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ソフィアナ考える。

爆弾発言を残し、ベルンゲラは部屋から出ていった。


『魔力が使えない!?嘘どうしよう…逃げれない。これ、壊したら、国家反逆罪?で、お父様達に迷惑がかかるし…

壊さなくても、魔力を使える方法はあるんだけど…。』


ちゃんと、アレクにもらった、扇を今日も、もってる。ただし、これ使ったら、扇は、壊れてしまう。


以前、テレッサのポケットにも、魔石を付けて実験した、すると、ポケットが破れてしまった…。

ポケットだから、縫えば直ったが、扇は、そうはいかない…。


魔法で、直してもいいが、その前に壊したくはない。

だから、これは、最終手段だ…。


『でも、その前に、逃げたら、お父様達に、迷惑かかるわよね…。

みんなに迷惑がかからず、私が、開放されるには、どうしたらいいかな…。』


疲れた体をベッドに横たえながら、考えていると、控えめなノックがして、侍女が入って来た。


着替えを手伝う為に彼女達は来てくれたようだ。


あれよ、あれよという間に、入浴も、着替えも終えた。夜食だろうか、部屋に軽食が運ばれていて、ボーッとしながら、軽食を食べた。


あとは、寝る準備をして、ベッドに入った。

いつもなら、テレッサと、話しながら楽しく寝る準備してる時間が、淡々と、音も色もなく過ぎていき、ソフィアナは、知らない場所に、独りっきりだと言う事実に、急に、心細くなり、寂しくなった。


侍女達が綺麗に片付けた、アレクにもらった扇をクローゼットから、持ち出し握り締めて、眠りについたのだった。





夜中、ソフィアナを心配した、ベルンゲラが、非常識とは、理解しながら、千里眼を使い、ソフィアナの寝室を窓から覗いた。


静かに寝息をたてる、ソフィアナに、安堵の息を漏らし、ふと、握られた扇に目をやれば、アレクとして、数年前に送った物だった。

持ち手の部分の飾り細工を自分で施したから、間違えようもなかった…。


ベルンゲラは、アレクの扇を握りしめて眠る、ソフィアナの姿に、なんとも言えない、嫉妬心が芽生えていた。








翌朝。

侍女達が、朝早くから、起こしに来た。


されるがままに、ドレスに着替え、あの扇を持ち朝食へ向かう。


朝食の席には、ベルンゲラしかいなかった。


「朝早くから、すまない。今日は、この時間しか、君に会える時間がとれなくて…。朝食を一緒に、とってくれるかい⁈」


「おはようございます。ベルンゲラ第一王子様。ご機嫌麗しく、嬉しく存じ上げます。

朝食へのお誘いありがとうございます。謹んでお受けいたします。私は、お会いできなくても、大丈夫ですから、ご無理はなさいませんように…ご自愛下さい。」


淑女の礼をキッチリガッチリ決め、挨拶し、ありきたりで、差し支えない受け答えをする。少しだけ嫌味を込めて…。


静かに、食事を終え、ベルンゲラが、席を立つのを待つ。


すると、食事を終えたベルンゲラが、

「これを…」

と、後ろに控えていた、従者を使い、長方形の箱にリボンの付いた、物を渡してきた。


「こちらは…?」


「私からのプレゼントだ、使ってくれると嬉しい。」


渡された箱を開けてみれば、洗礼されたデザインの、高価な扇が入っていた。


「………。」

ソフィアナの顔が曇った。

王子からのプレゼントだ、喜ばないと失礼なのだが、どうしても、喜べなかった。


ソフィアナは、アレクからもらった扇を大切にしていたし、とても気に入っていたから、それ以外を使う気が無かったからだ。


「どうだろうか?気に入ってもらえたか?」

と、問われれば、


なんとか、気を取り直し

「はい。ありがとうございます。大切に致します。」

と、答える他ない。


『大切だからしまっておくわ。無くしたら大変だもの。うん。そう。大切だからね。しまうの。使わないのではなく、無くさない為に、しまうのよ。うふふ。』


ソフィアナは、扇に、触れる事なく、そっと蓋を閉じた。




部屋に帰ったソフィアナは、

ベルンゲラからもらった扇を大切に、クローゼットの奥底に、仕舞い込んだ。うっかりしたら、見失いかねない程奥に…。



『どうしたら私は、開放されるのかしら…。


嫌われるのが、一番よね。嫌いになって、婚約を解消したいと、ベルンゲラ様が、思えば、私の勝ちね。


そして、王子に、婚約破棄された人を好き好んで、嫁にする貴族なんて居ない。婚約破棄を原因にして、傷ついた私は、家出した事にして、平民になればいいのよ。これなら、完璧。』



「まずは、嫌われ大作戦を計画しなきゃ。」

ソフィアナは、にっこり微笑み、小声で呟いた。



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