表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/142

君を捕まえたい

引きこもりで、街のエスターの家に入り浸っていたソフィアナに、

屋敷に居たハスから、イヤリングへ連絡があった。



国王からの呼び出しの、命令書がブランバード家に届き、その呼び出しに、ソフィアナの名前もあったと言うものだ。

流石に、国王からの命令は無視できない。

ソフィアナは、無視しても、痛くも痒くも無いが、家族に迷惑がかかるのは、頂けない。


よって、国王命令に呼び出されたソフィアナに、断れる理由は無い。


仕方なく、侍女たちにされるがままに着飾られ、父オスターに付き添われ、王宮にやってきたソフィアナは、国王と、第一王子ベルンゲラの前に跪いていた。



そして、言われた言葉に、硬直していた。




オスターは、「おお!」と、歓喜の声を上げた。



だが、ソフィアナは、絶望の淵にいた…。



『ここから、帰ったら、即、死んだ事に…。

トマスさん…いえ、ニジルさんに頼んで、娘にしてもらいましょう。ゼファセスのお店の方は、順調だから、私一人くらい、贅沢しなきゃ、養えるはず…』


ソフィアナな頭の中は、逃亡計画でいっぱいで、話しなんて聞いていなかった。



父オスターが、「いやしかし…」とか、「それは、まだ…」とか、「本人次第で…」とか話していたのに…






不意に、目の前に影ができ、顔を上げれば、ベルンゲラが、綺麗な金髪を後ろで一つに縛り、前に垂れた後れ毛が整った顔に、少し影をつくっていた。どこか懐かしい優しい微笑みをのせて、ソフィアナの目の前に立っていた。


「………手を…」


ドレスのまま跪いていたため、立たせてくれるのかと、何も不思議に思わず、ソフィアナは、右手を差し出されている手に乗せた…


手は、優しく握り返されそっとその場に立てるように支えられた。そして…



ガシャ


何か金属音が、響き、ソフィアナの腕に、細くて、魔石のついた、一本の銀の腕輪が、飾らせていた。



「?」


「オスター殿、彼女は、承諾してくださいました。このままお連れしても⁈」


『え⁈承諾⁈してない‼︎違う‼︎何⁈どういうこと⁈』

驚きに声が出ず、目を見開いていたら、


「そうか、ソフィアナが、いいなら…。娘との約束では、娘が望まない結婚や、婚約は、させないはず、だったのです…、本人が望むなら、私は、なにより、嬉しいです…。」


オスターが目を潤ませながら、うなずいている。


『え⁈違う。何言ってるのお父様⁈』


「では、双方同意により、この婚約を成立させる。」

国王が、玉座から、高らかに言い放った。


「まっ…」

『同意してない!!!!!』




ソフィアナは、大パニックで、声がでない。ただ、口をパクパクさせているだけである。


「拒まれるかと思ったけれど、手を取ってくれて嬉しいよ。これからよろしく。私のソフィアナ嬢」


ベルンゲラは、その甘いマスクに似合う笑顔をソフィアナの耳元に近づけて、そっと、耳打ちした。


言葉の甘さと、驚きの事実に振り返れば、ありえないほど近くに、ベルンゲラの綺麗な顔があり驚き真っ赤になる。


のぼせた頭で必死に考えた。

『そうか!手か!あの時、手を取ったら同意の意味だったのか‼︎‼︎しまった!!!!!聞いてなかった‼︎しまったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』



ソフィアナの迂闊さから、婚約がきまった、瞬間であった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ