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灰色の冒険者  作者: 水室二人
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冒険者の仕事 竜殺し

 その日、世界に衝撃が走りました。

 色々な国の諜報機関は、その組織を監視していました。

 空を飛ぶ機神を見て、その力を手に入れようと企む人も存在しました。

 しかし、それは序の口でした。

 突然現れた鋼鉄の要塞。

 その未知数の姿に、人は恐怖するのでした。


「正直、こんなのありかな?」

「何がです?」

「いくらなんでも、こんなものを作れるなんて、恐ろしいかな」

「それは、私も自覚していますよ」

 少し時間がかかりましたが、当初設計していましたメトロ・ギアが完成しました。

 研究所の格納庫で、試行錯誤を繰り返し、ようやくお披露目です。

 直前になって、優秀なスタッフが増えたので、予想以上のものが出来ました。

 全長170メートルにもなる巨大な船です。

 現在は、特殊な形状で、基地となっています。それでも、高さは60メートルほどになります。

 基地形態と、船形態、そして人型へと変形するもの、それがメトロ・ギアです。

 個人的に好きな色と言うことで、黒と白がメインのカラーです。

 最初に作った砦は、いったん更地にして、その場所にメトロ・ギアを設置しました。

 現在、私達はメトロ・ギアの中の、作戦会議室にいます。

「これを使って、世界征服をするのですか?」

「そんな面倒な事はしません。これだけ過剰な戦力があれば、攻めて来る人は減るでしょう」

「でも、この力が、必要なのですよね?」

 ここに来て日の浅い、ノノとナナは不安そうです。

「この世界の事は、どれくらい知りましたか?」

「ほとんど解りません」

「だと思いました。これから、簡単に説明します」

 主なメンバーを集めて、現状を報告します。


 100年周期で、この世界に機神と言う存在が攻めていること。

 機神は、活動時間が短いが破壊力は凶悪で、既にこの大陸以外の場所は、滅んでいる事。

 機神の活動時間が短いのは、パイロットがこちらの世界の空気にあっていないのが原因。

 それを改善するために、魔力濃度が上昇しているという事。

 幾つかの組織が、機神を支援するために存在している可能性がある。

 後1,2年後が、機神の来る年になる。

 銀河帝国は、機神と戦うのは無理と諦め、時間を稼いで防衛する方針であるという事。

 メトロ・ギアは、出来るだけ戦って、被害を減らし、やり過ごす計画であるという事・


「簡単な現状は、こんな所でしょう」

「機神の手先は、つぶさにゃいのかにゃ?」

「現状、確信が持てるのは、管理者だけです。所在が判明していないので、手が出せません」

「あいつらですにゃ・・・」

「ボクも、知らないかな」

「こちらの能力を、知っているみたいですし、意識に割り込みを掛けられるほどの力がある割りに、神津の形跡がありません」

「幽霊みたいな存在だにゃ」

「その可能性は、ありそうです」

 新参の、久賀さんが、意見を述べます。

「私が調べた所、この世界に相手の能力を調べる手段は基本的にありません」

 彼女は、スパルタで色々と勉強して、三姉妹と一緒に情報管理を任せてあります。

「艦長の解析機は例外の一つですが、似たような能力を持っている人が他にいても不思議ではありません」

 メトロ・ギア完成後、私の呼び名はほとんどの人が艦長になってしまいました。

「一番怪しいのギルドです」

「その根拠は?」

「ナナさんの経歴を確認した結果です」

 ナナは、気配を消し、姿を消し、暗殺者として活動させられていました。

「ナナさんのターゲット、明らかに特殊な能力を持った存在です」

「その言い方ですと、人意外もいたのですか?」

「守護獣と呼ばれる存在も、ターゲットでした」

「よく、倒せましたね・・・」

「あれは、グランドマスターが予め有効な手段を用意していたから、出来たのです」

「なるほど、異世界の定番、鑑定能力をギルドの誰かが持っていると考えるべきですね」

「機神と戦うなら、強い能力者は必要だと思います」

「それはどうかな?」

「強すぎる能力者は、危険かな。その辺を、見極めての行動かな」

「根拠は?」

「そのリスト、半分は知り合いだった。ロクデモない、連中ばかりかな」

「現状では、まだまだ情報不足と言うことですか」

「どうします?」

「ここまで、駆け足で来ましたから、ここで一息つきましょう。私も、自分の能力をもっと効率よく使えるように、訓練が必要です」

「了解しました」

「各自、それぞれの役目を果たして、自身を向上させるための訓練の時間とします」

「了解しました」

 今日の会議は、これで終了です。

 メトロ・ギアが現れた事で、世界は混乱するでしょう。

 落ち着くまで、少し時間が出来るはずです。その間に、色々とやれることの確認をしましょう。

「艦長、巨大な物体が接近中です」

 ブリッジにいる、ノーフェイスから緊急の連絡がありました。

「映像を、お願いします」

 アマテラスを通じで、常時観測しているので、こちらに接近している物体はすぐに解ります。

「竜ですか・・・」

 全長10メートルはありそうな、巨大な竜がこちらに向かってきています。それも、複数です。

「所属は、解りますか?」

「所属を示すものは、確認できません」

「何処から来たのか、確認できます?」

「果て無き迷宮からだと思われます。突然、空中に出現しました」

「あそこは、魔物外に出れらないのでは?」

「過去のデータが無いだけで、私達が騙されていた可能性があります」

「そう言えば、ルーツは同じだと言っていましたね」

 迷宮の管理人、無名はこの世界を監視しているといっていました。

「こちらが、監視している事を、知らないのでしょうね」

 試行錯誤の末完成した結界は、しっかりと役目を果たしているみたいです。

 情報が入るなら、探りを入れる必要はありません。解らないからこそ、戦力を投入してきたはずです。

「こちらも、出し惜しみ増しません」

 メトロ・ギアの動力炉はプラズマエンジンです。このエンジン、宇宙空間で効力を最大に発揮できるものですが、地上でも恐ろしい出力を発揮します。

 ただ、致命的な欠陥として、大気圏内で爆発すると有害物質を大量に発生します。下手をすれば、この大陸中の生き物が死滅します。

 小型化したプラズマエンジンを、リバティに搭載しなかったのは、これが理由です。

 ここで、最近判明した自分の能力の事です。

 変換機を経由して構成したものは、恐らく私が死んでも消えません。

 魔力だけを変換した物は、私が死ねば消えると思われます。

 時間がかかっても、メトロ・ギアの素材を集めた理由は、私がいなくなった後も、メトロ・ギアを残せるようにとの思いからです。

 危険な、プラズマエンジンは、魔力の変換から製作したので、私が死ねば消えます。

 メトロ・ギアのプラズマエンジンは、私の意志で簡単に消せるので、最悪の事態は避けられます。

 プラズマエンジンが消えても、アマテラス周辺に太陽光発電のソーラーパネルが展開しています。

 ナゴヤドーム100個分の面積があります。

 この発電だけで、先頭がなければ維持できる計算です。

「主砲、照準あわせ!」

「目標を、ロックしました」

 新しく、ブリッジ要員のノーフェイスを作成しました。戦闘関係のアシストをしてくれます。

「拡散レーザーモードで、主砲、発射!」

「発射!」

 メトロ・ギアの主砲が火を噴きます。

 基地形態でも、攻撃は出来ます。主砲と言う名の、魔導砲。直径10メートルにもなる巨大な砲塔です。

 それが、2門配備されています。

 その片方が、天高く巨大な光を上昇させ、竜の大群の上空で、炸裂しました。

 空から降り注ぐ光の雨。

 竜の大群は、なすすべも無く、消え去ります。

「敵の消滅を確認」

「探査球を派遣して、状況を解析してください」

「了解しました」

 無名は、何も言わないと思います。聞いても答えることは無いでしょう。ただ、果て無き迷宮は、こちらの敵と完全に認識増した。

「迷宮の監視を、強化してください」

 そう言えば、迷宮探索をしている吉良さん達は大丈夫でしょうか?

 異世界人の館には、メリアムがいて色々と誤魔化してくれています。

 それをねぎらう必要もありますし、そろそろあちらにも仕掛ける必要があります。

「十色には艦長代理として、しばらくここをお願いします」

「了解しましたにゃ」

 結局、ゆっくり休むまもなく、動かねばなりません。

 メトロ・ギアの存在で、色々な国が慌しく動きまじめました。

 賢者の国も、例外ではありません。その結果、色々な出来事が起きてしまいます。

 私が異世界人の館に戻ったときに、最初に目にしたのは、瀕死の状態で倒れている、吉良さんでした。




 3日に1度のペースで更新予定です。

 アルファポリスさんでも投降しています。


 オーバーラップWEB小説大賞に、応募してみました。

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