは、素直に頷いた。
最近、アクセス数?なるものが、ある事がわかり、見てみました。何と、わかるのは、数字と時間だけですが、更新して無いのに、見に来て下さってる方が、居ると気がつきました。ありがとうございます。
不思議なのは、ブックマーク数より、数が多いのです。数値の読み方が違うのか、理解の仕方が違うのか…。同じ方が、何度も見に来てくださってるか?
だとしたら、なんか申し訳ない限りです。
見捨てず読んでくださりありがとうございます。
孤独な趣味のはずが、厚かましくも、何やら皆様に、応援されている気分になりました。
なかなか、うまく表現出来ない所が多々ありますが、頑張りたいなぁ〜なんて、思いました。




