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キルライフ  作者: 沼郎
第2章 嘘を吐いた自己正義達
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第二章 65 糸巡る独擅の女王

夜中に書いたという事もあり、滅茶苦茶だったので結構訂正しました。


 屋敷の扉を開けて中に入るとメイドが出迎え、「お待ちしておりました、こちらです」と先程の部屋とは別に前世で使った食堂に案内される。扉を開けるとギレオさんやアストレア女王も今回関係するメンバーが全員集まっていた。予定ではもう少し夜になってから作戦会議をするつもりだったのだが、どうやらもうステンレス以外はこの場に集まっているようだ。


 アースはアストレア女王に深く一礼をして挨拶をする。女王はアースを見るやぎこちない感じで苦笑いしている。そのまま案内された椅子に座るとギレオはその場に立ち上がり、深く礼をした。


「お話は伺っております。本当に…心から感謝致します。」


「いえ、今回の件は私にも因縁があるものですので…。簡潔に言いますと明日に東の王都は襲撃されます。問題の日は明日の真夜中、もっと正確に言えば明後日の太陽が昇る前の午前の時間帯に祖の神、ボルボロス率いるチンピラ共が屋敷を襲って来ます。」


 そう淡々と話すと皆は半分以上人は驚く。続けて同じように落ち着いた雰囲気でその理由の説明を始める。


「私は時間遡行を限られた数だけ行うことが出来ます。それ故明後日に起こる悲惨な未来をこの身で体験してきました。それを回避するために今回まで検証を重ねてきました。根も葉もない戯言のように聞こえるでしょうが、これから順を追って説明していきます。」


 アースは立ち上がり、ホワイトボードを使いながら説明を始めた。


「これから話すべき作戦は東王都の防衛強化の徹底及び警備体制の見直しについて。それと明後日に襲撃しに来る祖の神一行殲滅作戦、そして個人的な問題として犯罪組織αが仮拠点とするオークション会場への強襲作戦及び拉致された亜人達の救出作戦を展開したいと思っております。ただ、防衛強化と警備体制についての議論は緊急性が低いため、今回の件が片付いてからでも十分です。また、犯罪組織の強襲部分については本作戦である祖の神一行殲滅作戦の枷にならない程度に作戦を展開していきたいと思いますので何卒ご理解お願いします。質問は随時受け付けますので質問があればどうぞ。なければそのまま未来の日程と本作戦の内容説明から入りますが。」


「まず…その祖の神一行殲滅作戦についてですが…どの位の人数で襲いにくるのです?」


「3人です。祖の神ボルボロス、華奢な女のリアナ、身長2m程の大男オーファン。これは…」


「ギレオさん、それは多分本作戦を説明していく中で詳しく話を広げていくと思うからそれを聞くのは意味ないんじゃないー?時間も限られているからさー」


「失礼しました…それもそうですね。」


「…まず、今日、一日目にいたっては何一つ事が起こることはありません。明日、二日目の夜に私と志が同じ者が犯罪組織α内で行動を起こします。この部分については強襲作戦説明時に詳しく話します。三日目の午前に屋敷を襲いにきます。最初はオーファンとリアナの二人できます、その二人と連絡が取れなくなるといよいよ本題のボルボロスが襲撃に来ます。それ以上先の未来を見ていないので憶測でしか言えませんが最悪の場合ボルボロスと行動を共にしている祖の神ビシブルも来るかもしれません。」


「最悪の場合二人の祖の神を相手にすることになるのか…町中が戦場になるやも知れぬと」


「あー、それならボルボロス達が襲ってくる前に避難させなきゃならないわけですね、それも敵に勘付かれないような方法で。」


「さっき軽く話してた時に警戒値を蓄積していざと言うときの時間ギリギリに避難指示を出すって案は通りそうなのー?」


「…」


「アース?」


「…あ、ごめんごめん。話は聞いてたよ、俺も最初はその案にしようと思ったんだが…どうしてもこの行動は犯罪組織αに勘付かれる可能性が非常に高い。確定的に危ないってわけじゃないが同時に100%安全ってわけでもないからな。」


「賭けるしかないのでは?最悪犯罪組織のαが亜人達を連れて逃げても大人数の移動ではさすがの我々でも何かしら勘付くとは思いますが。」


「それもそうだねー。どのみち巡回警備くらい張るしねー」


「でも!それじゃあ皆は!」

「お言葉ですが…」


 国を想う面々の中一人だけ冷たい考えに声を荒げる。そのミラの声に同調してステラが何かを言おうと立ち上がった。だがその前にアースはそれを否定する。


「残念だが俺たちは気付けない。20名程いた亜人達が跡形もなく居なくなっていた。一夜、それもたった数時間。警備状態を強化していた街中で列を作って逃げれる筈もない。もしかしたらそういう逃走に特化した奴がいるのかもしれない。もし逃がしてしまった場合はもう二度と捕まらない可能性もあるし、第一奴等は亜人達の命をただの駒としか思っていない。足枷になるようならすぐ切り捨てるようなクズたちだ。逃したら亜人達の命の保証はなくなる。それに…冷たいようだが、亜人達の救出も兼ねて成功して初めてこの作戦は完了するんだ。それが達成できないっていうんなら悪いが俺は亜人の救出のみに専念する。」


「うん、じゃあなんか案あるの?普通にいい案だと思ったけどねー私は。どうせ畏怖の対象は「ボルボロス」なんだからそれだけ明確にしとけばαも目立った動きもしないでしょ?」


「いえ、理屈で言うと多分戦場が地獄化するという事で火の粉浴びないように立ち去るのではないかと危惧しているのではないでしょうか」


「…ふーん、ま、アースが何かいい案出すんじゃないのー?」


「あくまで俺たちは亜人救出と住民避難の大掛かりなことを同時に行う。未来で私は襲撃者二人組を殺しました。二人を殺してからボルボロスが襲撃に来たのは恐らく5分もありません。多分彼らは持続的に何かしら信号を送っているのでしょう。つまり猶予は5分なんですよ。オークション会場で亜人達が集められている場所は1か所だけ把握しています。だが他にもそういう収容部屋があるかもしれません。これから応援に来る仲間の能力で会場の内部構造と収容人数を把握することが出来ます。場所を把握してようやく突入して、能力持ちの敵を相手にして最低20名かそれ以上いる亜人達を援護しながら脱出するのです。それと同時に5分間で住民を避難させるんです。」


「無理だよー圧倒的人数不足。アースが言うこれから来る仲間ってのも一人なんでしょー?巡回兵やそういう機関を王都中集めて私たち含めて精々50人程度だし」


「それって襲撃されるより先に亜人達の救出を行うのはだめですか?」


「多分無理でしょう。二人組が現れる瞬間は限られている。それにボルボロスは非常に臆病者だと聞いています。我々の動きを何処からか見られたら不審に思い、二人組はまずボルボロスに報告をするでしょう。最悪の場合増援を送ってより正確に彼らは作戦を遂行するでしょう。だから最初は二人組の拘束、その後に亜人救出と住民の避難を同時に行わなければならないのです。」


 アースの言葉を聞くと皆唸り、頭を悩ませる。


「だが、安心してくれ。俺は何度この惨劇を経験していると思っている。失敗はさせない。」


「失敗させないったってどうすりゃいいのさー」


「避難指示は出さない。」


 そのアースの衝撃の一言に色々な考えや方法を脳内で展開していた一同は思考が吹っ飛び目を見開いてアースの方を見た。







次も会話ばっかり

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