隣国マハルニア
ブックマーク、誤字脱字報告、共に、ありがとうございます。
本日2話更新予定です。できたら、3話…は、無理かな…。
パーティー会場は、大きな爆発音と共に、大きな混乱を起こした。
壁際に、配置されていた騎士たちは、来賓を守るように、動いている。
ドミニク、マリー、ソフィアナは、近くにいた事から、3人かたまり、4〜5人の騎士に護衛されながら、王座の方へ向かっていた。
パーティー会場は、あの、檻の様に、安全の為に、魔法が使えないようになっている。武器も、武器となりそうと判断された物も、入口で預けなければならない。
そんな安全を配慮された会場の中でも、王座は、警備が1番厚く、後方に逃げ道もあるため、パーティー会場の中では、どこより安全性の高い場所だからだ。
あと少ししたら、王座の下にある、階段…。
といった場所で、先導の騎士の後ろをドミニクが走り、その後ろにソフィアナと並んで、走っていたマリーが、よろけた。
ソフィアナは、慌てて、マリーを支えながら、ドミニクに声をかける。
「ドミニク様!マリー様が!」
ドミニクが、振り返り、「マリー」と、叫びながら、駆け寄ろうとした所で、
ガキーン‼︎
という、金属音が聞こえた。先頭を走っていた、騎士が、覆面をした者の、鎖のような武器からの攻撃を剣で受け止めていた。
「ドミニク様、お逃げ下さい。」
騎士は、力で、拮抗しながら、ドミニクに逃げる様に言うが、マリー命な、ドミニクが聞くはずがない。
有事に、護衛が優先しなければならないのは、王族だ。
仕方なく、マリーの隣で、護衛していた、1人の騎士が、ドミニクを羽交い締めにして、王座の方へ引きずる。
「マリー様、王座まですぐそこですが、立てますか?」
座り込んで、息の荒いマリーに、ソフィアナが、話かける。
すると、ソフィアナ側に居た護衛が、敵と交戦しだした。
そのタイミングを見計らうかのように、マリー側から、覆面をした者が、手荒くマリーの腕を掴み立たせて引き寄せた。
グッタリしているマリーは、声もあげれず、されるがままだ。
慌てたソフィアナだが、ソフィアナの、腕も、別の誰かにより、引き上げられ、痛みを感じた。
「いっ‼︎」突然の痛みに顔をしかめた。
「ソフィー!」
覆面をした男2人が、ソフィアナと、マリーを持ち上げている対面側に、走り寄ったのは、ソフィアナの、大好きな、
「ハンスお兄様‼︎」
名前を呼ばれた事に、反応して、顔をあげれば、ハンスが居た。
ハンスの登場に、ビックリしたソフィアナだったが、ハンスは、第一王子の近衛だ。つまり、ベルンゲラの近衛なのだ、パーティー会場で、ベルンゲラの護衛に付いていてもおかしくない。
ソフィアナを逃がさないために、ベルンゲラから許可がもらえず、近づいて来れなかっただけで、会場内の警備には、あたっては、いたのだ。
ソフィアナは、即座に、周りを見渡す。
『今この状態で、マリー様を助けられるのは、お兄様だけ…。マリー様、走った事で、体調が悪化されてるんだわ…。どんどんお顔の色が悪くなってる…』
「お兄様‼︎マリー様を!このままでは死んでしまいます。早く!!」
「しっしかし…」
「お兄様‼︎」
ソフィアナが強く叫べは、ハンスは、マリーを捕らえている、者に、襲い掛かった。
危なげなく、一瞬にして、マリーを助け出し、背後から、マリーの腰を片手で支えてぁるハンスは、やっぱり強い!
「お兄様、強い!かっこいい!」
ソフィアナは自分の状況を忘れて、ハンスを笑顔で、絶賛している。
ハンスは、剣先をソフィアナを連れている者に向けたが…。
マリーが脱力した。
とうとう気を失ってしまったのだ。
ハンスは慌てて、マリーを両手で、抱きとめた。
「お兄様!早くマリー様を医務室へ‼︎早く‼︎」
ハンスは、一度、俯き、眉間に何本ものシワを作る。
可愛いソフィアナを助けたい思いと、護衛として、一旦、マリーを安全な所へ下がらせなければならない事は、わかっている。
『だが、このままでは、ソフィアナが…』
だが、そこまで考えた時…
「お兄様は、お兄様の仕事をなさって下さい‼︎」
と、ソフィアナから、ゲキが飛んだ。
ソフィアナのその声に、ハンスは身を翻す。
マリーをお姫様抱っこし、王座への階段を駆け上がっていく。その先には、まだ、羽交い締めにされたままのドミニクが、待ち構えていた。
ハンスとマリーを見送る様に、見つめていたソフィアナだが、腕をまた引かれ、引きずられるように、連れて行かれた事で、自分も捕まっていた事を思い出した。
引きずられて、来た先は、
隣国マハルニアの使節団の一行の前だった。
マハルニアの一行は、これだけの騒動で、人が行き交う中で、腕を組んで、ニヤけた顔をし、余裕の表情は、誰が見ても、異様な雰囲気だ。
予め、こうなる事がわかっていたように…。
『ああ。この人達が、犯人ね…』
ソフィアナは、直感的に感じた。
ソフィアナは、使節団の前に、膝をつかされる。ソフィアナの隣には、5人ほどの、令嬢が座らされた。その中に、ソフィアナを馬鹿にしていた3人の令嬢の1人も連れてこられていた。
しばらくすると、使節団を囲む様に、騎士たちが、剣を構えて居るが、令嬢の首に剣が突き付けられている事で、身動きが取れなくなっている。
そして、会場の乱闘は、緊迫した空気の中に鎮まっていた。そこに、音を発したのは、マハルニアの使節団の、真ん中で、1番黒い微笑みを浮かべていた、男だった…。
「さて、この御令嬢の命がおしくば、我等の要求を聞いてもらおうか…。」




