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福田対策会議

「はい、第31回、どうやったら福田さんを殺せるか会議~!」

「続いてたのか、その会議! 怖い!」

「この会議はね、ラノベの主人公が持ってるチートがどこまで福田さんに通用するかを検証するものです」

「前にも聞いたフレーズ! そして本当に23回以降もやってそう!」

「ほとんどの主人公を福田さんは倒してきています。

 ディフェンシングチャンピオンです!」

「相変わらず嬉しくない!」


今日はヒマだからと、変な事を言い出すナグラさん。

そして横には山積みのラノベ。

そんなに買ったのか……。


「流行は変わるもの。前に聞いた時よりも、テンプレは変わってきています。

 そこで、最新のチートで福田さんを殺せるか、を考えましょう!」

「そんな事を考えなくて良い!」

「まぁまぁ。ちょっと聞いてよ。

 まず最初は……勇者一行から福田さんがハブにされてパーティー脱退させられる!」

「……意味あるの? 何それ?」

「だから最近の流行りだってば。

 ハブられてから優秀なのが判明する、逆に勇者パーティーは大変になるってのが定番」

「俺、勇者パーティーに入ってるの?

 それに、それだと俺が主人公じゃない?」

「どう?」

「どう?! 聞くのヘタか!

 え~と、その通りになるんじゃないでしょうか?」

「それはどういう?」

「パーティーから脱退したら、そのパーティーは運に頼れなくなるだろ? そりゃ苦難が待ってるさ。

 それにハブられて脱退だろ? 俺がもし恨んでたら絶対に不幸になると思うけど」

「そりゃそうか」


俺を殺す会議じゃなかったのか?

路線が変わってきてるけど。ネタ切れなのかな?


「じゃあ次は……単純に武力が高いってのは?

 ほら、最強の剣士とか最強の魔法使いとか最強の魔物使いとか」

「剣士や魔法使いはダメだろ。まず攻撃が俺に当たらないし。

 どんなに強くても運が俺以下なら無理だって」

「魔物使いは?」

「その魔物に運が通用しないなら可能性はあるかもね」

「おっと! ここに来て意外な発言!」

「でも、魔物使いが出てくるなら、こっちも魔物を使うよ。

 そうだな、トムさん・タロー・ジロー・サキを投入するわ」

「……卑怯じゃない?」

「いや、最強っていうくらいだから、相手もドラゴンくらい出してくるだろ。

 だからこっちもドラゴンを出す。タローだから弱いかもしれないけどさ」


異世界のドラゴンとタローとの戦い。

…………なんだろう、タローが完敗するイメージしかないな。

だって、タローの強さが分からないんだもん。

なにか基準があれば良いんだけど。


「じゃあ次! これは結構強敵よ」

「本当かなぁ?」

「本当だってば! 神も倒せる力を得た主人公! どうよ!」

「え~と、先に聞いておきたい事が2、3あるんだけど」

「どうぞ」

「そのチートを与えたのは?」

「神です」

「自分を殺せるほどの力を与えたの?」

「と言うよりも、主人公が工夫して届くようになったって感じかしら」

「えっと、まず前提が変だよね。

 自分を殺せる力を持つ(持つ可能性がある)チートを与えるなんて変でしょ」

「そこは神がバカだからって事で」

「あ、そう……。俺ならどんなに工夫しても無理なようにしておくけどなぁ。

 例えば限界を作っておくとか、制限を付けるとか」

「限界はどうにかして突破します! 制限もどうにかして破ります!」

「その『どうにかして』が問題だと思うんだけど。

 どうにかして突破出来るなんて、その神の力は低すぎるでしょ」

「とにかく、突破します!」

「分かったよ。神をも殺せる力を得ているのね。

 ……俺と変わらないんじゃない?」

「へ?」

「いや、『混沌』使えば神様も一般人レベルに出来るぞ。

 って事はその主人公に対しても『混沌』を使えば良いんじゃね?」

「そうだった!」

「それにさ、どんなに強くなっても結局物理攻撃じゃん?

 魔法にしても火とか水とか雷とか、ある意味物理攻撃じゃん?

 だったら運で当たらないと思う」


神にも勝てるってのは、最低一撃でも当てないとダメ。

その“当てる”ってのが難しいと思うんだよね。


「じゃあじゃあ次! おっさんが活躍」

「…………何の意味が?」

「さあ? 流行ってるのよ、おっさんが活躍するのが」

「ただ単に、読者におっさんが増えてきたから共感出来るように、そうしただけでは?」

「私は逆に、おっさんって日本では下に見られるから、そういう立場の人が活躍するって良い、って意味だと思うけど」

「どっちでも良いよ。ただ、そのおっさんを俺に当ててどうすんの?」

「一応強い設定です」

「多分速攻で倒すよ?」

「何で?」

「え? おっさんが向かってきたらイヤじゃん」

「……同族嫌悪?」

「……おい、問題発言だぞ?! 20代後半はオッサンじゃねぇ!!」

「じゃあ何で?」

「いや、誰でもオッサンが向かってきたらイヤだろ。

 これが若い綺麗な女の子なら違うだろうけどさ」

「…………イヤラシイ」

「何でだよ! ナグラさんでも同じだろ?!

 女の子が向かってくるのと、おっさんが向かってくる。どっちが良いって話じゃないか」

「そのおっさんがイケメンなら考えるわね」

「……人の事、言えないじゃないか」


誰でもおっさんが向かってきたら、イヤだと思う。


「じゃあ、後は……モフモフ、幼女、最強の軍師、状態異常耐性、暗殺者、セーブポイントまで戻る、ってのもあるけど」

「モフモフはヤバいな。つい近づきそう。

 幼女はどうだろう? 油断はするかも。

 軍師? 搦め手とか得意とか? こっちにはヒヨが居るさ!

 状態異常耐性? 毒も効かないって事?

 暗殺者? 今までも居たかもしれないね。来てないから知らないけど。

 セーブポイントに戻るって何?」

「セーブポイントに戻るってのは、死んだらセーブポイントまで戻れるの。

 時間も戻ってるから、前回と同じ手は対策が出来るのよ。

 勝つまで繰り返せるって仕組みね」

「なるほど。なら殺さないさ。捕まえて幽閉だね」

「でもその能力を持っているって、福田さんは知らないのよ?」

「そもそも、俺、殺さないし。基本的に捕まえるし」

「じゃあ、死ななくても、自分の意志で戻れるって事で。

 最悪、自殺でも戻れるって事で」

「え~~~~と、結局どれにも当てはまるんだけど」

「何?」


前にも話したと思うんだけどさ。


「俺に利がない相手とは会わなくなると思う。つまり会うという前提が狂う」

「出会わないから負けないって事?」

「そう。万が一出会うようになったとしたら前に言ったように、その人病気で死ぬかもよ?」

「それがあったか~。それを突破する方法を考えないとダメね」

「考えなくて良いから!」


ぶっちゃけ、俺の運を突破出来るなら、俺になんか簡単に勝てると思う。

多分最弱だし。

特化してるの、運だけだもん。


「もし突破出来たらどうする?」

「それは最悪のパターンだけど。そうなったら……」

「そうなったら?」

「権力に頼る!

 各国の王様に頼んで保護して貰う! 神様にも頼んで保護して貰う!

 ついでに相手は王様や神様に頼んで指名手配して貰う!

 逮捕されるか世界中から何も売ってもらえなくなって餓死するまで待つ!」

「主人公らしくない発言デター!」


いや、現状ならそれが確実でしょ。

自分でどうにかする? バカのやる事だよ。

努力して逃げ回り、友情を使って各国の王様に助けてもらい、最終的に勝利する。

ほら、少年誌の定番じゃん。努力・友情・勝利。主人公っぽくない?

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