おとりどんとこい
最近短めですみません。
おとり作戦を実行することになった。
そして、散々渋った、ハンスをなんとか説得し、ソフィアナが、おとりになることにきまった。
途中、ハンスが女装すると言い出して、みんな想像し、作戦を台無しにするなと、青ざめた。
何故って、女装しても、無表情で、無感情で、近寄りがたいオーラ。絶対襲われない。
ソフィアナに、騎士達を何人付けるかの話になり、絶対自分が着くと聞かないハンス。
厳つい、ハンスや、騎士団長や、騎士は、盗賊に、護衛が、居ますとバレる危険性と、襲われない可能性がある。
その為、できるだけ、小柄で、痩せていて、頼りなさそうか、または、女装しても差し支え無い程の容姿の騎士や、兵を選ぶ必要があると、説得するのに、また長い時間かかった…。
そこで、小柄で、若く、騎士団長の息子という信頼も厚い、イワンが呼ばれた。
騎士団長の息子で、直に手ほどきされた剣の腕は、14歳にしては、そうとうなものだっだ。
ハスも、ついて行くと言ったが、長身で、最近鍛えているハスも、どう見ても、弱そうに見えなかった。
「あと、2人ほど、準備したいのだが…」
騎士団長は、言葉に詰まった…。
『居るにはいる。護衛に見えない、10歳の少年が…だが…だが…』
「あとは、アレクとか、いいと思いますよ。
まだ10才ですが、剣もなかなかですし、根性もあります。顔も女装できるくらい可愛いですし…。」
イワンか、元気に、そう話した。
その瞬間、騎士団長の顔つきが、険しくなった…。
「ほう⁈アレクか…聞いた事の無い名だが⁈」
「つい2週間位前に、来たばかりなんですよ。だから、ハンスさんとは、会った事、無いと思います。」
「で、アレクと言うのは、どうなんだ?」
ハンスは騎士団長へ、視線を向けた。
「あっああ。最近新しく、入った少年だ。まだ、騎士団にも、慣れていないし…。
にっ任務にも出た事がないからなぁ…。むっ無理じゃないだろうか…。」
力のない声で、頭をかきながら、騎士団長が答えた。
「確かに任務には、出だ事ないですが、真面目でいい奴ですし、逆に素人ぽいから、相手からも、疑われないんじゃないですか⁈」
イワンの言葉に、騎士団長の胃がギュッと痛んだ。
「う…ん。しかし…」
「居ないよりは、いた方がいい。そのアレクをここへ」
ハンスは、側にいた、兵にそう告げた。
「いや、まて、それは…」
歯切れの悪い騎士団長に、怪訝な目をむけながら、ハンスは、ソフィアナに言った。
「侍女のテレッサも連れて行け。あれなら、お前の身代わりに、喜んでなるだろう。」
「お兄様!?絶対に、嫌です!!
テリーは身代わりにはしません。あと、テリーは、お兄様と一緒にいてもらい、こちらの事を報告してもらうので、おとりには、連れていけません。」
「でも、もしもの時の…」
「お兄様…。お忘れですか?
私ですよ。…わ…た…し…。
それに、大丈夫です。私には、優秀なお兄様が居ますから、何かあっても、きっと直ぐに、助けに来てくれます。そうですよね⁈私の騎士様。」
「もちろん、ソフィーには、指一本触れさせないが、…だがしかし…心配だ…」
ハンスが、自分の中の何かと戦っていると、訓練場から、アレクが上がって来た。
「騎士と、バレないように、護衛する任務と伺いまいりました…。アレクです。」
アレクが、声を上げると、騎士団長は、片手で、両眼を覆い、俯いてため息を吐いた。
イワンは、こっちこっちと、ニコニコしながら、アレクに、手招きしていた。
ハンスは近寄ってきた、アレクに、何かどこかでみかけたような、何かの既視感を覚えたが、その場では、何かわからなかった…。
「どうです⁈金髪のロン毛にしたら、女性に見えるくらい美人でしょ?
男にしとくのもったいないくらいだと、思いますけどね〜。」
イワンが、明るい声を出しながら、アレクの頭を撫でた。
「きっ金髪…金髪は、いかん。いかんぞ…。
あ…かでもなく、そうだ、くっ黒だ!何かあった時、ソフィア嬢の身代わりとなれるよ…お…に…」
騎士団長の、最後の方の言葉は徐々に小さくなっていった。
「なるほど、確かに美人に、化けるだろが、ソフィーには、かなわないな。で、やってくれるのか⁈アレク。」
アレクは、そっと騎士団長の方を見た。
だめだ。やめろと、言うように、みんなからは、見えないように、小さく首を振っている。
だが、
「はい。喜んで、やらせていただきます。」
と返答した。
アレクは、知りたかった…。
今、目の前にいる。
黒髪の美少女が…
かつて自分たちを助けた…
あの不思議な、魔法陣をくれた…
少女であるのかどうかを…
胃を押さえながら青くなっている、騎士団長には、申し訳ないと思いながら…。
アレクの正体。まだ出てきていませんが、もうお気付きですよね⁈
騎士団長、円形脱毛症にならないか心配です。笑




