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人物紹介&設定紹介

ネタバレありあり人物紹介&誰得設定紹介です

ケースケ/杉町 京助

 本作の主人公。運のない優柔不断な男。いくつかの人生の岐路に置いて消極的な判断しかできず、またいろいろあったせいで、すっかりやさぐれていた。とはいえ、お人よしな性格で、不審な少女を心配してしまうほど。

 酒は現実逃避もかねてよく飲むが、それを差し引いても酒好き。

 奏に変わってないとは言われるが、それは根本的な性格の話であり、彼自身の特に倫理観については大きく変わっている。特に戦闘の際は、冷静、冷徹な判断ができ、躊躇なく敵を殺傷する。命の価値が軽くなっており、元の世界の時に比べ、相対的に自身の命も軽く見ている節がある。

 スキル『静電気』は、当初こそ使えなかったが苦心して色々と開拓した。彼自身、一般高校生程度に漫画やアニメを見ていたので、それを応用して多数の技を作った。特にレーダーは自信作で、彼は目より耳より、レーダーの感覚を信じる。師匠であるフリートマンの勧めで、スキルを磨き始めた。なお、彼がスキル持ち=特殊能力持ちということは周りは知らず、ケースケ自身も話していない。

 戦闘技術は一級品であり、対怪物、対人のどちらも一流である。特に怪物狩りは超一流であり、過去に幾度も殊勲を挙げている。また、それを応用した技術をいくつも持っている。対人はフリートマンに師事した以降は我流であり、オークやゴブリンなどを相手に技術を培った。また、ギルドの性質上裏の連中と交戦することもあったため、その過程でさらに磨かれていった。

 彼の直刀はフリートマンの形見。切れ味鋭い業物である。

 物語の後は、アーリエと暮らしながら、彼女の通う学校で冒険者の知識と現代教育の知識を生かして、元クラスメイトの運営する学校で先生をしている。


アーリエ・ウルク→アーリエ・杉町

 本作のヒロイン。ウルク家の令嬢。春色の髪と海色の瞳を持つ美少女。尊大な態度をとるが、彼女本来の性格は心優しく明るいものである。両親との不和から、自分に価値を見出せなくなっていた。

 ウルク家の音魔法、バース家の光魔法を受け継ぎ、またそれらを高いレベルで操ることが出来る天才である。本編で描写を諦めたが、実は森にてケースケが気絶したときに彼女がなんとか無事に彼を運べたのは、音魔法によるもの。本編中でエイジムがしたように、不快な音を出して怪物を遠ざけていた。

 彼女が尊大な態度をとるのは、単純に人との接し方が分からず本を参考にしているため。貴族の娘は尊大、というものを参考にロールプレイをしている。だが、ケースケと旅するうちに、彼女本来の感情が主張を始めていった。

 物語の後は、ケースケの元クラスメイトが運営する学校に通っている。随分と明るくなり、順調に体も成長している。寝ている間に姿を消していたケースケに対して文句はあるが、それ以上に彼と一緒に暮らせるようになったことが嬉しい。なお、ケースケが姿を消していた間、奏と暮らしており、彼女の呼び方をまねてケイスケと呼ぶようになった。


立花 奏/カナデ

 ケースケの元クラスメイト。『透明』のスキルを持つ空手ガール。

 転移後、元クラスメイト達としばらく一緒に旅し、ある時から一人旅を始める。その後、色々と旅をして回るが徐々に困窮し、困っていたところをたまたま通りがかった幼き日のアーリエに拾われる。なお、アーリエはこの時物心がつく前であり、覚えていない。こういった経緯と、その後の不憫な彼女の境遇から、自分だけは彼女の味方であり、彼女のために生きていこうと思うようになった。

 アーリエの逃避行を計画したのも彼女である。色々と無茶をしており、計画のためなら手段は問わなかった。

 修羅場もいくつかくぐっており、戦闘能力は高い。特に、透明な手甲は不意打ちになっており、気がつかないまま安易に攻撃を受け、倒されるものも多かったという。

 生活能力も高く、アーリエの世話を一人でやっていたこともあってそっちの方面では万能。料理も上手い。

 物語の後は、アーリエ、ケースケと一緒に暮らしている。加えて、元クラスメイトの運営する学校で先生をしている。ケースケが帰ってきた時は、彼を一発ぶん殴って、それから涙を流して再会を喜んだ。


小川 大地

 ケースケの元クラスメイト。『空間跳躍』のスキルを持つ。元チャラオ。

 短絡的な性格で、今が良ければそれでいいという考えを持つ。が、案外聞き分けもいい。組織を立ち上げたメンバーの一人ではあるが、中枢にかかわることはさせてもらえず、また本人もそれでいいと思っている。

 『空間跳躍』は非常に強力なスキルで、一度見たところであれば記憶にある限りそこにワープできる。また、研鑽すればよくあるアイテムボックス的な使い方や、体の一部をワープさせるなどもできるが、彼がそこまで努力することは無かった。


葛西 祥子

 ケースケの元クラスメイト。『鎧生成』のスキルを持つ、元学校のマドンナ。

 賢しく、自分本位な性格。組織立ち上げのメンバーであり、実行部隊のトップ。元は好戦的ではなかったが、生と死のはざまに長くいたせいか、快楽主義の刹那主義者へと変わった。

 自分が美人だと自覚している。また、それを保ちたいと考え、組織トップのツヨシからは報酬として、体を若く保ってもらっている。

 戦闘能力は極めて高く、相性もあってケースケとの戦いでは油断しなければ完封できていた。戦いに生きるものとして技術やスキルの研鑽にも余念がなく、正面切っての戦闘ではそう勝てるものはいない。


ドン・ツヨシ/田中 剛

 ケースケの元クラスメイト。『筋肉操作』のスキルを持つ、元学校のひょろがりオタク。

 頭の回転が良く、また非常に冷徹な性格。実務能力が高く、十五年で組織を巨大にしたのは彼の手腕によるところが大きい。

 元はクラスの目立たないオタクであったが、こちらに来てからは、徐々に傲慢で冷徹な性格へ変わっていった。よく、アニメやゲームから台詞を引用する。

 商売は手広くやっており、利益のためなら非人道的なことだって軽々としてのける。

 戦闘能力は高い。『筋肉操作』のスキルは、文字通り自分の筋肉を操る能力で、パワーや強度、サイズなども自由自在。本気であれば、刃も通さない鎧となり、剛力から繰り出される攻撃は祥子の鎧すら砕く。だが、実戦経験はほぼなく、性格もあって慢心がすぎる。


エイジム・ウルク

 ウルク家当主。音魔法の使い手のデブ。

 傲慢、尊大、自信過剰。頭の回転が鈍く、物事を考えようとも理解しようともしない。自分のしたいようにする、傍若無人な性格。そのくせ、プライドだけは人一倍高い。

 音魔法の才能はそれなりであり、曲がりなりにも魔法使いとしては一人前である。が、本人は超一流であると考えている。

 ツヨシにそそのかされ毒を一服盛ることで、自らを蔑む父親を殺し全権を得る。だが、色々とはめられすぐに借金地獄に陥り、それをチャラにしようとアーリエを差し出そうとする。

 今彼は、恐らく大陸中に散らばって、活躍しているだろう。


ナターシャ・ウルク

 故人。光魔法を使う、バース家令嬢にしてウルク家第三婦人。

 心優しい人物ではあったが、その実夢見がちな性格。ウルク家に向かう道中、その護衛の一人であったケースケに惹かれる。その後、トラブルもあり彼と二人で森を抜けることになるが、その時も心を通わせた。だが、結局彼女は予定通りウルク家に嫁ぐことになる。

 前ウルク家当主の愛のない行為や使用人などの嫌がらせもあり消耗。アーリエを、ケースケとの間に生まれた子供だという妄想にとりつかれる。アーリエのことを愛してはいたが、それ以上に現実を突きつけてくる存在として疎んでもいた。最後は、その心情をアーリエに吐露し病死。

 女性としては魅力的だが、母としては最悪の人物であった。


スカー

 ウルク家暗殺者集団の長。65代目スカー。ちなみに『スカー』とは影の意。

 本名、ガルシア・ウルク。前ウルク家当主の弟であり、エイジムの叔父。音魔法を使えたのもこのため。生まれてすぐに苛烈な教育を受け、影となるよう育てられた。彼自身の人間の感性は奇跡的に残ったものの、すでに諦めきっており、彼がわがままをするのは、命令の中でせめて自分が楽しめるようにする程度。命令には極めて忠実で、己というものはほどんどない。

 作中最強であり、経験からくる判断力、驚異的な戦闘技術、強力な音魔法を駆使する。軽業師の如く身軽であり、また、魔法を利用した無音の銃撃を好む。彼の攻撃は、そのすべてに音魔法が付与されており、安易に防ごうものなら、音魔法による振動を流し込まれ、一撃で昏倒してしまう。この魔法の前には、強大な防御力も鎧も無意味である。

 戦いの中に生の充足を見出しており、バース邸で一人で戦ったのもこのため。また、魔法で音が漏れないように細工をし、邪魔者が入らないようにしていた。最後は、解放された喜びと、生の充足の果ての死に満足して死んだ。


ガルフ・ウルク

 ウルク家前当主。設定のみ、本編未登場。

 冷徹な人物である。アーリエの海色の瞳は、彼の遺伝である。

 領主としては有能であり、ウルク家を栄えさせた。その一方で、あまり人の感情の機微は理解していなかった。

 また、ナターシャを含め三人の妻がおり、三人とも魔法の名家である。こうして優秀な魔法使いを育て、他家に有利な条件で嫁がせようと考えていた。

 エイジムに関しては完全に見限っており、自分の後を継がせる気は無かった。実はアーリエが魔法を使えることは知っており、ひそかに期待していた。ナターシャが精神に変調をきたしていたことは知っていたので安定のためそのそばにアーリエを置き、彼女が亡くなったのち、アーリエを引き取り教育しようと考えていた。


元クラスメイト

 ケースケの元クラスメイト。『大魔導』のスキルを持つ、国の英雄の一人。女性。

 学校を運営しており、恵まれない子供たちを教える。また、その後ろ盾として、魔法使いも教える。魔法使いは基本的に良家にしか生まれないため、完全に資金集めの一環ではあるが、学校では身分は平等と厳格に定めているため、あまり問題は無い。

 没案では登場する予定だった。また、奏の特別製の手甲は彼女が作ったものである。


女神

 あまり設定は無い。京助たちが転移する際に現れスキルを与えた。はるか昔から、こんなことをしている。たぶん性格は悪い。



設定


スキル

 特殊能力。女神から与えられた超常の力である。スキルの名前によってできることは違う。スキルは研鑽することで、能力の幅を広げることが出来る。結構何でもあり。できることは広いが、できないこともまたはっきりとしている(静電気の人を殺傷できない火力など)。スキルによる技を同時発動は出来ない(静電気だと、レーダーと身体強化は併用できない)。

 遺伝する。


魔法

 特別な血筋の人間が発現する特殊能力。これも千差万別。実は、過去のスキル保持者の遺伝子が受け継がれ続けているもの。つまり、魔法はスキルと同じモノである。これも遺伝するほか、一人で複数発現することもある。


怪物

 獰猛な獣の総称。色々いるが、総じて通常の獣と比べても賢く、強靭。モンハンのモンスターみたいなもんから、亜人まで含まれている。


冒険者ギルド

 山師を起源とする組織。山師に価値を見出した貴族がパトロンとなり、山師たちが集い、やがて冒険者と名を変えギルドになった。なので、貴族たちとは今もズブズブの関係。基本的には依頼の斡旋所である。

 ランクはEから特A。誰でもなれるがゆえにガラが悪いものも多く、市民からは煙たがられている。また、暗殺などの暗い依頼も受けており、上位に上がるにはこれをこなすことが必要。


魔導具

 魔法の力を封じたもの。作るには魔法使いの血肉が必要。例えば、ウルク家の刺客が音もなく行動できるのはスカーの血を使った魔導具によるものである。

 特に肉を使ったものは半永久的に使うこともできるうえ、有用なものも多い。なので、魔法使いの死体は裏社会では高く売れる。貴族たちが魔法使い同士で婚姻するのは、こういったモノを手にする側面もある。


元クラスメイトたち

 おおよそ三十人がこの世界に転移した。彼らは目覚ましい活躍をした者もいるが、当然うまくいかなかった者もおり、環境の劣悪さや慢心、過信などで死んでいるものもいる。それでも、スキルの分、一般人より死ににくい。十五年経った今では、その数は半分まで減っている。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後まで読ませてもらいました。楽しかったです。一気読みしちゃいました。 これから作者さんの他作品も読ませていただきますね。
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