自衛隊を作りましょう
『悪意から、みんなを守るの者に、人である必要はない。』
ある日、ソフィアナはふと、そんな事を思い付いた。
『怪我をしない。血を流さない。直ぐに治る。ぬいぐるみがいいかも。』
「テリー、テリー。ハスに、中っくらいの魔石をあるだけ持っててきてもらって〜。」
こないだ、洞窟で、沢山拾ったから沢山あるはずだ。
ソフィアナの部屋の縫いぐるみたちが、魔石のネックレスを付けた、恐ろしい殺人兵器になったのは、それからしばらくしてからだった。
お気に入りの一体は、ソフィアナの部屋に残して、あとは、セブァセスの店と、パン屋の店先に飾らせていた。
あと、特注で、可愛い小さ目の2匹のウサギのぬいぐるみも、殺人兵器と化し、イワンとアレクに送られて行った。
調子に乗ったソフィアナは、いつもお世話になっている、ハンスにも、縫いぐるみを渡そうと思ったが、やめた…。
『あの、芸実的にかっこいいお兄様が、ピンチに落ちいったとしても、また、絵になるほどかっこいいのに、周りでウサギやクマの縫いぐるみに、守られていたら…。なんだか、その図が…美的センスが許せない。
お兄様を守るならかっこいい物がいいわ。
花⁈は、なんだが、緊張感に欠けるわ…。
無機質なもの⁈それもなんだかね…。
手があり、脚があり、目があり…。
の方が、防衛には、優れてるわよね…。
あ。女神の像‼︎
たまに、お守りにネックレスが売ってるあれなら…』
ソフィアナは、想像してみた、
血だらけで、戦い、危機一髪剣を支えに、膝をつくハンス…。もうダメだと、覚悟を決めた瞬間、目の前に女神が現れた絵を…。
『ダメだ』
ソフィアナはうなだれた…。
「お兄様が、女神に恋してしまう可能性がある…。」
ただでさえ、なかなか結婚はおろか、恋人も作らないハンスだ、自分には、女神がいるなんて思ったら…
『では、何にしたらいいかしら…。』
そこで、ふと、兄ハンスの、剣の鞘の飾りが、獅子である事を思い出した。
ソフィアナは、獅子と、ハンスの絵を想像し、一人頷いた。
「お兄様の剣の鞘かりなきゃね…。」
この、獅子は、ハンスが自分の命の危険を覚悟した時のみに現れる仕様なので、なかなかお目見えることはないのだけれど…
ソフィアナは、こっそり鞘に細工するのだった…。
そして、竜の大きな魔石は、ラスに渡した。
はじめは、受け取らなかった、ラスだが、魔力の供給源にできるようにしたらどうかと、提案した。
充電式の電池みたいに、なるようにイメージして、魔石に魔力の供給と蓄積の魔法陣を付与しておいた。
万が一の時のために、誰でも使える様にしておいた。
普段は、ラスの鞄に入れておけば、安全だ。
ただ、問題は、ラスの鞄も、ソフィアナの特殊な鞄である為、あの檻に入ってしまえば、使えなくなる可能性があった…。
だから、あの檻の時にも、大丈夫なように、ラスの鞄にも、緊急用の魔石を一つ付けておいた。鞄の容量が大きいのとラス限定のため、魔石の使用では、鞄は一回しか使えないが、こないだの洞窟での魔石から、いいのをチョイスし、魔石にラスの魔力を擬態化させサクッとくっ付けた。
『あとは、私ね…。魔石の髪飾りでも作ろうかしら…、私のは、大きくないと、魔法に魔石が耐えられないわよね…。でも、頭に岩亀の魔石は、重いし…。まあ、持ってるのももともと重いんだけど…。
何かに、収納付けて、ラスみたいに、魔石入れとくかなぁ…。でも、令嬢が持ち歩くものなんて限られているのよね…。何にしようかしら…。ドレスは、一度着たら着回しはしないから却下。手袋も、出しにくいし、ドレスによりしない可能性もある…。あ。そうだ。アレクからもらったあれにしよう。」
先日アレクから、シンプルなのに、何にでも合いそうな扇をプレゼントされたのだ。
それに、魔石付きの収納をつけ、岩亀の魔石を隠す事にしたのだ。
ソフィアナは、この選択を後で後悔することになる。




