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回帰列伝  作者: 鹿十
番外編 能力・世界観・人物設定解説
71/94

4 『適者生存』

 ※番外編では、本編で登場した世界観、能力、固有名称などの解説を行っていきたいと思います。また、裏話もちょくちょく挟んでいくつもりです。


 これは、本編で出てきた設定が複雑かつ、作者の説明不足により、分かりにくく陳腐なものになっているかもしれないことを危惧したからです。


 あくまで番外編なので、ご覧にならなくても、問題はありません。しかし、ご覧になればより一層、本編の内容が理解でき、楽しめるものになるような番外編にしようと思っております。


 ※以下、本編のネタバレ注意となります。










 今回はステラ=クスミカドの能力、『適者生存』について解説を行っていきたいと思います。

彼女の能力もかなり、面倒な能力ですよね。



~以下文献引用~


『適者生存』

分類→第二領域能力者


効力→簡易的な過去改変能力


詳細→対象者が体験した過去を、記憶から引き出して、もう一度再現させる。

再現した世界は偽物の世界(対象者の頭の中で記憶から再現された虚構世界)であり、

その世界で、自身が改変したい過去をもう一度やり直すことが出来る。

やり直し、自分が望むような世界にする(例えば過去の失敗をやり直すとか)。

再現された世界から対象者を解放し、現世に戻ってこさせる。

やり直した世界で行った行動を、過去の自分の脳内に情報化して送る。

その送られてきた行動の通りに過去の対象者が行動すれば、結果として過去が改変され

る。

 この能力は大きく分けて二つの力がある。

①記憶から過去の世界を再現し、霊体となった自分を過去の自分に憑依させる力

②やり直した過去の情報を共鳴波と共に、過去の自分の脳内に送り込む力  


条件→発動条件は特にない。他者に『適者生存』を適応するときは、対象者の体に接触していな

くてはならないことくらいだ。

   

制限→過去の世界は最大10時間まで再現できる。

過去に送る情報量には制限があり、あまり多くの情報は送れない。

また、過去改変を行った対象者には、その過去改変を用いた時間点から前後3年の間では

能力を酷使させられなくなる。この制限は自分(ステラ自身)にも適応される。

   

副作用→この能力を保持している者は共鳴波に深く関わる能力であるため、波術を用いることが

できる。(波術については第二章で解説予定)


追記→共鳴波に情報を送る力というのは波術の基本術である「和」に関する力だ。 つまり、この『適者生存』という能力は「和」を自動演算するという工程を経て発動されているのだと推測される。







〔解説)

この能力は回りくどい方法で過去改変を可能にしています。

①やり直したい過去の時間点を指定

②その時間点での記憶を、対象者から引き出す

③引き出した記憶をもとに、対象者の頭の中で世界を再現

④その世界で変えたい部分を変える

⑤10時間経過、または再現された世界の中で対象者が死ぬと能力解除

⑥10時間のうち、その直したい範囲の一部の情報を共鳴波と共に過去の自分に送る

⑦過去の自分が送られてきた情報通りに行動すれば、結果として過去が変わる。


過去が変わる時、空間がぐにゃっと歪み、不気味な浮遊感と疎外感を感じるようです。

過去改変能力は、無条件で第三領域能力に分類されるのですが、この『適者生存』は影響する範囲の小ささなどから、第三領域ではなく、第二領域上位に分類されています。


全く戦闘向きの能力ではありません。しかも、送った情報通りに過去の自分が行動する保証などまるでないし、より過去を悪い方向に導く可能性もある危険な能力です。


ステラは過去の経験から、自分のこの能力にある種の恐れとトラウマを抱いていましたが、クロガミと話し合ったことによって解消したようです(鎮魂① ステラ=クスミカド参照)。


また『適者生存』の能力を持つ者は、副次的効果として、額に触れている間、相手の思考を読むことが可能です。でも、そんなに詳しくは分からないみたいだし、実戦では使えない力ですね。


文献に『適者生存』に似た力が記載されていたとブルーハウダーが言っていたことから、そこまで珍しい力でもないみたいです。


幼少期、ステラが自分自身を能力者であると気づいていなかったとき、無意識のうちに発動させ、過去の世界をやり直していました。


最後にステラの人物紹介をして終わりにしたいと思います。




ステラ=クスミカド

性別:女

年齢:18歳

容姿:丸い眼鏡をかけており、薄紫色の髪色をしている。髪を後頭部で分けおさげにしており、

たまにおさげにした髪を三つ編みにしている。

身長は150後半。細い体つきで女の子らしい。

薄く目立たない顔立ちだが、整っており、少女らしい可愛らしさもある。人形みたい。

血統:聖火教と呼ばれる宗教の聖職者の家系に生まれた。

幼いころから、実家の教会を受けつぐことに決まっていたが、ある事件により、父親が豹

変する。父親の暴力に耐え兼ね、家出、その後、逃げるように異能学園に入学した。

性格:口数が少なく、大人しい。冷静で思慮的であり、成績もトップを維持しているらしい。

よく本を読んでいる。かといって人付き合いが悪いわけではなく、心を開いた相手には

きちんと人間らしい感情を向ける。

クロガミのことはあまりよく思っていなかった(というか興味が無かった)が、鎮魂①で

距離が縮まったようだ。彼には信頼と好意を寄せている……多分。


能力:実は彼女の『適者生存』という能力は継承法則(コード)と呼ばれる特異な能力である。

   

※継承法則(コード)とは?

→能力は本来一人につき一つ固有に宿る力であり、基本的には継承されることはない。

が、たまに一般の能力なのに、血縁者の能力が、その血縁者の新生児に継承される場合があるのだ。継承された能力は、大体、親族の能力が入り混じった形で発現する。

能力者が得られる能力は基本ランダムであり、法則性は見受けられないが、この継承法則(コード)に該当する能力だけは、親族の能力が受け継がれる可能性が高い。


ステラの『適者生存』の場合。祖父と母親の能力が継承されて、入り混じっている。

祖父の能力は「記憶を頭の中から探り、その世界を構築する」という力で、

母親の力は、「共鳴波に干渉することが出来る」力だった。(母親はそれに気づいていなかった)

この二つの力が入り混じり『適者生存』として、ステラ自身に継承された。


継承法則(コード)について詳しい事は第二章以降、本編で解説します。


では、これからも異世界回帰列伝をよろしくお願いします!!





   







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