表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰色の冒険者  作者: 水室二人
101/102

建国 その3

「消滅?」

「と言うしかないでしょうね・・・」

 一色さんの世界は、消滅した。

 十色と同じ姿なので、こちらの子は一色さんと呼ぶ事にしました。

 彼女の星は、消滅していました。

 彼女を解析した結果、召喚の直前に、謎の光が世界を襲っています。その光は、記憶からでは解析不能でした。

 ただ、ギリギリまで引き伸ばした映像では、光に触れたものは、塩の様なものに変化しているのが確認できました。

 それが何かは、不明です。ただ、粉の星のデータベースに、これと同じ状況の事例がありました。

 大陸で仕入れた情報です。それによれば、これは星喰いという宇宙生物の仕業です。

 星喰いは、破滅を呼ぶ生き物とされています。ちなみに、機神の星も、粉の星喰いに襲われて滅んだはずです。

 この星も、文明では遙か高みにいましたが、星喰い殿戦闘は避けていました。過去に狙われたときは、星を隠して通り過ぎるのを待ったと言う記録があります。

 自然災害の、極地になる存在。そう言う位置づけでした。

「じゃぁ、みんなもういないの?」

 顔を真っ青にして、一色さんが呟きます。

「残念ながら・・・」

 何故、彼女達がこの世界に飛ばされたのかは不明です。ですが、その結果生きのびたと言う事になります。

「じゃあ、何のために、私達は、私は、蒼ちゃんは・・・」

 蒼ちゃんと言うのは、自殺したと言う預言者でしょう。

「ここまでが、貴方の望みですか?」

「先に代価を払えば、断れないと思ったからね」

 誰もいないはずの場所から、気配を感じたので問いただすと、返事が戻ってきました。

「命を、代価ですか?」

「これで、貴方は断れないでしょ?」

 その声は、女性です。

「蒼ちゃん?」

「心配かけてごめんね」

「ごめんて、何であんなことしたの、幽霊になったの?」

「幽霊と言うか、私まだ死んでないから」

「そうなの?」

「肉体は、無くなったけどね・ショックが強すぎて、油断したわ・・・」

「ショック?」

「私達の星が、消えたと知って、流石にショックでね。それで、油断した」

「油断?」

「丁度、南の奴らがスパイを忍び込ませていたみたいで、私の防御が手薄になった瞬間、さっくっとね」

「さくっとじゃない!それなら、あいつらっ報復しないと!」

「今は駄目。これは、国王もグルだから。じゃ無ければ、貴方に私の死因を偽らない」

「・・・」

「まぁ、殺されるのは、知っていたから、対策もしてあったのよ」

「えZ?」

「流石、剣と魔法の世界、魂を一時的に封印する道具があるなんて、凄いよね」

「でも、それだと、そのうち消えちゃうんじゃ?」

「それも大丈夫。そこのおじさんが解決してくれるから」

「そうなの?」

 上目遣いで、一色さんはこちらを見ています。十色と同じ雰囲気で、その顔は正直反則です。

「出来ない事は無いですが、貴方の話だと、そちらを助けると、この国と敵対する事になりませんか?」

「大丈夫、最初から、この国はおじさんの敵だから」

「大丈夫じゃないですよ」

「そう?この国にとって、おじさんは敵だけど、おじさんにとってはこの国ごときは、敵じゃないでしょ?」

「君は、何処まで知っているのかな?」

「私が知っているのは、私が占った事だけ。この子の幸せを、色々と占った結果、おじさんたちの事を知ったのよ」

 この存在は、色々と危険かもしれない。

「私の精神は、部屋にある水晶の中だから、忘れないでね」

「割ってもいいのか?」

「いいわよ。おじさんのたくらみに、後押ししてあげるから」

「そこまで、知っているのか・・・」

 死者の復活ではないけど、数多く保存する遺体の使い道。御魂に取り込んだた魂と組み合わせて、新しい存在を造る。悪魔の所業と言える事を、実は計画しています。

 倫理的、技術的に、色々と問題があったのですが、一度実験できれば、状況が加速します。

「そちらの望みは?」

「南の連中は、粉の世界に適応しすぎた。でも、北の仲間と東の連中は、馴染めていない。一緒に助けてほしい」

 その存在望みは、異世界人の保護でした。

「ここから出ても、みんな死んじゃったんだよね?」

「そうだけど、生きているなら、何とかなるよ」

「でも・・・」

「このおじさんは、不思議な能力を持っていて、違う地球だけど、色々と再現できる」

「違う地球?」

「詳しい事は、おいおい説明しますよ。この国の問題、解決する方法、それが、貴方たちの受け入れですね?」

「一時的ですが、解決すると思います」


 国内で、異世界人の干渉による分裂。

 元の住人だけでなく、異世界人の意見が分かれていました。

 北の勇者と東の勇者、それに所属する異世界人40人を受け入れる事になりました。

 元々、戦力としては、微妙な存在で足をひっぱていると言うのが、国王の考えです。

 東に所属していた、武器を製作できる人物5人を引き取る事は出来ませんでした。その代わり、南に所属していた3人を引き受けました。この3人、変わった能力を持っていたのですが、あの国では意味がありませんでした。

 それでも、可能性を信じて南の勇者が引き込んでいたのですが、今回あるものを提供する代わりに、こちらに引き取りました。


 それから、4日ほど過ぎました。

 メトロ・ギアには聖王国から異世界人が43人増えました。年齢は、ばらばらですが、学生が多いです。

 小学生から、大学生まで、星が消える前に、種を残そうとしたのかもしれません。男女のバランスは半々です。

 人以外の存在も、同じように何処かに飛ばされているのかもしれません。突然変異の生き物は、案外こういう理由で、色々な星に存在している気がします。

 色々と、役割分担をして式典の準備をします。

 アニマルロイドの暮らすエリアは、にゃごやから、大にゃごやと変わり、にゃごや城が完成しました。

 メトロ・ギアを中心に、異世界人の住む家も建設しました。巨大なマンションを複数作り、全員そこに住む事にしました。

 そのほか、いろいろなものを急ピッチで作成しました。この辺りだけ、色々と異質な存在になっています。

 もっとも、そうなれば、敵の目はこちらに集まるでしょう。聖王国の微力は未知数ですが、機神相手だと少し不安です。預言者である蒼ちゃんの話だと、聖王国の消滅は決定事項らしい。

 彼女の予言は、かな正確な未来予知だと思っていたら、アトランティスのサーバーに接続して情報を引き出せる能力だと言うのが判明した。

 それを使ったシュミレーションだと、機神以外の存在で、滅ぶとのこと。時期は、機神の混乱の最中。

 その時を狙って、色々と悪巧みをしている存在がいるとのことでした。


「考え直してほしいものです」


 目の前の光景を見ながら、そう思います。

 中央には、真っ白の巨大な機体。私の専用機となったミラージュです。その後ろに、無人のEzの部隊が展開しています。

 最新型で、多脚戦闘兵器として、恐ろしい戦力となっています。思考回路も、新しく加わったメンバーのおかげで、かなり進化しました。

 別の所には、アンディの部隊が展開しています。

 こちらも、新人を加えたので、合計20台となりました。バイク戦艦の建造も考えたのですが、あれは印象が悪いので止めました。

 特機である、日輪さんや、ニャ・ガーンは地下に隠してあります。

 にゃう攻撃空母は、地上に展開中。巨大な空港を建設したので、そこに停泊しています。

 空港には、新しく航空船団を設立。高速で移動できる戦闘機を配備してあります。

 3つに変形する、あれです。こちらは、予備を含めて10機を製造。リバティも数を増やして同じだけ造りました。

 こっちは、地下に隠してあります。

 ギルドを通じて、生産スタッフや、生活補助要員を大量に確保しました。

 メインと、その関係者合わせて、1000人を超える人が一気に増えました。

 これだけ増えても、マンションにはまだ余裕があるので、住民の受け入れに関して、本格的に考える必要があります。


 過剰戦力の極地、カオス・ブリンガーと無人艦隊は、無人の大陸に停泊しています。エルの改良で、色々と便利になったので、カオス・ブリンガー2号機の製作を検討中です。必要な資材と魔力が膨大なので、こちらは徐々に進めています。

 公表している戦力だけで、この星のほかの国を武力で統一できますが、面倒なのでしません。表に出ると、早死にします。私は、裏でうろ色と企みたいです。

 だからこそ、強く願います。

 公表した戦力を、周辺の国々は見ています。見ても、それが何か理解できない人もいるでしょう。

 危険を察知知る能力があれば、手を出すのを止めてほしいものです。


 この戦力を見てなお、挑んでくる愚か者がいない事を、私は願います。



 


 ひっそり更新で、100話を超えました。

 ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


 週一ペースのゆっくり更新予定です。

 アルファポリスさんでも投降しています。



 第7回ネット小説大賞に参加中です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ