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キルライフ  作者: 沼郎
第2章 嘘を吐いた自己正義達
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第二章 67 プランB

誤字脱字あるかもしれません。


「明日の夜…テアさんは何処かへ出掛ける予定はあった?」


 今まで外野に居たテアに突然会話が振られる。だが、真面目に話を聞いていた彼女は吃りながらも対応する。


「は、はい、大した用ではないですけど…明日に限った話ではなくて毎日夜は気分転換の為に数分散歩してますよ。屋敷の周辺をちょっと歩くくらいですけど…」


 ステラが言った『…屋敷に入る途中でテア…メイドの一人の顔を携えていた女がいたの』の真実はその日夜出かけていたから偶然殺されたのか、それとも習慣的に夜の散歩を行っていたテアを狙ったのか…。


「未来と変わらぬ確定的な行動を取らせるためにその習慣はこれからも続けてくれ。理由は言えないがとても重要になる。」


「え?…もしかして未来では散歩中に襲われたんですか…?」


「散歩をしていたテアさんだけが唯一助かった。散歩をしなかったテアさんは必ず殺されてた。安全を最優先するために継続して散歩をお願いします。」


「…あっは、はい。」


 この対応にステラが疑問の表情を浮かべ、アースを見つめる。疑問にも思うだろう、真実とは真逆なのだから。作戦を遂行するために、出来るだけテアさんが自然である様に、あえて此処は言わないでおく。


「じゃあ話を戻しますが、リアナとオーファンの対処については俺とステラで解決する。解決したと同時にミーナと他メイドの人達はオークション会場にステンレスと共に向かってくれ。解決の合図は銃声だ。そしてステンレスはは銃声が鳴ったら会場内を把握し、空を爆発させてくれ。その爆発音が会場への突入の合図と兵が住民を避難させる合図だ。その間ウィーズは家屋の屋根から索敵をお願いしたい。あ、ステンレスも突入せずにウィーズと共に索敵を頼む。俺も急いで会場に向かって内通協力者と共にαを制圧し、ウィーズに加勢しに行く。女王様は其れの指揮、ギレオさんはその補佐。大まかな作戦はこんなところだ。」


「なあ間に合うのか?数分足らずで住民を避難させる事なんて…」


 再び疑問を呈したのはウィーズだった。やはり彼にとっては安全が最も優先させるべきなのだろう。アースは落ち着いた口調で答える。


「確実に間に合わないだろうな。だから予め兵は王都の外に配備しておく。爆発音を合図に外側の住民から徐々に屋敷より後方に避難させる。ボルボロスは少なくともオークション会場から100以内の場所から現れる。最低限の特定ができている分、避難が間に合わなくても順番さえ間違わなければ出くわすことはあり得ないだろう。」


「ふむ。」


「オッケー。私からもパーライド警備兵達に伝えておくねー」


 重苦しい空気を破ってミーナが軽いテンションで喋る。横目でアストレアの表情を確認している辺り、彼女なりに気を使っているのだろう。


「そういえば「私はここの警備兵達に挨拶を済ませてくるからさー」なんて言ってたし非常に都合がいいな。」


「え?そんなこと言った覚えないけどー?」


「2度前の出来事だ、気にするな」


「…え?ミーナさんは関わりあったのですか?」


「うん、まあ東の王都はよく来るからねー。あそこの詰所女の子いないから私が来ると皆ウキウキしだすから面白いんだ」


「…あはは」


「ミーナの言う事には素直に聞きそうだな。さて、話はズレたが他に質問がある者は?」


 珍しく今まであまり意見しなかったミラが手を上げ、質問をする。


「私にも何か出来ることはないですか?」


「メイド達が救出した亜人達のケアをお願いします。他のメイドの方々も同じようにお願いします。伝え忘れていたけどミーナは兵達の先導や女王様の補佐をお願いしたい。あくまで救出は大人数で行うが制圧は俺と内通者の二人で行う。他に質問は?」


「明日の昼に行えるは兵に作戦を伝える位ですか?」


「まあ、そうなりますね。…ほかに質問は?……無いようならばこれにて、お、私の説明は終わります。なお、東王都の防衛強化の徹底及び警備体制の見直しについては余り頭の中がごっちゃになっても仕方がないので解決後にまた話します。」


「はい」


 アースの作戦の説明が終わり、そこからはギレオが作戦会議を仕切って前向きに演説をした後、解散した。


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 灼熱の炎に包まれていた。だがその炎は僕の身を焦がすことなく内部へと侵入していく。これは怒りの炎だ。かつての僕が四方面にまき散らした、憤怒の業火だ。


 ジョニーは足を引きずりながら部屋に戻ろうとしている。きっと亜人を救う為に戻ったのだろう。だが、そんな傷を抱えて戻った所で誰も救う事なんかできやしない。


 それはかつて僕がそんな傷を抱えて、怒りを抱えて、怒りの炎を抱えて、生きてきたから。どうしてそんなに苦しい思いをしながら生き続けるんだと自分にもあの犬にもそう疑問を投げかけた。オールディは消え朧になる炎を手で払い、転んで這うジョニーの前に回り込む。


「…もうやめろ」


 なんの根拠もなくそこに希望があると信じて北へ向かい続けたメイデイの面影とジョニーを重ねる。何も語る事も出来ない程や窶れていたメイデイ。言葉にできない程の感情を抱え進み続けるジョニー。


「やめてくれジョニー。そんなことをしても誰も幸せになんか…なりゃあしないんだよ…!!」


 そう叫んでオールディは乱暴に砕かれた椅子の破片をもってジョニーの頭に振り下ろした。ジョニーの呼吸が止まることはなかったが意識は間違いなく失った。そこにムーンディーズが駆け付ける。だが彼の必死に訴える声が耳に入ることはなかった。オールディはジョニーを抱え、燃え盛る会場を後にした。





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