なんでーーーーー‼︎
第一王子、ベルンゲラ様と、婚約が決まってしまったソフィアナ。
婚約の書類と、婚約式に着るドレスの採寸に、先程取られた手をそのまま、ベルンゲラに引かれ、エスコートの形で、王宮の謁見とは、別に使われている部屋に連れてこられた。
『用意周到すぎる…。』
王と、父オスターは、謁見の間でそのまま書類にサインをして、今後について話すと、言っていた。
父親と、離されてしまえば、ソフィアナは、勝手に帰る事もできない。
「ソフィアナ嬢の綺麗な黒髪には、何色でも似合うが、やはりここは、白がいいだろか⁈白は、結婚式にとっておくのもいいな…。淡い水色も、清楚で、いい…。私は、こうして、ソフィアナ嬢と過ごせて、すごく嬉しいよ。」
甘い言葉をささやかれながら、ドレスの生地を選んだ。選ばなければ、帰れないから…
色は、赤茶色。アレクの髪の色。
『甘いマスクで、甘い言葉…。砂糖を吐きそう…』
ソフィアナは、無言で、ベルンゲラの話を聞いていた。すこぶる機嫌が悪いのは、こんな騙し討ちみたいに、婚約をさせられては、仕方ない。と、自分に言い聞かせていた。
採寸の時は、流石に、ベルンゲラは、部屋の外に出て行った。扉の前に居るから、採寸が、終わり次第呼ぶように採寸の為にいる侍女が、言いつけられていた。
ソフィアナは、採寸されながら、思う。
『今日帰ったら、確実に、完璧な、逃亡計画を立てなきゃ…。死んだ事にするのが、確実。でも自殺はダメよね。陛下の命令を拒否したいが為と、とられてしまうもの…。
と、なると…。
帰りの馬車を事故に、合わせるのがいいわね。
死体は…。事故で馬車を焼きましょう。
死体も焼けたら無くなっても仕方ない。
あとは、お父様と、御者よね…。
馬車の事故の反動で、外に投げたしましゅう。
そしたら、焼けない。私は、焼かれたふりくらいできる…。
あとは、2年も連絡が無いアレクにどうやって、生きているかを伝えよう…。イワンさんに頼んだら、確実に、騎士団長さんにバレてしまうし…。お兄様は、アレクを目の仇にしてるし…。
それに…。アレク、この婚約の話聞いたら、何て思うんだろう…』
そう思えば、ソフィアナの胸が、ギュと詰まった。
「……します…。ソフィアナ嬢?ソフィアナ嬢⁈」
「はっ…はい。えっえっと…」
「聞いて、いませんでしたか⁈
今日から、あなたが使う部屋に、今から案内いたします。と、言ったのです。よろしいですか⁈」
いつの間にか採寸は、終わり、ソフィアナの側には、ベルンゲラが立っていた。
そして、意味がわからないことを言った…。
「部屋?」
「はい。あなたの逃亡を防ぐ為に、今日から、城で暮して頂きます。
あなたの事は色々調べさせて頂きましたので…。
前もって、逃亡できない様、先手をうたせて頂きました。これに付いては、先程、オスター殿からは、了承の返事を頂いています。」
「私の了承は?」
「得ていませんね…。
聞いたら、了承して下さいますか⁈
了承してくださらないなら、聞きませんし、聞いたら了承して下さるなら、聞く必要はありませんね。」
柔らかく、優しくそんな事を言いながら微笑むベルンゲラをソフィアナは、目を見開き、凝視した…。
「びっくりした、顔も、怪訝な顔も、美しいですね。さ、こちらですよ。」
と、ベルンゲラは、何ごとも無かったように、エスコートしはじめた。
「何で⁈どうして⁈」
「あなたが、好きだからですよ。」
「そんなのおかしい。だって、初対面なのに…。」
「そうですね。おかしいですね。ですが、事実ですよ。」
ソフィアナは、何がどうなったかわからず、ただただ、エスコートされるままに、部屋へ歩いた。
「今日は、お疲れになった事でしょう…。
ゆっくり休んで下さいね。
さて、この書類は、婚約について書かれています。時間のある時に目を通して下さい。ここに置いておきます。
あと、これは大切な事です。
あなたの右腕の腕輪は、魔力封じの腕輪です。
ですから、魔力は使えません。
そして、それは、先祖代々王家に伝わる国宝ですから、壊したら反逆罪で、一族全員が罰を受けますから、壊さないでくださいね。
では、また、明日きますね。おやすみなさい。私のソフィアナ嬢…。」
ベルンケラは、そう言い残し、部屋から出て行った。




