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灰色の冒険者  作者: 水室二人
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騙し騙され騙しあう その1

 私が異世界に召喚されて、1年目がやって来ました。

 正確には、異世界ではなく、別の星になるのでしょうか?

 この星と地球とは、亜空間を通る事で、行くことができます。

 地球に戻る事も、正確には出来ますが、ここで出来たものを、見捨てるわけには行きません。

 他のメンバーと話をしましたが、3人が戻る事になります。

 賢者の国の送還は、出来ないので私だけが、賢者の国から送還されます。

 

 賢者の国は、召還の時に、一年後に戻すと約束していました。

 

 しかし、同じ時に召喚された10人は、ほとんど残っていない事になっています。

 斉藤一樹だけは、王室で保護されている。

 先日生存は確認できたけど、それで不安材料が増えました。

 私が懸念していた事、毒針に関しての謎があります。

 自分自身に打ち込まれた毒針は、既に無効化してあります。


 一色十色は、死亡扱い。執事に言い寄られた挙句、自爆した事になっています。

 その時、偽の毒針をアイが回収しています。

 その行方を調べたのですが、王宮に保管されています。

 蓄えられた徳を奪うものだと思っていましたが、何かあるのかもしれません。


 加藤大地と、鈴木天馬は、毒針を発動されて死亡しています。

 その後、伊藤紗枝により、アンデットとして使役されていました。

 毒針は、発動した時点で消滅するみたいです。

 二人を解析した結果、致死性の毒を瞬時に体に流し込む事が判明しています。

 解毒剤は、あったとしても、使う時間は無いと言っても良いでしょう。

 対抗手段として考えたのが、事前ポーションです。

 毒が回っても、その後で前の状態に戻せます。

 ほぼ完成した事前ポーションは、対独張りには有効な存在となっています。


 吉良芳千佳と、大石松之丞は、日本への帰還を選択しました。

 吉良さんは、作家としての仕事があるので、戻りたいとのことでした。

 今回の経験を元に、新しい話を幾つか思いついたそうなので、気合が入っています。

 大石君も、帰還を選択しました。彼の場合は、調べてみたことが出来たからだそうです。

 日本へ帰っても、得た能力はそのままです。

 物の記憶を辿る力。それを使って、長年の謎を追い詰めるそうです。

 その辺は、私も興味あるので、定期的に連絡を取ることになっています。


 残念ながら、浅野たくみ君は死亡しました。

 元に戻せないので、行方不明になってもらいます。

 

 岩瀬勇気は、表向きは、迷宮探索中に行方不明になっています。

 彼女の中にあった毒針は、迷宮内をさ迷っています。

 自動で徘徊する小型のメカを作りました。その結果、賢者の国は毒針を探知する能力があることが判明しています。

 追跡部隊らしい存在を、何度か確認しています。その都度、迷宮の深い場所に移動させて、誤魔化します。

 探知能力は、一定の範囲に限られているみたいで、相手を翻弄して遊んでいました。

 今でも、範囲すれすれを移動していて、追跡部隊と鬼ごっこをしています。

 連中の会話を確認すると、本人は死亡していて、アンデットとなってさ迷っていると言う認識みたいです。

 果て無き迷宮に刃、そう言う存在が多数いるみたいです。


 現在、本物の勇気は治療器の中で眠っています。

 半年以上眠っていますが、筋力が衰えないように工夫してあります。

 彼女には、もとの世界に戻ってもらいます。

 能力も、封印して記憶も改ざんします。

 課家までする必要は無いのですが、これは私の我侭です。

 賢者の国の送還が、本当に元の場所に戻せるのか、正直疑っています。

 本人に聞けば、ここにいると言う可能性が高いです。

 出来れば、成人してから自分の意思で決めてもらいたい。これは、私の我侭です。

 それを言うと、十色は?と言われそうですが、彼女の場合は自爆した後での接触なので、手遅れでした。

 何か出来ればと言うのは、思い上がりだと思っています。


 送り返せるなら、ここまで眠らせておく必要はありません。

 ここで問題になるのが、毒針の存在です。

 あれに関して、誰の能力で、どんな効果があるのか、正確に解っていません。

 万が一を考えると、それが判明するまで、手元に残しておきたかったのです。

 ただ、置いておくだけでなく、色々と準備をしてあります。

 色々と魔法陣を用意して、彼女に施してあります。

 元の世界に戻った時、世界を書き換える魔法です。

 人々の記憶を操作するだけなら、意外と簡単に出来そうでした。

 それ以上に、実在する記録を改変するために、魔力が必要で、それを溜め込むのに時間がかかりました。

 元の世界に戻ったら、魔法が発動して、私と十色、伊藤さんと大地と天馬、浅野君の痕跡を、徐々に消し去ります。

 元の生活と、決別するために勇気を利用します。

 私は、こんなに極悪な大人だと、勇気に伝わるように、メッセージも刷りこみ済です。

 どんな顔をして、それを聞くのか確認できないのが残念です。


 一年の間に、色々と戦力を集める事に成功しています。

 この星の最大の敵は、機神という存在でしょう。

 異星からの侵略者です。過去、庫の組織の起こした出来事で、この星の文明はアトランティスを除いて壊滅しています。

 不幸なすれ違いがあったともいますが、それだけでない何かがあった可能性も捨てきれません。

 何が起きてもいいように、戦力が必要になってしまいました。

 

 私の能力、研究室は、解析、演算、複製、変換、倉庫と言う能力をまとめた力です。

 それを使い、色々と作り出せたのは幸運でした。

 作ったものを、一度確認する必要があります。

 CATと名付けた、それらの物は、大事な戦力です。

 過剰かもしれませんが、必要なものです。

 あれだけあっても、1人だけ勝てないと思う存在がいます。


 この星に、異世界人は色々と存在しています。召喚魔法は、割とありふれた魔法で、禁止されていますが、公にやったり、こっそり使用している組織があります。

 それらが呼び寄せた、規格外の存在。

 世界のシステムが、理の魔王と位置づけ、討伐や管理をしていた存在。

 システムが公表した中に、私も含まれていました。

 メトロ・ギアのメンバーでは、十色とメリアムが含まれます。メリアムは、公式では賢者の国で行方不明になっているみたいです。

 この魔王の中の1人、始穣香と言う存在が、厄介です。

 戦力を集めても、彼に勝つのは不可能でしょう。

 敵対する予定は無いので、戦うつもりはありませんが、油断だけはしていません。

 むしろ、彼女を倒すための手段は、色々と日々研究しています。

 もっとも、そのことを彼も知っています。知っていて、彼女はこちらに協力してくれます。

 最近わかったのですが、始穣香は、男の時と女の時があるみたいで、どう呼ぶべきか悩む時があります。

 いつも一緒にいる那由太の態度で、ある程度判断できるので、それを参考にしています。


 他の魔王とは、敵対していません。

 現在、私の組織、メトロ・ギアと表立って敵対している組織はありません。

 襲撃してきた組織はありました。

 この世界の冒険ギルドです。

 秩序を維持すると言う名目で、危険分子となった私達の排除を企みました。

 結果は、ギルドの敗北で終っています。

 ギルドマスターは、精霊猫になって、自由を楽しんでいます。

 ギルドとは、アトランティスと言う、仮想空間の管理者でした。

 高度な科学が実現した、剣と魔法の世界。

 それがここ、アトランティスです。

 実際、維持するためにかなりきわどい事をしていたみたいです。

 最強の暗殺者を用意して、不穏なスキルの持ち主を排除していたとのことです。

 ここ最近の、異世界人召喚で、秩序の維持が困難になり、最悪な結果を覚悟していたそうです。

 現在は、私が管理者となって維持しています。昔からの管理者の生き残りも協力してくれているので、何とかなる目処が付きました。

 アトランティス以外の大陸は、死の大地になっていましたが、元凶の果て無き迷宮が開放された事で、生命が生まれる可能性が出てきました。

 ここは、後ほど有効利用することにします。

 そのための準備も出来てきました。


 やりたいこと、やらなければいけないことが、色々と増えすぎています。

 その中の、大事な事を、これからはじめます。



  


 



 週一ペースのゆっくり更新予定です。

 アルファポリスさんでも投降しています。



 第7回ネット小説大賞に参加中です。

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