トウエイ、ラワラ、ソフィアナ脱出計画…
脱出計画の夜
ラワラと、トウエイの牢に向かい、紹介しようとした、ソフィアナは、驚いた。
2人は知り合いだった…。
どう言う知り合いかは、教えてくれなかったが、紹介する前に2人して、指を指しあって、名前を呼んでいた。
ソフィアナも、説明の中では、面倒で、彼女とか、近衛騎士だった人と話していたから、気がつかなかったのだろう。
計画通り、見張りの目を盗み。時には、トウエイが意識を刈り取りながら、薬剤管理室に到着した。
鍵は、ソフィアナが、解錠する。
すると、薬品棚の奥にさらに鍵がかかっている棚がある。そこを開けてみれば、ソフィアナが飲まされた、瓶が、赤いリボンと青いリボンの列に分かれておいてある。
「これ…秘毒みたいですが、赤と青の違いは…?」
「毒か、解毒剤か、の違いだろうな。」
「トウエイ、どちらかわかるか?いつも、渡される時にはこんなリボンついてない。」
「すみません。管理者なら、まだしも、近衛にこの管理の仕事は無いため…」
「うん…。なら、私が、調べてみる。」
ソフィアナは、おもむろに、赤、青両方のリボンの瓶を1本づつ取った。
そして、おもむろに、赤いリボンの瓶の蓋を開け…
一気に飲んだ。
「え⁈」
「な⁈」
2人は一気に青ざめた。
「お嬢ちゃん、やめろ。すでに、一本飲まされているのに、それが、解毒剤じゃなかったら、どうなるか…」
「あ。うん。まって下さいね。大丈夫ですから。」
ソフィアナは、焦る2人を尻目に、次は青いリボンの瓶をあおる。
「わかりました。こっちの、青いリボンが、解毒剤です。
心配しなくて大丈夫です。私、解毒の魔道具を身につけているんです。」
ソフィアナは、足のアンクレットが見えるように、少しだけ、スカートの裾をあげた。
「な!そういう事は、早く言え、無駄に心配したたろうが!?」
「あ。はあ。すみません。で、毒だと、魔道具の魔石が、熱を持つんです。で、赤い方は、だいぶ熱くなりました。
青い方は、軽く熱くなりました。」
「どういう事だ?なぜ両方熱くなる?」
「たぶんですが、この解毒剤、完全な解毒剤では無いです。5日後、づつ飲み続けさせる為に、解毒剤自体を薄くして、さらにまた毒を入れてあるんだと思います。この毒と、解毒剤は、水と油の様に、体内に入って吸収されるまで、お互いが単体でいることができ、体内にある毒素を解毒剤が、解毒して、さらにまた秘毒に侵されるって仕組みだと思います。」
「なっ。なんて卑怯なの…」
「その、アンクレットをラワラに付けたら、解毒できないのか?」
「あー。このアンクレット特殊でして…。付けている時は、解毒できるんですが、食べ終えた後の物は無理なんです。そうしないと、薬が、効かなかったり、お酒に酔えないと、苦情が…あ。言えなんでもなくて…。えっと…特注なんです。だから、使い切りでは無く、何度も使えるので…。あ…その。秘密で、お願いします。」
「なんか、あなたも、複雑そうね…。」
「色々聞きたいが、今はそんな場合では無いからな。とりあえず青のリボンのボトルを数本もらっていく。沢山欲しいが、逃げる事も考えて、持てる分だけにする事が大事だ。それぞれ手分けして持ったら、次に行くぞ。」
トウエイは流石騎士だ。キビキビ指示が的確だ。
3人は、持てるだけの青いリボンの瓶をもち、隣の洗濯室へ向かった。
使用人用の服にきがえ、ラワラは、洗われている、シーツを抱える。
自分用のシーツを持ち、部屋に帰る使用人を演出している。
ラワラと、ソフィアナは二手に分かれるが、ラワラが、裏手の別棟へ、出れるまでは、影から見守る。もしもの時は、トウエイに、見張りの意識を刈り取ってもらうためだ。
ラワラは、疑われずに、裏手に続く扉を抜ける事ができた。
その姿に、2人は張り詰めていた、息を吐いた。
「さあ、オレ達も行くぞ…。」
2人は、皇太子を探しに、3階へ向かった。
ところが。3階の部屋は、どこも使われておらず、どの部屋の中も、閑散としていた。
「どこに連れて行かれたんだ…」
「4階へ行って、4階も探してみましょ?どうせ、宝物庫にも、用事があるし…。」
4階へ向かい階段を上がっていると、
「お前達、何ものだ!」
ちょうど、階段の近くの部屋から出てきた見張りに、見つかってしまった。
逃げようとすれば、階段の下からも、声を聞きつけた、見張りが何人も上がってきた。
そして、その見張りの中に、ラワラを連れた見張りがいた。
「大人しく捕まれ。この女の首へし折るぞ!」
ラワラを捕まえている、見張りにそうすごまれ、ソフィアナも、トウエイも、大人しくするしかなかった。
そして、3人は、また、牢に連れもどされたのだった。
牢で、今度は、ラワラと別の牢にされてしまったが、アンクレットがあるので、それは、あまり問題はない。
問題は、見張りを置かれてしまったのだ…。
朝になり、見張りが、朝食だと言って持ってきた物に、ソフィアナは目を見開いた‼︎
「お前らは、家畜の餌で十分だ!」
「こっ、これは…」
ソフィアナは、渡された食べ物を凝視している。
斜め手前の牢からも、ラワラの声がした。
「ひどい。こんなもの、口の中でいがいがして食べれないわ‼︎苦しょっぱくても、昨日の汁と、パンの方がまだ食べれるわ…」
そんな様子に、見張りは、ふん!と鼻を鳴らして見張りの位置についた。
『これは稲穂?脱穀されてないんじゃ無いかしら?』
ソフィアナは、一粒つまむと、爪で皮をはいでみる。
『やっぱり!!』
ソフィアナは涙をながし、絶句していたが、周りからは、余りの粗末な食事を嘆いているように見えた。
『料理の仕方を知らないから、家畜の餌なのね…。
これ、お米…。感動だわ〜。これで、お米が食べられる…。昨日の苦しょっぱいのは、あれ何?なんか食べた事ある味だった…。まさか、そんな物があるとは、思って無かったから、気にしてなかった…。』
ソフィアナの頭は、今炊きたてのお米。でいっぱいだった…




