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ゴールドランクの冒険者・1

―― メリカ公国東部・辺境都市バージー ――


同、冒険者協会 応接室にて......


「高額報酬のある依頼は無いとは言ったが、ぜひお前に受けてもらいたい依頼がある。」


「せっかくこの街に来てくれたんだ。ありがたく頼らせてもらうぞ ガッハッハ」


突然の図々しさに驚くゴーストをよそに話を進めるグランド。


「近々この街一番のシルバーの冒険者をゴールドに挙げても良いんじゃねぇかっていう話が来ててな。」


「現役ゴールドの意見を聞きたい」


ゴーストは文字で返答する


「(協会としての選考基準に則ればいいんじゃないか?)」


「それもそうなんだが、試験の内容にゴールド相当の魔物又は魔獣の討伐とあるのだが」


「その階級に該当しそうな魔物や魔獣がこの辺りには居ないんだ」


「だから、代替案があればそれを協会本部と話し合って決めることができるんだ。」


少し考えるゴーストそこへ


「お話中失礼する!グランド大変だ!」


勢いよく扉が開き、男が部屋にいきなり入ってくる。


「アレックス!どうしたんだそんなに慌てて」


アレックスと呼ばれるその男は深刻そうな様子で話す。


「北東の鉱山の頂上にアースドラゴンが出やがった!」


「アースドラゴンだと!!??」


”アースドラゴン”世界に存在する三竜種の一角だ。


4足で地上を歩く非常に頑丈な竜 【地竜(アースドラゴン)


長い体を持ち主に海に生息する龍 【海龍(サーペント)


大きな羽を持ち空を飛ぶことができる竜 【飛竜(ドラゴン)


それぞれ強力な魔物で弱い個体でも街一つ破壊できるほどの力を持つ。


そんな竜種の中のアースドラゴンが街が鉱石を採掘していた鉱山の山頂に出現したらしい。


本来竜種への対応はゴールドランク以上の冒険者で構成されたパーティーが討伐又は撃退にあたるものだが、今は......


「うーん......ゴースト、どう思う。いやお前ならどうする」


「(丁度いいそのシルバーのパーティーに試験としてやらせればいい)」


「バカ言うな、ゴールドの冒険者が複数人必要なはずだろう」


「まだゴールドほどの実力はないかもしれない連中なんだ」


「試験にそれほどの危険は持たせられない!」


まあ、それはそのとおりである。


「(言っておくが俺を当てにするなよ?)」


「んなこたぁ解ってるよ、ゴールド1人じゃさすがになぁ......」


ゴーストとグランドの会話の中にアレックスが入ってくる。


「なあ、割り込んで悪いがグランド、その人は?この街の冒険者じゃないだろ?」


「ん?ああ紹介しねえとな」


「こいつはゴースト他所から来たゴールドランクの冒険者だ。何か探しに来たって言ってたな」


思わず目を背けるゴースト


「そんでゴースト、この男はアレックス」


「バーシーの冒険者協会と他の街の協会との連携をとるための部署に所属してる」


「へぇ、その若さでゴールドランクか......」


アレックスは感嘆しながら軽く会釈して元の話に戻った。


「(二人は元冒険者なんじゃないか?)」


ゴーストが問う


「どうしてそう思った?」


グランドが聞き返す。


「(あんたは聞くまでもないがアレックスさんは......)」


何かに気づいたように一瞬黙ったがすぐに続ける


「(アレックスさんは なんと言うか空気間というか雰囲気というか)」


「ふむ、勘というやつか。そうだ、俺とアレックスは元ゴールド冒険者だ」


「自慢じゃないが元は首都に居てな、そこでこいつと他のメンバーでパーティーを組んでやってたんだ」


「結構上位のパーティーだったんだぜ?」


機嫌よさそうにグランドは全部語ってくれた。


「(じゃあ問題ないな)」


「?」「?」


グランドとアレックスは何が問題ないのかわからず首をかしげる


「(ゴールドに上がる予定のパーティーと俺たち3人でパーティーを組んでアースドラゴンを狩る)」


「「!!!???」」


「(そのパーティーにはアースドラゴン討伐の援助を功績にゴールドに上がってもらう)」


「ちょ、ちょっと待て!!」


アレックスが割って入る


「俺たちは前線を離れて久しいうえに役職のバランスもパーティーとしての練度も足りていない」


「そして何よりヒーラーはおろかサポーターすら居ないんだぞ!無理に決まってる」


パーティー構成にはある程度のセオリーがある。



前衛を張り敵の攻撃を耐えるタンカー


前衛のそばで火力を出すアタッカー


中間的立ち位置としてファイターという役が居る。


中、後衛に遠距離から攻撃できるアーチャーや火力支援職のキャスター


防御支援職のサポーター、回復のためのヒーラー


遊撃のアサシンや索敵のシーカーなど


パーティーを作る際この中から前後2人ずつの役職が最低限必要とされている。


グランドは大型の武器を扱うアタックファイター。アレックスは片手剣を主にしたアタッカーである。


ゴーストも短剣を使用するアサシンなのでパーティーとしては不十分であった。


だが......


「(俺に考えがある ...... ......)」



つづく ......

やあ、ナギニです。


1,2,3話、まではソフィアを主人公として書いてました!(大発表)

場面替わりでこの回と次の回まではゴーストの視線で書いてます。


基本的にソフィアが主人公のはず...... です!


自分は頭に映像が浮かんでるからいいけど(アニメ脳)


初見じゃ絶対わかんないよね!ごめん!()


回を重ねるごとにうまくなると信じてwww


俺も皆も飽きないことを願って。

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