第■■■話
前回のあらすじ
真の敵を知り、作戦実行に向けて準備をしていく日々を過ごしていく栄光と緋色。作戦当日、緋色の裏切りによって、自壊者と天界者は力を合わせざるを得なくなった。人類は物語の真相を暴くことが出来るのか…!?
頼光との戦いが始まって数分、明永は片腕を負傷し、栄光は肩に切り傷が出来ていた。
「口程にもねぇじゃねぇか、ガキとメガネ。」
「明永くん。結構ピンチになってきた。地獄之裁主使ってゴリ押し戦法でもいいよ。」
「そうするしかなさそうですねー。」
頼光が明永を狙ったしても、右の栄光に攻撃されて終わる。一旦は見逃すことにした。
「自壊放出 地獄之裁…」
言いかけたところで隣の部屋から爆音が聞こえた。
「何だ?!」
頼光が気になり外に出ると、一瞬で首が斬れた。
「!?」
驚いているのも束の間、Tルームの扉の前を一瞬何かが通った。
「緋色さんー!?」
ダスボの部屋に入ると、部屋には血の跡だけが残った状態で、誰もそこには居なかった。
「ま…まさか…喰われたのか…!?」
立て続けにAルーム、Bルーム、Cルームもその何かは通った。
「おい、栄光なんだ。今のは…!」
近藤たちが慌ててTルームに向かってくる。
「多分あれは…緋色くんですね…」
その場にいる全員が絶句した。突然の裏切りだった。
数時間後、ある自壊者の能力によって、自壊者と天界者は基地に呼び出された。
「おい事情を説明しろ!」
「何で呼んだんだ!」
五月蝿いガヤが前に居る人物らに飛んでくるが、全員が集まるまでは黙って見ていた。だが、痺れを切らした将太が言った。
「………黙れ」
その小さな一言でその場の全員が黙り果てた。数分後、一般市民以外の人間全員が集まった。
すると、栄光が前で立って話し始めた。
「今、前にいるのはある人物の関係者だよ。別に何かしたとか、そう言う訳じゃない。一度話を聞いただけだ…で、言わなきゃいけないことが数個ある。まず、ガレオ・ダスボが死んだ。」
大衆の中にざわめきがはしる。嘘だと言う者も入れば、栄光なら本当だろうと言う者もいる。
「そこの真偽は証明できない。だから嘘だと思うなら聞き流してもらっていい。でも一つ信じてもらわなきゃまずいことがある。」
話を聞こうと大衆のざわめきが少しずつ静まった。
「ある自壊者が裏切った。自壊ボスを殺し、基地の外に逃げ出した。」
先程よりも大きい騒ぎが起きる。何故なら、自壊者というのは絆が固く、結束力は天界者が比べ物にならないレベルだ。なので、裏切りなどこの数十年、一度も起こったことがない。
「見つけても、絶対に交戦しないで。仮に人類最強の石嶌兄弟が二人がかりで戦ったとしても、絶対に勝てない。現に頼光さんが瞬殺されている。」
後ろで頼光が「油断してた…!」などボヤいているが、周りは何も聞いていない。
「どこで、どう力を得たのかは分からない。けど、一つ分かることがある。」
明確な怒りを孕んでこう言った。
「緋色は、絶対殺さなきゃならない。」
第■■■話 【終】
一応二部のまとめを書いておきます。
真の敵はダスボだから、作戦立てて倒す
↓
作戦の為に人類最強の石嶌将太に特訓してもらう
↓
作戦実行日、栄光が裏切る。ダスボが食われる
↓
栄光倒さないと〜はわわわ〜 ⇐イマココ!
ちなみにどうでもいいことですが、もう最終話まで書き終わっています。1日ずつ投稿していくので頑張って読んでください!