十色VS勇気 その1
メリアムを保護して1週間が過ぎていた。
支配の魔眼と名づけた能力を、解析機で調べようとしたら、調査が終るまでに時間がかかると言う結果になった。浄化石の解析でも、一瞬で終ったのに、この子の中にあるMのは、かなり厄介な代物かもしれません。
後数日で、終る気配はあります。解析機は、1つしかないので、この間は解析作業は出来ません。伊藤さんから受け取った物の解析が、しばらく出来ないのが残念です。魔石が幾つかあったので、残念です。
メリアムさんは、現在治療器で強制的に睡眠中です。
眠りの棺で、封印していたのですが、仮死状態を長期にするのは体に悪影響があると言うので、蘇生後解析して、強制睡眠と言う事になりました。
現在、治療器がある部屋には、立ち入り禁止となっている、私だけ。
「服を脱がす必要は、あったのかにゃ?}
「長時間、液体につかる事になりますからね。私の趣味ではありませんよ」
「ほんとですかにゃ?」
と言うやり取りはあったが、三姉妹が交代で、監視しているので問題は無いだろう。
図書館の本を、解析して一気に取り込みたかったと言うのも、後回しになりました。時間が出来たので、今の内に戦力を増やす事にしました。どうなっても、今後この国と争う事は避けられません。
本格的に、戦う覚悟と準備をしなければいけません。
他の異世界人との協力も考えないと駄目ですが、現状難しいです。アイさんと話した後、監視体制が強化されました。相手の動きは、こちらも監視しています。その結果、異世界人道氏が出会う事を、上手にコントロールして避けています。
勇気とも、1週間会えていません。事前ポーションは届けられているので、最悪の事態は避けられると思っています。
伊藤さんは、まだこちらのメッセージに気づいていないみたいです。魔法の籠手の中に、手紙を入れておいたのですが、見ている気配はありません。
吉良さんたちは、迷宮の中でなかなか戻ってきません。バギーが監視でついているので、こちらも最悪を避けられるように、努力するしかないです。
そのことを考えて、何を作るべきか考えます。
何かあった時の為に、高速での移動手段が必要です。
迷宮の中を走る必要もあるので、あまり大きいものは不向きでしょう。
どうせ作るなら、趣味を生かし、普通に出来ない物を作りたい。つらい事ばかり考えていると、何処かに娯楽を求めてしまいます。
演算機をフルに活用して、趣味丸出しの憧れの物を作る事に成功しました。
可変式戦闘二輪車”アンディ”
戦闘二輪車となっていますが、バイクに武装を搭載しただけです。前輪部分に、魔法を応用したレーザー銃を4門搭載しています。後輪部分には、小型ミサイルを搭載。
可変式とあるのは、いざと言うときには、パワードスーツに変形します。黒の騎士の鎧を改良して、このバイクとセットになるようにしました。
人工知能を搭載したバイクを作る案もありましたが、その技術が無いので止めました。
空想世界の兵器が実現できない理由の一つに、動力の問題がると思います。巨大な兵器を動かすエネルギーは、実在しない物が多いです。それさえクリアできれば、かなりの物が実現すると思っていました。
この世界で、魔力と言うものを手に入れられたので、思い切って作ってみました。
魔力電池を動力に、浄化石の情報にあった増幅器をセットした事で、作る事に成功しました。
アンディは、演習場でテストした結果、なかなかの性能を発揮しました。
現在、三姉妹にお願いして、外の戦力を確認してもらっています。
迷宮の中で、バギーや無音ヘリを使い、そこで戦っている人の情報を集めています。にぃの調査能力は優秀で、戦力のデータを作るうえで、かなり役に立っています。
それを元に、さんが予測を立て、色々な状況での戦闘をイメージします。
よん改修の、ダミー人形が、訓練に役立っています。ダミー人形に行動データを入力して、それを相手に模擬線をします。
戦う事に関しては、素人なので、予め行動をアンディに入力しておきます。状況に合わせて、その行動を展開させ、体に馴染ませます。最終的に、自分の体も改造する事も考えています。
これは、最後の手段としたいのですが、改造人間と言うものに、あこがれている自分と言うものを、少し認めています。
高速で駆け回り、狭い場所では変形して通貨可能。迷宮を探索するには、かなり有益な兵器になりました。
こうなると、色々と作りたくなりますが、今は自重しておきましょう。ただ、巨大ロボットを作ると言う野望はありますから、これの準備だけは今からしています。スーパーな物から、リアルな系統まで、設計は既に始まっています。
私だけでなく、仲間の装備も色々と作っています。
拠点防衛用に、無人の兵器も色々と作りました。マシンガンパレットや、対人地雷、監視センサーなど、準備をしています。これらが必要にならない事を、祈っていますが、無理層です。
ここに攻められたとき、十色たちにも戦ってもらう可能性があります。
出来れば、そんな事になっては欲しくありませんが、何もしないと言うのは駄目でしょう。
前に作った猫鎧を、改良する事で、対策としました。
猫鎧-壱型
元々、十色の存在を隠すための物でしたが、これを大幅に改良しました。甲冑を着込む形式で、稼動分を大幅に改良しました。魔法陣を刻む事で、防御力の強化と、尻尾の部分に魔法の刃を生み出す武器を搭載できました。隠密性に優れ、暗殺者タイプの戦闘を主流になっています。
猫鎧-弐型
迷宮を移動するための手段として、最初に考案したのが、この弐型でした。全長1メートル強の、小型の白い虎。その背中に乗って、移動するつもりでしたが、自重を辞めたので、結局移動手段にはなりませんでした。
せっかく作ったので、こちらも改良しました。
猫鎧壱型のまま、背中から入り込む形で合体する仕組みになっています。異世界物の万能魔物スライムをベースに、外見を変形させ、虎に仕上げてあります。一体化することで、普通に動かせる物が出来ました。
体が大きくなった事で、単純に攻撃力が増加しています。元々、移動用なので武装はありません。せっかくなので、私の武器を装着できる鞍を作ってみましたが、肝心の私の武器が無いので、装備していません。
猫鎧は、三姉妹用にも作ってあります。壱型は、それぞれの個性に合わせて、仕様が変わっています。
にぃは、索敵用に、レーダーと、ソナーを装備してあります。尻尾の先に、小型のハンマーを装備して、それをたたきつける事で、音波を飛ばし、索敵することが出来ます。
さんは、予測の正確さから狙撃方の装備を搭載。背中に弓を展開して、尻尾で弦を引いて、高威力の子劇が可能です。
よんは、格闘重視の設計です。爪を強化して、相手を引っかく戦法が主流になります。
弐型は、十色専用の”しろとら”と、三姉妹用の”くろとら”の2機を作成しました。色が違うだけで、性能は同じになっています。
そして、新しく完成したのが参型です。
全長3メートルになる鋼鉄の猫。弐型のまま、こちらも背中部分から乗り込む形で一体となります。
腹部に機関銃、尻尾にレーザー砲、口の中に隠し銃口を搭載。本当は刀を持たせたかったのですが、刀が上手くできなかったので今は外してあります。
牙による噛みつきや、爪による攻撃も可能。装甲の硬さもかなりの物で、対魔法用の防御魔法陣も刻んであります。
これは、十色専用の村雨しか現状作れていません。勢いで作ったものなので、細かい改良をする必要があります。
「一度、迷宮で実践テストをするにゃ!」
何度かの調整の後、十色が言いました。
「収納システムが、何処まで使えるか知りたいし、迷宮で私もパワーアップを目指すにゃ」
訓練では、徳を得られない。迷宮で戦えば徳を得られます。自身が進化するために、徳が必要と言っていたので、この件に関して破産世強いました。
魔法の籠手を応用した、空間収納の首輪をくつったので、そこに猫鎧を収納します。必要に応じて、弐型、参型へと合体するシステムになっています。
「では、行って来るにゃ!」
果て無き迷宮へと、出かける十色。果て無き迷宮の深部は、強力な魔物が存在しています。
あの参型は、ドラゴンと戦っても勝てるように製作したのですが、それよりも遙かQに強力な存在が、迷宮で待ち構えていたなんて、この時は思ってもいませんでした。
3日に一度のペースで更新予定です。
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