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次は、くず魔石と交換に渡す、食べ物だ。

『どうしたものか…

近くにパン屋があるから、そこで、安く譲ってもらうか…

パン屋か…

確か、柔らかく美味しいパンって無いよね…。

酵母が無いのかしら…。少しパン屋に話しを聞いてみないとね。利益が上がれば、パンも、安く譲ってくれるはず…』


ソフィアナは、ニジルとテレッサと、近くのパン屋に行った。話しを聞かせてもらおうとしたが、拒否されてしまった。


「他にパン屋は、ないかしら…」

「通り一つ向こうにも、パン屋がありますが、小さく、味もあまり評判ではありません。」


ソフィアナの質問に、ニジルが答える。


「いいわ。行ってみましょう。」

ニジルが言うパン屋へ向かう。








「いらっしゃいませ」


店には、若い娘が、店番をしていた。

ざっと、店に並ぶパンを見た、普段どこにでもある硬いパンが並んでいた。ソフィアナが、娘に声をかける。

「パンを焼いてらっしゃるのは、どなたですか?」


「え⁈あっはい。母です。何か不都合でもありましたか⁈」

「いえ、そうではなく、私、柔らかいパンが食べたいので、少しお手伝いして、いただけないかと…」

「いっ、いま呼んできます。」


店番の若い娘は、慌てて、店の奥にかけて行った。





「あの…」

店番の娘と、一緒に出てきたのは、30代くらいのふくよかな女性だった。


「あなたが、ここのシェフ?私は、ソフィアナ。少しパンを作る工程を見せてもらえないかしら?」


「あの、えっと、柔らかいパンが欲しいと伺いましたが、残念ながら、うちには、その様なパンは、ございません。」


「ええ、それは、みて、わかってるわ。だから、作り方を教える替わりに、作って欲しいの。多少の研究は、してもらわないといけないと思うわ。私も、全部知ってるわけではないから…。

教える前に、一度作り方を見せてもらわないと、いけなくて…。見せてくださらない⁈」


「ご要望にお応えできるか、わかりませんが、わっわかりました…こちらに、どうぞ…」


店の奥に案内され、作り方を見せてもらうと、やはり酵母を使ってないようだ。

この世界に、便利なイースト菌は、ないみたいだ。


前世で、幼児達と、天然ねパンを作って遊んだ行事を思い出す。


確か、あの時、りんごや、ぶどうで、かわりの酵母を作って、使ったはず。



「作り方をみて、わかりました。ありがとうごさいます。5日後またきますね。」






「ソフィアナ様?なぜ5日後なんですか?」


テレッサが、小声で疑問を聞いてくる。

「酵母を作るのに、だいたい5日寝かせるの。だから、5日後。テリーちょとぶどうと、ガラス瓶と、砂糖を買ってきて。」


『確か、一番初心者向けは、発酵力が強くでるぶどうだったはず…』

テレッサに、お使いを頼んだソフィアナは、ニジルと共に、ソフィアナの店に帰った。





店で、一息ついていると、テレッサが帰ってきた。

瓶を沸騰消毒させ、ぶどうを洗い、水を一度沸騰して濾過かさせ、できる限り浄水する。


沸騰した水が、冷めて水になるまで、みんなで、お茶にした。


「ソフィアナ様、店の名前はどうしましょうか?」


ニジルが、聞いてきた。

『名前‼︎忘れてた。いるわね…名前…何にしましょう…』

「何かいい案はある?」

ソフィアナは、ニジルに聞き返す。


「ソフィアナ様の店とか⁈」

トマスが呟く。

「却下です‼︎私の名前は、入れません。」

「では、冷蔵庫の店ですか?」

「それもちょっと…。」


「花の名前にしますか?宝石や、地名、もしくは、意味の無い言葉とか外国の言葉でも…。」

トマスが、考えながら、色々案を出す。




『外国の言葉か…。』


「セブァセス、とかいかが?遠い異国の言葉で、意味は貢献だったと思うのだけど…」

『確か、英語で、services は、貢献と言う意味があるはず…。読み方をこちらの世界の音で読むと、たぶんこんな感じ…な、はず…。

間違えていても、この世界で、意味が分かる人はいないから、よしとしよう。』

と、密かに思うソフィアナだった…。


「いいですね。この店に、よく合う名前だと思います。」ニジルが、微笑みながら、合意した。他のみんなも、合意を示し、店名が、決まった。





約束の5日


出来上がった、酵母と試作品の冷蔵庫を持ちパン屋へ向かったのだった。



パン屋で、酵母の使い方と作り方を説明して、上手く活用してもらうように、頼む。酵母は、勝手に、人に教えてたりしない約束と、上手く行って、利益が出たら、セブァセスの店には、普通より少し安く売ってくれる約束をし、冷蔵庫の使用勝手と感想を聞かせて欲しいと、1個パン屋の厨房の隅に置かせてもらった。





それから、1か月もしないうちに、酵母を教えたパン屋は、美味しい柔らかいパン屋と評判になった。

連日売り切れが続いていた。


冷蔵庫の方も、パン屋から、感想を聞き、改善しながら、少しづつ浸透していた。


孤児院からは、毎日小さな子が、くず魔石を拾いセブァセスの店に運び、少し歪な柔らかいパン1個とそれぞれ交換してもらっていた。

このパンは、パン屋の娘が、練習に焼いた物で、練習だからとお金は取らず、置いて行ってくれている。


セブァセス店が、上手く軌道にのりつつあった。



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