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ベルンゲラ8歳

今日は、僕の誕生日パーティーだ。


見るからにお見合いパーティーだ。

親に言付けられたのだろう、令嬢が次から次に周りにきて、笑顔で対応してはいるが、もう、部屋に戻りたかった。


パーティーも中盤に差し掛かったころ、ずっと、どこか、隅に隠れて居ただろドミニクを大勢の令嬢の背後に見つけた。


珍しく、令嬢と話して居るが、何かドミニクの雰囲気が違う。


令嬢達に、一言断りを入れてから、ドミニクの元へ向かい、声をかけた。


「ドミニク、騒がしいけど、どうかしたの⁈」


「あ。兄上…。なんでもありません。蜂に襲われそうになったのを彼女が、庇ってくれたので、その礼をしていただけです。」


「へー。ドミニクが、礼をね…。

ふ〜ん。

キミ、顔を上げて、名前は⁈」


『あの、人にあまり興味を示さないプライドの高いドミニクが、礼なんて…。

蜂に襲われた所を庇われたとは言え、

庇われのが女性なんて、ドミニクのプライドが許さないと思うんだが…。』

僕は、ずっと頭を下げている、令嬢に、顔をあげるよう促す。



「はい。ルイターニュ家のマリーにございます。

ベルンゲラ殿下、本日はお招きありがとうございます。そして、お誕生日おめでとう存じます。ご挨拶が遅れ、申し訳ございません。」

令嬢のマリーが、顔を上げて、はっとした。

マリーのその顔は、直ぐに下げられてしまったが、ドミニクが、好きな絵本に描かれた、女神ダリアの挿絵によく似ていた。


優雅に頭を下げ、挨拶する彼女に、返事しながら、考える。

『ドミニクに、接点を作ってやらないと…』

「挨拶は気にしなくていいよ。弟が世話になったね。後日お礼をさせてもらうよ。では、僕はこれで…。ドミニク、マリー嬢のドレスの裾が汚れているよ。君を庇ったからだろう、失礼の無いように、きちんと対応できるね?」


ドミニクに、有無を言わさず微笑みかけた。

『嘘だが、チャンスを作ってやったんだ、察しろ!』と念じ、微笑みと視線に言葉を乗せてから、その場を立ち去った。


だが、ドミニクには、『お前、令嬢に恥をかかせるなよ。わかってるな⁈おい‼︎マナー教師の数増やすぞ!』と理解されていたが…

ベルンゲラは、知るよしもない…。




「はい。兄上。

マリー嬢、ドレスを汚していたのに、気が付かなくてすまない。城の応接室まで、一緒に来てくれないか?」


「は…い…。仰せのとおりに…」

マリーは、俯いたまま、ドミニクの後ろに続いた。



そんな会話んした、2人が、応接室へ向かうのを遠巻きに見届けながら、僕は、パーティーに戻った。



きっと、ドミニクは、あの令嬢に一目惚れしたんだろうと、理解しながら、マリーについて、周りの令嬢から、情報収集した。



マリーは、どうやら、体が弱く、ほとんど田舎で過ごしていたようだ。

マリーは、体が弱いため、誰とも婚約できないと、色々な婚約を断っていたらしい。


ルイターニュ家は、公爵家だ、家柄的には、僕たちの婚約者でも、おかしくない立場だが、病弱を理由に、婚約者候補からは外れているため、彼らより、下位の貴族からの婚約の申し込みが、沢山あるようだ。


だが、それも、病弱を理由に断っていたが、マリーの両親は、最近アルトール家の、セヌッシュかフランとの婚約をと考えていたらしい。

両家は、遠い親戚になり、病弱で、何かあっても、互いに、かどが立たないのが、理由なのだが…。

それより、どうやら、マリーが、セヌッシュに憧れているのが、1番の理由のようだ。


体が弱いマリーだから、大人になるまで、生きられないと言われいるようで、結婚までできなくても、憧れの者の婚約者となる、女の子なささやかな夢くらいは、叶えてやろうと考えた親心のようだ。



『さて、この話、ドミニクに何と言って話したものか…。』そんな事を思いながら、令嬢達の話を聞いていたら、従者が近づいて来た。


何事かと、耳を近づければ、マリー嬢が、倒れ、責任を感じたドミニクが、婚約を申し出たと…




『これは…、このままにしていいものか…

どうしたものか…』

僕が、考えた所で、答えを出すのは、本人達と親達だ…。

どうにもならないが、弟には、幸せになってもらいたいと、ドミニクが向かったはずの、応接室の方へ目線を向けた。

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