クッキー大好き
なかなか進まずすみません。
キッチンに着いたソフィアナは、先程市場で買った物をキッチンに並べた。
小麦に、砂糖に、卵に、ミルクにバター。
ベーキングパウダーとかバニラエッセンスとかないから、簡単な、クッキーしか作れないけど、これなら素朴なクッキーを簡単に作れる。
『日本には、ビニール袋って便利な物があったから、振るいの代わりに粉物を袋に入れて、空気入れてシェイクしたら、ほぼ振るいにかけた感じになって、手抜きできたんだけど、ここでは、それはできないから…
振るいましょう。
せっかく作るのに、粉っぽいとか嫌だわ…。』
テレッサに手伝ってもらいながら、粉物を振るい、バターを湯せんする。
少しづつ全ての材料を混ぜて、タネができたら、ピーナッツを入れる。
『だって、ピーナッツ好きなんだもん。』
タネを寝かせようとしたら、冷蔵庫が無い!!
明治の日本かい!?って感じの、木の箱か、地下に瓶で埋めるのが、保存の仕方らしい…
だから、仕方ない。
手に水属性で、氷を薄くだし、冷やしタネを固めて、あとは、オーブンで焼くだけ…
オーブン…
オーブンは、贅沢品らしく、エスターの家には無かった…。
『ではフライパンに蓋して代用…。びっくり返したらなんとかできるかな…いっそ、フライにした方が美味しいかなぁ…。』
前世も、料理が、そんなに得意だったわけでも、料理研究家でもない。便利な世界では、ちょっと料理できれば、できる気になってしまうものなのだと、痛感した…。
とりあえず、食材も勿体ないので、行き当たりばったりて、作ってみたが、魔法の助けもかりて、なんとか美味しくできた。
できた、クッキーをテレッサも、エスターもエスターの母も、物珍しげに、みていた。
どうやら、材料も高いし、便利なもが無い世界だから、クッキーすら、作るのが大変で、贅沢品との事。
みんな喜んで食べてくれた。
オーブンや、冷蔵庫を作ったら、売れるな…
実家に、ばれずに使えるお金も欲しいし…今度はハスを連れてこよう。と考えるソフィアナだった…。
しかし、商売をするには、商会に入らないといけないと、ハスが言っていた。
子供では、きっと入れないなら、ハス位の歳じゃないと、色々交渉もできない。
ただハスが、商会に入るのはなかなか無理がある。
奴隷には、人権がない。すなわち、商会に入る権利もないからである。
ソフィアナは、誰を代表に立てるかを考える。
ソフィアナにつながらない大人で、ソフィアナの秘密をバラさない人…。
いっそ、自分が、16になるまで待つか…
ソフィアナが、幻影魔法で、大人に化ける手も考えたが、商売とは、誠実さが大事と考え、人を騙すようなことは、自重した。
ソフィアナは、頼れる人が現れるまで、商売は、色々と案を温めておく事にした。
エスターの家で、色々と、楽しく過ごした7日目、エスターが、一度、お屋敷に様子を見に行った。
そして、真っ青になり帰ってきた。
「ソフィー様、お屋敷で、ソフィー様が、飲まず食わずで、部屋に、こもっておいでなので、部屋の中で倒れていないかと、みなが心配して、扉を開けようとしましたが、扉が開かず、鑑定士が鑑定して、扉に結界と強化魔法が施されている事がわかり、誰がその魔法をかけたのかと、お屋敷中が、大騒ぎになっております…」
「え?」
「今、疑いをかけられていますのは…」
エスターは、バツが悪そうに言葉を濁した…
「え?誰?誰が疑われてるの?」
ソフィアナは、焦っていた。まさか、そこまで、大ごとになるとは思っていなかった。
そして、だれかのせいにされるとも…
「今、疑いをかけられていますのは、奴隷のハスとラスでございます。あまりに強力な力な為、二人で力を合わせたのではないかと…」
「なっ!!!!!」
「テリーテリー、直ぐに帰るわよ。エスターごめんなさい。あと、一週間ありがとう。」
ソフィアナは、エスターの部屋へと急いだ。そして、あのクローゼットから、部屋に帰った。
部屋の外からは、あーでもない、こーでもないと、扉を壊そうとする音が聞こえた。
『思った以上に大ごとになっているわね…』
ハスや、ラスが、酷い目にあわされる前に、出て行く事を決意した、ソフィアナだった。




