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灰色の冒険者  作者: 水室二人
9/102

疑惑

 話は若干戻ります。

 主人公の一人称が変わりますが、意味は一応あります。

 話は最初の夜まで戻ります。

 改めて自己紹介。

 私の名前は、刈谷(かりや) 正義(まさよし)

 38歳独身。

 現在、異世界に召喚されています。

 賢者の国と言う国に召喚されて、1年間過ごして欲しいと言われています。

 異世界召喚の特典で、不思議な能力を得ています。 

 それは、研究室と言う能力。

 かなり特殊な能力だと思う。色々と便利なことが出来ると思う。

「研究室への扉!」

 言葉に出す必要は無いが、研究室への扉を開く。

「さて・・・」

 研究室の施設を確認したあと、自分のことを確認する。

 召喚されたのは、帰宅途中だったと思う。給料日だったので、帰宅中に趣味の物を色々と購入していた。

 持っていたかばんも、一緒にこの世界にある。中には色々と小物が入っている。

・ノートパソコン

・スマートフォン

・ラジオライト

・プラモデル

・プラモデル用工作セット

・プラモデル塗料

・携帯ゲーム機

・新作ソフト

・書籍

 これらものを、解析機に入れて、データにする。

 ついでに、先ほど出来なかった自分自身を解析してみる。

 生き物を解析するとどうなるか、気になるところだ。

 その結果、色々とまずいことが判明した。

 自分の能力を改変することは出来なかった。

 演算機で、データ上の改ざんは出来た。しかし、今の自分にそれは繁栄できない。複製機で複製は出来るみたいだが、自分より優れたコピーが出来た場合、それを制御できる自信は無い。

 劣化した人もどきを作ることも出来そうだけど、なんとなく怖くて出来ない。


「問題はこっちの方か・・・」

 

 自分を調べてわかったことが色々とある。

 現在、私には厄介な状態異常が起きていた。

・禁欲

・敵対心低下

 精神的にはこの2つの異常がある。禁欲は、期間限定でこの世界にいる人に必要な処置かもしれない。

 敵対心低下は、この国の人に対して反発する意思が弱まる効果があるみたいだった。

 魔法を使われたのか、食事に毒があったのかはわからない。ただ、これだけなら良かったかもしれない。


・毒針


 と言う名前のものが、体に埋め込まれていた。心臓のすぐ側で、そこにあるだけでは何も影響は無い。

 針を埋め込んだ人間、もしくはキーワードで発動して、相手を殺害する能力がある。

 他にも、徳というものを貯蓄する機能もあるようだ。こちらに関しては、現時点では詳しいことが解らない。

 もう一つ、毒針を埋め込まれた相手の位置を、何処かに知らせる機能もあるみたいだ。


 毒針と言うものを体に埋め込む。これが何を意味するのかと言うと、簡単なことだろう。

 信用されていない。と言うレベルではない。いっていることと、やっていることが矛盾している。

 これを何とかしたいけど、今の自分では何も出来ない。

 知らない振りをして、やり過ごすだけだ。

 色々とやりたい事もあるけれど、今日の所はこの辺にしておこう。


 研究室から出て、自分の部屋に戻る。

 勇者の館と言う名前の、異世界人専用の館。その一室が今の寝床。

 部屋に戻り、入り口を確認する。

 何処かの、新世界の神ではないが、ドアノブに仕掛けて置いたシャープペンシルの芯が折れていた。

 これから、作業をするから誰にも入らないように伝えておいたのに、誰かが入ってきたのだ。

 ただ、作業するだけなら中を確認する必要は無い。

 研究室を使うことで、私の情報を見失ったのだろう。誰かが、それで確認ために部屋に侵入したようだ。

 私は、何も気づかない振りをして、寝ることにした。

 相手がこちらを利用するつもりなら、まだ生かされるだろう。

 この国は信用できない。

 生き延びるために、何が出来るのか、長い一年は、こうして始まったのだった。


 

 1週間に2話のペースで更新予定です。

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