マリオンズ・サウラーカ
_____パタンッ。
マリオンズ・サウラーカは、魔導書を閉じた。
「おじいさま。今日はどんな話をしてくれるの?」
「マリオンズよ……」
おじいさまは、窓の向こうを眺める。
「ラタン街でな、魔導師の気配がするのじゃ」
「魔導師!?」
ガタッと机を叩いてしまう。
「嘘っ!こんなの始めて!!占い以外の種族、の中でも珍しい魔導師が、すぐそばにいるなんて!!!」
衝撃で、ココアがこぼれた。おじいさまは、ニコリと笑う。
「よかったな。マリオンズ。もしかしたら、心優しい少年とみれるので、一緒に"門"まで連れて行ってくれるのかもしれないぞ」
「本当に!?」
「あの少年が優しければ、な」
マリオンズは、目を先ほどから輝かせている。
「おじいさま、今日はこの話で終わっていい?私、魔導師について調べたいの!!」
「ええぞ。ほら」
魔導書を手渡しされる。
「じゃあ明日‼︎!!!」
だんだんとマリオンズの姿が小さくなる。
おじいさま、お爺さんは思った。
「マリオンズよ。勉強することはええことじゃ。だが、
この館からは出れない。出れることを許可されていない。お前が"門"へ行けるのは神聖なる存在の者だけ___。
マリオンズ。許してくれ」




