12.ツツジ
どこから秋虫の音が聞こえる。季節が変わると、あっという間に空気が冷え始めた。色付きだした木々の葉は、夜風に揺れている。
「花乃、このあとどうする? あたしの家泊まりにくる?」
「う〜ん、そうだね……! 凪ちゃんがいいなら泊まりに行こうかな」
隣を歩く親友――凪ちゃんの提案を受ける。同じ大学、同じオカルトサークルに所属している私達は、心霊スポットを巡ってきた帰り道だった。
今日は夜更かし。どんなことをしようか、お供のお菓子は何を食べようか。考えるだけで堪らなくワクワクしながら会話を広げた。
ゆっくりと帰路を辿る中で、空を見上げる。そこには大きな満月がぽっかりと浮かんでいて、私達を見守っているみたいだ、なんて不思議な思いを人知れず抱いた。
十数分歩き、たどり着いた凪ちゃんの家は、アパートの2階。もうすっかり見慣れた部屋に遠慮なくお邪魔して、定位置に座り込む。凪ちゃんはすぐさまいろんな種類の遊び道具を机に広げた。私と同じくらい、遊ぶのを楽しみに目を輝かせている。
「ささ、どれからやる?」
「う〜んとね、凪ちゃんが選んでいいよ! 今日も心霊スポット巡り一緒に行ってくれたから、好きなの選んで!」
「えっと、じゃあ〜……よし、UNOからやろう!」
「私UNOには自信あるよ! あ、でも凪ちゃんとはやったことなかったかも…。えへへ、負けないからね!」
遊ぶものを決めたら、机の上を整理してお互い本気で勝負に挑む。凪ちゃんが誇らしげにUNOを叫ぶ中、私の手持ちは6枚。これは負けちゃう、と焦る気持ちを必死に隠した。
*
UNOは私の3勝3敗。チェスは1勝2敗。トランプは0勝4敗。枕投げは引き分け…………という残念な結果の数々で、気付けば時刻は深夜2時半を回っていた。
凪ちゃんの目蓋も重そうに沈み、私も思考回路がぼんやりとしてきた。口数も減ってきていて、寝るには良い時間かと、ちらちらと時計を確認する。
まだ遊ぶのをやめたくない気持ちはあるけれど……。そう葛藤していると、凪ちゃんのほうから声がかかった。
「ね、花乃、眠くない? あたし、そろそろ限界」
「いつの間にかこんな時間だね……もう寝る準備しよっか!」
寝ぼけ眼でなんとか動いている凪ちゃんの姿に苦笑を溢した。机をずらし、床に私の布団を敷いてもらう。私が布団に入ると電気は消され、カーテンの閉まった窓からうっすらと月明かりが差し込む。
今日の心霊スポットも何もなかったなぁ……。一度くらい幽霊に会ってみたいのに。でも、こうやって凪ちゃんと夜更かしして遊べるのは楽しいから、いっか。
天井を見つめ、そんなことを考えていた。しんと静まり返る部屋。突如として凪ちゃんと声がぽつりと落とされた。
「ねぇ……花乃」
「凪ちゃん、どうしたの?」
ベッドのほうを向いて答えると、同じくこちらを向いていた凪ちゃんと目が合う。途端、弾かれたように視線を逸らし、壁に体を向けた。
「ごめん、なんでもない、寝よ! ……おやすみ」
なんだろうと疑問には思いながらも、布団を被ってしまった様子を見て、追及するのを止めた。
帰り道に聞いた虫の声が、またどこからか微かに聞こえる。それは子守唄のように心地良くて、意識は段々と薄れていった。
――外から差し込む光に、目を覚ました。うんと背伸びをして息を吐き出すと、ふと部屋の違和感に意識を向ける。見回した部屋の中に、凪ちゃんの姿が無くなっていた。
先に起きて別の部屋に居るか……はたまた、トイレに行っているだけだろう。そう思って数十分待ってみても、戻って来ることがなく、ましてや物音も聞こえない。
枕元のスマホを確認しても、連絡は何もきていなかった。目を覚ますようにもう一度、うんと大きな背伸びをして立ち上がる。
朝から凪ちゃんは何しているんだろう。
様子を見に出ようと、部屋のドアに手をかけた。だけど、おかしい。
「……あれ、開かない」
ドアが開かない。押しても引いても、スライドして開けようなんかしても、外開きのドアは無論開かない。鍵はついていないのに開かないってことは、部屋の前に大きな荷物でも置かれている?
それがわざとか、わざとじゃないのか、今は分からないけど……。
「おーい、凪ちゃーん」
ドアを何回かノックしてみる。応答はない。家にいないのかもしれないと思って、電話をかけてみると、家の中から着信音が耳にできた。ついでに、凪ちゃんであろう足音が目の前にくる音も。
「……花乃、起きたの?」
「おはよう凪ちゃん! なんかドア開かないよ。なんでー?」
「……ごめん、閉じ込めた」
凪ちゃんの返答に、え、と言葉が詰まる。
閉じ込めた? わざと、私を?
理由が分からない。突然のことで少しだけパニックになる。再びドアを開けようとしてみるけど、やっぱり、開かない。本当に凪ちゃんがこんなことしたの? ……なんで?
「待って、急にどうして!?」
「……ごめん。あたし、もう花乃に会えない。……合わせる顔が、ないの」
ドアの向こう側から聞こえてくる、凪ちゃんの震えた声。少し意識を外せば聞き逃してしまいそうなくらいの小さな声。それだけで、何かあったんだって分かる。分かるけど、この状況じゃ何もできない。
「どうしちゃったの……? ねぇ、お願い、とりあえずここから出して。ちゃんと顔を合わせて……凪ちゃんのお話、聞かせて?」
「…………ごめんね。他の人に開けてもらうから、待ってて……ごめんね」
「凪ちゃん……凪ちゃん、待って!」
部屋の前から去っていく音がする。名前を呼んで引き止めようとしたけれど、その足取りは止まらなかった。
私の言葉に聞く耳をもってくれない。今の凪ちゃんはおかしい、どうかしている。こんなこと今まで一度もなかったのに、なんで急に。
凪ちゃんが私の前から居なくなっちゃう。もう二度と、会えなくなっちゃう。そんな可能性への恐怖が、不安が、私の鼓動を騒がせる。
手先に流れる血流までもが、心臓みたいにドクドクと鳴った。どうにかしなきゃ。今すぐ凪ちゃんに会いにいって、それで、話を聞こう。だめ、勝手にいなくなるなんて、そんなの私が許さない。
迷わずに窓に駆け寄った。窓を開け、下を覗き込む。フチに掴まってギリギリまで体を伸ばしてから降りたら、きっとダメージは少ないはず。2階なら普通に飛び降りても、きっと死ぬことはないと、思うし。
多少足はすくんだ。でも、今の緊急性に比べたらこんなの迷う暇ない。私は落ちる場所と落ち方に最新の注意を払いながら、必死に体を伸ばして窓から部屋を出て行く。
落ちた先は土。けど着地がダメだった。立ち上がろうとした瞬間、右足首がずきりと痛む。
「こんなのっ……気にしてる場合じゃない!」
刹那、目に涙が浮かんだが前を向く。凪ちゃんはまだ家にいるだろうか。もうどこかに行っちゃっていたらどうしよう。はやる気持ちで玄関まで辿り着く。
お願い、そこに居て。
玄関の扉に手をかけると、扉はすんなりと開いた。目の前には座り込んでいる凪ちゃんが、顔を上げたかと思えば即座に体を背けた。
たった一瞬だが、目が合った。その一瞬で、凪ちゃんの右目付近に違和感を感じた。何か違ったような気がするけど……今はもう隠されていて、分からない。
「なんで……どうやって出たの……」
「窓から出てきたの。凪ちゃんがどこか行っていなくて、良かった」
顔を覆い隠す挙動に疑問を持ちながらも、近付いていく。凪ちゃんはその場を動きはしないものの、少しでも距離を取りたそうにしている。
「やめて、来ないで!! ……もう会えないって言ったでしょ」
初めて聞いた怒鳴り声。思わず足が止まる。足首が、ずきりと痛んだ。そんなに私と会いたくなかったの? 親友だと思ってるのに、こんなお別れなんて嫌だよ。
「私は凪ちゃんと会えなくなるの嫌…………。あそこで待ってたら、凪ちゃんともう会えないと思ったから、私、頑張って出てきたんだよ」
「そう言ってくれるのは嬉しいよ。でも、でもね、ダメなの。私はもう、花乃と一緒に居たらいけないから。だから、ごめんね……このまま、帰って」
「一緒にいたらダメ、とか。急にそんなこと言われても頷けない。私は今の凪ちゃんを放っておけないから、帰らない」
ずっと俯いたまま、顔を隠している凪ちゃん。怒ったり、泣きそうだったり、やっぱりおかしい。何か私に隠している。多分、凪ちゃんの顔に何かあったんだと思う。
どんな凪ちゃんでも受け入れるのに。例え大火傷してたりすごく腫れてたり……してたら悲しいけど、それでも嫌いになったりしないのに。
「凪ちゃんが私と居られないのは、隠している顔に理由があるの?」
問い掛けると、数秒の沈黙の後、僅かに頷いた。予想通り。私は凪ちゃんの前までいってしゃがむと、声をかける。
「見せたくないと思うけど、私、凪ちゃんの力になりたいから、ごめんね……。嫌なことする私のこと、嫌いになっても大丈夫だから、ね……」
顔を覆う凪ちゃんの手に、そっと触れる。顔から剥がそうと動かすと、凪ちゃんは簡単にそれを受け入れ、手を下ろした。
頬に伝う、いくつもの涙。凪ちゃんの泣き顔も初めて見た。だけどそれよりも先に目についたのは――
――右目を覆う白い花の群生。
はっと息を飲む。目から花が咲いている。
世の中に、体から花が咲く病気が存在していることは知っている。しかし詳しくは知らない。私には関係ないと思っていた。類稀に見る病気。早々関わることなんて、ない、と…………。
「あたし、病気に、なっちゃったみたい」
ぐしゃぐしゃに濡らした顔で、誤魔化すように口角を上げる凪ちゃん。でも口角は痙攣するように引き攣っていて、眉間は辛そうにしかめられている。
「だ、大丈夫、まだ治らないって決まったわけじゃないから!」
凪ちゃんの手を取り、強く握りしめた。
詳しくない私でも、これだけは知っている。この病気は治らない。治療法の解明されていない、不治の病。咲いてしまったら死ぬまで咲き続ける。
慰める言葉が、これ以上見つからない。どうしたら安心させられるの。どうしたら凪ちゃんの涙を止めてあげられるの。深夜までは何事もなく笑っていたのに、なんでいきなりこんな病気になっちゃうの。
「……花乃。この花がなんだか、わかる?」
問いかけられたので、焦る気持ちの中よく観察してみる。見たことはあった。道端で見かけていた気がする。確か、名前は……
「ツツジ、だよね?」
「そう、正解。じゃあ、白いツツジの花言葉は知ってる?」
「……分からない。なぁに?」
「白いツツジの花言葉は"初恋"。この花が咲く原因は、花言葉の通り、初恋。誰にも知られたくない初恋をした時に、右目から咲くんだよ」
花言葉は初めて聞いた。凪ちゃんは何でも知ってるなぁと思いながら、胸に湧き上がった思いを心に留める。つまり凪ちゃんは、そういう初恋をしたってこと、だよね。そんなの、隠すことじゃないのに。
私が黙っていると、あのね……と凪ちゃんが言葉を紡いでいく。
「あたし、ずっと恋なんてしてこなかった。好きだなんて想い、知らなかった。花乃がいるから毎日楽しくて、正直恋人なんて関係要らない。くだらないって思ってたし」
「でも……さっき言ったように、このツツジは、誰にも知られたくない初恋をしたときに咲く」
「ね、おかしいでしょ。
あたし、花乃に初恋なんて……変、でしょ?」
そこまで言い終えると、くしゃりと笑顔を見せた。反面、瞳からは大粒の涙が床に落ちていく。
握り締めた凪ちゃんの手に、また力を入れる。まさか、私に恋だなんて。
頭が白くなる。信じられない、けど拒みたくない。これは凪ちゃんの大切な想い。
「全然変じゃない!!
あのね、恋ってキラキラ〜ってしてるんだよ。周りにお花咲いてるみたいに毎日が華やかになるの!
ドラマで見る恋はみんな幸せそうでね、私もいつかこんな恋がしたいなぁって憧れてるの……。
だから、だからねそんな悪いことしちゃったみたいに泣かないで! 私、凪ちゃんにとっての幸せになれるの嫌じゃない!!」
伝わってほしい。私だって凪ちゃんが大好きだ。かけがえのない親友で、大切な存在。変えの効かない、唯一無二の存在。
だからどうか、傷付かないでほしい。苦しまないで、ひとりで抱え込んで、自分から居なくなろうとなんてしないでほしい。
凪ちゃんの幸せが私だなんて、嫌なわけがないんだから。
「……花乃らしいね」
苦笑いに近い、安心したような笑みを浮かべた。
「ありがとう……けど、やっぱりもう隣に居られない」
「なんで……!?」
「この病気は……悪化していくと、視界が奪われる。神経が繋がっているから抜くこともできない。失明みたいになっちゃうの」
新たな情報に驚愕した。不治の病に侵されただけじゃなく、失明までするというのか。どうして、凪ちゃんがそんな代償を背負わなければいけないのか。誰にも知られたくなかったかもしれない、だけど、その相手がただ私だっただけなのに。
嗚咽を漏らし、言葉を詰まらせながら、凪ちゃんは苦しみを吐露する。
「なにも、見えなく、なっちゃったら、あたしもう、花乃のこと分からなくなっちゃう。
同じ景色を見て、同じことで笑って、…同じことで遊んで、同じ、ことで、喜ぶことも、もう……もう、できなくなっちゃう。
あたし、そんなの耐えられない。花乃の隣には、ちゃんと…………同じように、生きられる人が居て欲しいの。あたしじゃ、だめなの、
だから」
「だから、ごめん、さよなら、しよ」
足元が崩れていく一言だった。たったその一言で、目から涙が溢れていく。
苦しそうに、悔しそうに、不安そうに、辛そうに。そんな感情ばかりを込めて、さよならしようなんて、言わないで。
「不治の病だからって私諦めたくない。凪ちゃんは私の大切な親友だから……!
凪ちゃんの目がもし見えなくなっちゃっても、私がそばにいる!
目が見えなくても、視覚以外の五感でね景色感じられるよっ……匂い、音、触感でね、感じるの!!」
説得するのに必死だった。溢れた涙なんて気にならないくらい必死だった。声は震え、指先は酷く冷たく感じた。
親友なのに、突き放さないで。ひとりになろうとなんか、しないでほしい。
……だけど、もし……
「………もし、凪ちゃんがどうしても、さよなら、したいならね、私のこと嫌いだって、顔も見たくないって、完全に突き放してほしい……。そうしたら、私、上手にさよなら、するからね……」
怖かった。こうは言っても、もし本当にさよならされたらどうしようって。私自身、さよならされて歩いていける気がしなかった。怖くて、怖くて、凪ちゃんの顔は見られなかった。
凪ちゃんの手が震えている。……分からない、震えているのは私のほうなのかもしれない。黙りこんでしまった凪ちゃんがとにかく怖くて、次に発する言葉が「わかった」だったらどうしようって。
長い、重い、空気がのしかかる。しばらく経って、凪ちゃんがか細く息を吸った。
「…………花乃のこと、あたしが守ってあげなきゃって……。あたし、勝手にそんなふうに思ってたの。
花乃はあたしがいないとダメだって思うフリしてそばにいて。……いつから、だったんだろうね。あたし本当は、花乃がいないとダメみたい……。
そんな状態でさ、さよならとか……本気でしたいわけ、ないじゃん」
その言葉に顔をあげると、涙に濡れた瞳を細め、笑う凪ちゃんと視線が交わった。
「あたしのかけがえのない親友で
あたしが初めて恋した人は、花乃なんだよ?」
今までに感じたことのない安堵。やっと、笑ってくれた。本気じゃなくて、本当に、本当に良かった。また瞳から涙が溢れ出し、高ぶる感情のままに、凪ちゃんを思い切り抱き締める。
「ごめんね、私、まだ恋したことないからね、よくわからなくてお返事出来ないのっ………。
でも、でもね、凪ちゃんとこれからも一緒にいたい気持ちは変わらない! だから一緒いてっ! もうさよならしよ、なんて言わないでっっ……。
凪ちゃんがね、私が守ってくれた分お返しするまで……ううん、お返しが終わってからもずっと……!!」
ありがとう、花乃。と耳元から優しい声が聴こえる。あぁ、いつもの凪ちゃんの声だ。優しくて明るくて面白くて、一緒にいて楽しい凪ちゃんの声。
「あたし、花乃がいてくれて本当に良かった。あたしの……親友が、花乃で良かった。
そう言ってくれて、すごく嬉しい。本当に、ありがとう。
この先もずっとずっと……宜しくね」
力強く抱き締め返される。全身で感じられる凪ちゃんの体温が、ここに居るんだと主張して、涙は止まる様子がない。
居なくならなくて良かった。さよならしなくて良かった。これからも一緒に居られるんだよね。また笑っておしゃべりして、夜更かししたり、心霊スポット行ったり、他にもたくさん思い出作れるんだよね。
私は離れないから
もう居なくなろうとしないで。
恋してくれて、ありがとう、凪ちゃん。
***
凪の右目に白いツツジが咲いてから、はやくも半年が過ぎた。大学を辞めた凪のために、花乃は今日も家に向かう。
インターホンを押した直後、ドアが開く。右手に白い杖を持った凪の視界は、ツツジの開花後、数週間で白い闇の中に覆われてしまった。
「花乃? おかえり、お疲れ様」
「うん、花乃だよ、ありがとう! あのね、今日はね……」
杖の代わりに花乃の腕を探り探り掴むと、話してくれる出来事に耳を傾ける。
一緒に笑って、一緒に悩んで、一緒に怒って。凪の目が見えないことなど、お互い気にしない。以前とは何も変わらない日々を、2人は過ごしていく。
――――
白いツツジが咲く奇病。この治療法は、未だに見つかってはいない。
慣れ始めた純白の世界の中で
『もしかしたら一生このままなのかもしれない。けれど、変わらず一緒にいられるなら、このままでも……』
と時折考える凪は、その度に首を振る。
「諦めたくない」
花乃があの時、そう言ってくれたから。
だからいつかきっと、死んでしまう寸前になったとしてもきっと。必ずこの病を治して、花乃とまた目を合わせて笑うんだと、人知れず凪は誓っていた。
だけど、今はただ
声を聞いて、温もりを感じて
そこに居てくれることに
『ありがとう、花乃』
***純白の奥に君を見る
ツツジ(白)
『初恋』




