第二章 74 東の王都防衛作戦及び拉致亜人奪還作戦の始動
明日朝早くから用事があり、明日を気にしながら書いたので、誤字脱字あるかも
辺りはすっかり暗くなり、静けさが漂っていた。そんな中、まだ明りのある屋敷を眺めながら一人の女が電話を掛けていた。
『どうだリアナ?屋敷には侵入出来そうか?』
「はぁい。まあこの時間じゃあまだ厳しいですねぇ…住民の殆どが寝静まる深夜まで待つのがいいかと…あらぁ?」
『どうした。』
「屋敷からねぇ…メイドが出てきたわぁ…とても…とても気弱そうな子…」
『じゃあソイツの皮を被って暗殺しろ、メイドなら玄関から堂々と侵入出来るだろう?』
「はぁい、じゃあまた五分後に定期連絡いれまぁす」
『頼んだぞ、私はオーファンに指示を出す。』
リアナは携帯電話を耳から離し、ポケットへしまう。そして口角を上げ、胡散臭い笑顔を作り屋敷の敷地内へと入って行く。そしてテアの目の前に立つ。
「上手くやってるみたいだけどダメだねぇ?見えちゃうよ2つ敵意がさぁ…あなたのほかに一人…隠れてるでしょお?」
リアナを睨みつけるテアを差し置いてきょろきょろと辺りを見渡し始める。思った通り、街灯から出る薄紫の光が照らす範囲から離れこちらを観察していた男が現れる。身長は大体180cm位でかなりガタイがいい。オーファンと同等か。
「何故…俺の敵意を発見することが出来たのか…気になるな。お前…さては能力者か?」
男がそう喋りながらこちらと距離を縮めようとしてくる。表情が何処か嘘くさい、白々しいな。
「あらぁ知ってる癖に。私は人が嘘ついているのが分かるのよ?」
リアナは男に気付かれぬように腰の後ろで手を組みワープホールを作成する。そして男の背後に通ずる穴を作成し、針を投げる。その針は見事にアースの胸を貫いて血を吐く男に追い打ちを掛けるように十字変化させて内臓を串刺しにする。
そして同時にリアナの膝裏に裁縫針のようなものが服を貫通して刺さった。リアナは驚いて後ろを振り返るも誰もいない。針を投げた者が誰か見当する前にリアナの全身には麻痺毒が回り、地面に倒れ込む。
「な…ん……」
全く状況が理解できないこの場で男は全くダメージを受けていないかのような表情をして喉からわずかに突き出た針の先端を掴み、体から摘出する。
「元からこの暗闇の中でワープホールを可視化出来るお前にはわからないだろうが…俺の背後にあるワープホールは俺達にもこの暗闇の中でも見えてんのさ。」
アースがそう言うと屋敷の死角にいたステラが縄をもって此方に来る。そしてリアナを縛り上げて背負う。そして屋敷に入る前、まだ意識のあるリアナに向かってアースはほくそ笑む。
「お前を騙したトリックは尋問の時にゆっくり解説してやるよ。」
アースは一度深呼吸を挟み、無線機に手に、「開始」と呟く。すると世界は揺れ、ステンレスのあの独特な音爆弾を体験する。
『うえぇえーホント気持ち悪いねーこれ』
『女、真っ直ぐ出口へ向かおうとしている違和感のある動きをしている奴がいる。多分それがオーファンで、同時に仲間のいる方角なのだろうな。女、戦う際は気を付けろ。周辺にも一般人が数人いる。想定よりも遥かに多い。』
『りょうかーい筋肉質で2mのやつやりゃいいんだよねー?』
「そうだ。ステラにも無線機は渡してある。ミーナがオーファンを討伐し次第ステラに報告してくれ。ステラが銃を使ったらステンレスもプランBを開始する。なるべく迅速にプランBへと移りたい。」
『了解した』
『はーい』
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「ようやく見つけたよー」
全力で門のある方角へ逃げるオーファンの目の前にミーナが降り立つ。だがオーファンは全く勢いを弱めず、更に加速してラリアットを仕掛ける。それをミーナは華麗に避けてポケットごと太腿を切断しようと背後に回り力を入れる。だが刃が筋肉に到達することなく皮膚上で留まる。
「ぶあつっ!!」
「その鈍らじゃ切れねぇよぉぉ!!」
オーファンは太腿の筋肉に力を入れて刀を抜けぬようにして拳を振り下ろす。だがミーナは腕も瞬時に獣化させて刀を外し、拳を躱した上で今度は逆側から振った。獣化の力も加わって骨まで到達寸前までいったもののそこまでだった。だがオーファンが何か行動を起こす前に刀の先端部分を獣化した足で蹴り、完璧に左脚を切断した。
「ぬぅぅう!!ぐぁああぁああああ!!!」
「いやー分厚いね君。」
オーファンは体勢を崩して倒れそうになるがそれを気にしていられない程痛みに気を取られ、大声で叫ぶ。そして容赦なくミーナはその口に刀を突っ込み、そのまま上へ力を入れて頭蓋を分断しようと試みる。が、オーファンもその刀の両素手で掴み、折った。
「私に対応できた僅かな時間を刀折る事に使ってたらさー、幾つ命があっても足りないでしょ?」
オーファンが体勢を整える前に体は地面にたたきつけられる。そして丁度心臓の辺りから剣が飛び出していた。オーファンはミーナに気を取られていたせいで地面に穿つ剣に気が付かぬまま倒れてしまったのだ。
オーファンは無理矢理体を起こそうとするが今度は頭が浮いたところに首に刃を当てられ、ミーナの全体重がのしかかり、オーファンの頭は坂道を転がっていく。
「ふぅー獣化した私に一対一でやり合おうなんて無謀だよーさて…『終わったよーステラ』」
『お疲れ様です』
そして屋敷方面から銃声が鳴るとステンレスに届いたのか、再び世界は揺れ、眩暈がこの王都を包んだ。




