廃坑、地下墓地、骨
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ラウホステイン周辺の地下墓地
…へ行く道の途中
「地下墓地って山の中にあるんですね、高い所にあるのに地下って名前なのは、なんだか違和感あります」
「地下墓地は廃坑を利用した物が多いんだよ、入り組んでるし管理者がいないからコソコソするには丁度いい」
「なんでそんな場所に墓を……」
「我々の世界では、迫害された『とある宗教』の教徒が、自分達の宗教を守るために作ったのが地下墓地だという説がある」
「へえ」
「こっちの世界でも大体一緒だな、迫害された亜人や呪いの類で死んだ奴ら、犯罪者などなどの共同墓地を利用出来なかった奴らがこの地下墓地でコソコソと埋葬されてきたんだ。まあ最近は亜人差別撤廃運動や呪術に対する研究の進歩で利用されることはほとんど無くなった訳だが……」
「そのおかげで悪党が活動するにはうってつけの場所になってしまったのはなんだか皮肉を感じるねえ」
「わざわざ普通の廃坑じゃなくて地下墓地なのは、なにか理由があるんでしょうか」
「さてね」
と、会話をしている内に着いてしまった、地下墓地へ続く門。
門構えの厳重さが、ここがかつて重要な鉱山だったであろうことを伝えてくれるけど、その門扉は開いたまま錆びついており、今となっては栄枯盛衰の物悲しさを引き立たせるだけの存在になってしまっている。
先生が門の前で突然身をかがめて俯く。
「どしたんです?」
「誰かの足跡が無いか確認したんだ、見当たらないってことは最近出入りした人はいないってコトだね」
「ということは?」
「ということは……敵の待ち伏せはないって事だ~~~ヒャッホゥ~~!!!!はしゃぐな若衆!!!罠が仕掛けられている可能性もある!常に互いを監視して安全に努めたまえ!!」
「自分でテンションに火をつけて自分で消すな」
「精神マッチポンプ……」
周囲に警戒しつつ地下墓地へと入っていく僕ら。
籠る死臭、道に沿うように立てかけられた棺、壁を飾り付けるように埋められた頭骨が、これでもかとばかりに陰気さを発している。
暗い洞窟内をランタン(魔法石を燃料としており、排熱が少ない)で照らしながらゆっくりと進む。
先生を先頭にしてマスターが2番目、僕が最後尾だ。
以前の夜間警備のように僕がついうっかり物を拾ったりしようとしない限りは僕が一番安全……なはず。
「枝分かれした道が多いねえ。なんて非効率的な掘削の仕方なんだ」
「たぶん、地下墓地になってから掘られたものじゃないか?棺を奥まで運ぶのが面倒だからとかで、そのへんの道に穴開けてそこに棺おいて…って繰り返してたらこうなったとか」
「ここを根城にした悪党たちが迷わすために掘ったとか」
「なんにせよ厄介な話だね、こんな事ならあの門番を連れてくればよかった」
「まったくだ、こんな所にいたら今にも出てきそうだ」
「小便くらい外で済ませられなかったのですかね」
先生がマスターに頬をつねられた。
「ちがわい!出るってのは……」
「いわゆる『不死』ってヤツですか」
「まあ…そういうアレだ。信じてるわけじゃないが、この陰気さならもしかしたらという不安が頭から離れん」
「『信じる』?この世界には存在しないのかいアンデットは?」
「お前らの世界にはいるのか!?」
「いやそういうわけではない、です、が。この世界ならいてもおかしくなさそうだから、ねえ?」
僕は無言で頷く。
ん?
「お前らはこの世界をなんだと思ってるんだ。死者が復活するなんてあるわけないだろ」
「でも……」
「なにが『でも』だ!口答えするような従者にした覚えはないぞマジロ!こら!肩に手をかけるな!」
マスターが後方を……僕のいる方を向こうとしないので、とりあえず一声かけておく。
「マスター、それ僕じゃないです」
「あん?」
マスターが後ろを振り返ると、肩を掴んだ白骨がカタカタとアゴを鳴らした。
ヒイッ、と悲鳴を吐くように息を吸うマスター。
その直後、ガシャッ!と音を立てて白骨が砕けながら吹っ飛んだ。
先生の槍?の一撃だ。
そういえば今回先生は槍を大事そうに布でくるんでいる、なにか理由があるのだろうか。
「あばばばばばばばば」
「おや、動く白骨が分裂したかな。顔が真っ白だし細いしカタカタ震えてるし」
「よよよよくこんな状況で冗談言える」
「この程度でビビってたらこの先やっていけないよ。ホラ!」
先生が指さした道の先の暗闇から、揺れ動くスケルトンの白い骨が見えた。
複数人おり、その手には各々に武器が握られている。
「こいつらがここの番人ってわけですか!」
「地下墓地を選んだ理由が分かってきたね!マスターも構えて!」
「おおおお~う!まままかせろ~~!!!」
((もしかしてマスター、オバケとか苦手なのかな……))




