表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キルライフ  作者: 沼郎
第2章 嘘を吐いた自己正義達
55/168

第二章 46 悪漢のワルツ 2

肩が凝ってたので誤字脱字あるかもしれません。


「…私、還暦迎えた辺りの男が特に嫌いなのよねぇ。おまけにその…敬語使うあなたみたいな人…大嫌いだわぁ」


「それはよかった。敵対者から好かれても少しも嬉しくありませんからな」


 ギレオは遠慮なく距離を詰めて剣を振り下ろす。リアナはそこに正確に針を当てて瞬時に現れたワープホールに入る。剣に当たった針は裂けて2つへと分裂する。分裂した針はギレオの喉元を過ぎようとした瞬間に球体へと変化して十字変化を起こし横に針が伸びギレオの喉元を二つの針で貫く。


「ぐぅ」


 呼吸もままならず針を抜こうと針を掴んだところで消えた穴からリアナは銃を持ってギレオの脳天向けて発砲する。ギレオは咄嗟に地面に倒れるがその行動にリアナはほくそ笑む。そしてギレオの胸から銃弾が飛び出てくる。ギレオは血を大きく宙にまき散らしながら背中に目をやった。そこにはワープホールが在った。


「うぐぅぅぅ…っ!」


 ギレオは震え唸りながら立ち上がろうと膝に力を入れるが続けてリアナは針をギレオに投げる。そんな状態のギレオがその攻撃を避けられるはずもなく、喉ぼとけに突き刺さる。


 そして横に刺さった針は十字変化で縦へとのびてギレオの脳に突き刺さった。死に際に剣をリアナに投げるが投げた剣は穴に入り結局自分の身体を傷つける物となってしまった。


 ギレオはそれ以上唸り声を上げることもなく重力に逆らうことなく地に体を預けた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ミーナ視点

 

 やけに冷静で対応できていたが、私が対人でしかも能力を使う者との闘いは今回で4度目だ。いずれもが大した能力ではなかった。大概の人はそういうのが多いのだろう。能力もちは何処か病んでいてまともそうな奴は一人もいない。


 能力については殆どが解明されておらず何処からその力が来て死後何処へ向かっていくか誰にもわからない。戦争が起こり皆が獣となり『真実』へ注目しなくなってからはこの能力を幻想論で片づけるようになってしまった。


 一番有力なのが強いトラウマ染みた強烈な出来事が能力を発現させるというものだ。私はこれが最も納得のいくものだと考えている。3度捕縛してきた能力者はどれもえげつない過去を持っていたからだ。


 能力者の誰もが1つだけくだらない能力を所持していた。母数が少ない分希少であるのかはわからないが能力者自体が希少である為に希少と仮定しておこう。だからこそ、未来がどうなるのかは私にはわからない。アースが言っていた話が本当ならばリアナは3つの能力を所持している事になる。


 顔を変える変装の能力。

 各空間を短縮できる球体を出現させる能力。

 十字に突起先を変化できる針を生み出す能力。


 どれもが強力だ。


 私は内臓を貫かれて出血が多い。外傷は目立たないが内部が相当やられている。片手も麻痺して感覚が鈍い。利き手をやられたものだから剣を上手く扱い同等に戦う事が恐らくできない。アストレアを守り抜くにはやはり皆と合流しなければならない。


  懸命に痛みを我慢しながら走り続けた廊下の先にワープホールが現れる。それは同時にギレオの敗北も意味している。女王は極力そのことを考えないようにして涙で視界を歪ませながらミーナの顔を覗く。レアはそこで初めてミーナが苦しそうにしていることをしったのだ。


 アストレアにとって憧れでもあった彼女に死の文字が浮かぶ。さっきまで平然を装っていたのに…無敵だと思っていたのに…レアは冷静さを徐々に失い、焦燥感は増していく。その焦りがこの場の足枷になるとも知らずに…。


 レアはミーナに「だ、大丈夫…?」と震えた声で尋ねる。今まで多少なり穴の出現を警戒していたレアが警戒しなくなったのだ。ミーナは相変わらず目の前に現れた人が通れるほどの穴に注目して剣を構えた。


 10秒ほどの時間ではあったが両者の隙を突いてミーナの心臓に針を突きさす。


「ぅぅ!うぁあぁああーーっ!!」


 針は背中を貫通してしまう。ミーナは余裕のない弱々しい悲鳴を上げて血を噴き出して床に倒れる。そして針を抜こうと手を掛ける。レアはミーナの剣を抜いてリアナに振り下ろそうとした。


「女王様、貴方が剣を振り降ろしたらぁ…この亜人は串刺しになっちゃうわよぉ?」


 その言葉を聞いてアストレアは振り下ろそうとした剣を宙で止め、床に捨てる。


「お願い…私の大事な友達を殺さないで…!!」


「じゃあ簡単な質問に答えて欲しいのよぉ…力玉は何処にあるのぉ?」


「力玉………」


「言っておくけどぉ…私には女王様がこれから吐く言葉が『真実』か『嘘』であるかは…間違いなくわかるから…回答は間違えないようにねぇ!」


 言葉が詰まる女王にミーナは「知っているなら言わないでくれ」と血を吐きながら言う。女王には力玉なんてもの…全く分からなかった。だからこそこの場で真実をそのまま伝えることを恐れていた。伝えてしまったらミーナは殺されてしまうから。


「一つ…必ず、や、約束を守ってください…!真実を言ったら…針を回転させないって…!!」


「ええ、約束するわぁ」


「知りません…力玉なんてもの…聞いたこともないです…」


 女王の回答を聞くとリアナは針を十字変化を起こす。ミーナに突き刺さって目に見えていた針は完全に回転して体を串刺しにした。アストレアはその行動に激しく動揺して叫びながら剣を拾いリアナに向かって大振りする。


 その隙に腕を針で貫かれてレアは剣さえ落としてしまう。


「うぅ…どうして…!!!約束を破ったの!!」


「私には分かるのよぉあなたが嘘ついてるって事がねぇ」


「嘘じゃない!!本当に…!知らないのに!!」


 腕を押さえながら涙目でリアナを睨む。


「あらぁ?もしかして本当に本当だった感じかしらぁ?」


 リアナのこの言葉にアストレアは一瞬すべての感情の動きが止まり、唖然となった。ずっとこの女は人が嘘を吐いたかどうかっていうのを確実に判断できるものだと思っていたのに。


「もしかして…嘘が見抜けるって…嘘だったの……?」


 リアナは不敵に笑う。その姿と許せない嘘が交わり止まった感情の激流は怒涛に押し寄せる。


「なんだぁ…じゃあこの屋敷には用がなかったなぁ」


 残念そうにリアナは呟く。アストレアは一人の人間として爆発させた感情を力任せに拳に乗せた。素人よりも酷いその拳はリアナに当たった。だが、それをダメージと呼ぶにはあまりにも貧弱過ぎた。リアナはため息を軽く吐くと「一応…全員殺しておくか」とも呟いた。


 怒りが爆発しているにも拘らず情けなくもアストレアは体が震え出す。心の底から怯えが始まった。死を恐怖に思っている。メイドのみんなは女王に死を捧げようとしてくれているのに。この屋敷の頂点に立つものはこの程度なのだ。


 悔しさの中、アストレアは歯を食いしばる。本能的に勝てぬ相手を相対して怒れるこの感情を最優先させるように怯えながらも迎える死を受け入れる。


「あなたなんか、少しも怖くない」


 ミーナの向かう世界に行けるのなら。

ギレオさんについては主力が聞いて呆れると思います。


理由はあるので失望しないでくだされ。普通にリアナの能力が強いのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ