第●●●話
前回のあらすじ
真の敵を知り、作戦実行に向けて準備をしていく日々を過ごしていく栄光と緋色。作戦当日、緋色の裏切りによって、自壊者と天界者は力を合わせざるを得なくなった。人類は物語の真相を暴くことが出来るのか…!?
健は孤独だった。周りに人がいないわけじゃない。避けられている訳でもない。孤独は集団でいる時にこそ感じる劣等感。前までは緋色と会話して、平和な日常を楽しんでいた。だが突然その日常は奪われた。緋色自身によって。
裏切りから、一ヶ月が経った。目撃情報すらないまま、不甲斐ない日々を過ごしていた。
あるマンションの屋上に座って街を見渡した。
「ああ…世界はこんなに広いんだな。」
敵だと思っていた自壊者への恨みに燃え、盲目になっていた。何も考えてなどいなかった。
だがやはり平和とは束の間だ。街を見渡していると、ある箇所に10m程の巨大な何かが現れた。
白く燃える何かが。
『緊急事態発生!緊急事態発生!街に巨大な怪物が現れた!恐らくあれは…』
街のサイレンのその先は聞かなくても分かった。
「緋色ォ!」
「自壊放出 神器!!」
神の翼を生やし向かった。
『誰だ?貴様?』
顔面を殴り吹き飛ばした。
「もっかい思い出させてやる!俺の名は神野健!」
『必要は無い。何故ならお前は…』
怪物は足をついて回し蹴りをした。ミシィッという鈍い音と共に吹き飛ばされた。
『死ぬから。』
家やマンションの間からイーターズや、頼光、その他の自壊者が飛び出てきた。
首を狙い、能力の準備をする。
近藤「自壊放出 爆弾兵!」
果子「自壊放出 BGM!」
明永「自壊放出 地獄之使!」
亮介「天界放出 雷之拳!」
頼光「自壊放出 魂!」
決定打となる首を全員で狙うが、緋色が威圧を放った瞬間全員が吹き飛んだ。
「ゔっ…!」
「ってぇんだよぉ!!」
頼光が持っている刀に魂を込め、緋色の腕を切り落とした。
『効かん。』
体全体から白い炎が放出された。段々と腕も再生していった。
炎にやられた頼光は近くのマンションの屋上で倒れていた。
「ぐぞ…!」
「大丈夫ですか!?頼光様!!」
「心配いらん…!ざっざどいげ!」
頼光が緋色に向かわせる。クローン体の喉が焼けている。今はダスボが殺されたため、脱出するとクローンに戻れない。
「ごごで死ぬわげにばいがねえ…!」
一方緋色の方には存在する核に到達できるような決定的な攻撃が届かず、怪我をおった人物も多かった。
「肌が焼けましたねー…あ!頼光さんー、それ貸してくださいー!」
頼光の刀を奪い取り、発動した。
「自壊放出 地獄之裁主!」
「馬鹿!やめろ!脱出したら、クローン体になれないんだぞ!」
近藤が注意したが、無視した。
「なら3分以内に倒せばいいじゃないですかー。」
そう言うと緋色の体を切り刻み出した。
「さー、僕らのターンですよ。」
第●●●話 【終】