配置
たっぷり2時間お楽しみ頂いた。
1時間番組なのに、何で2時間かって?
素直に裁きを受けるバージョンと「かくなる上は!」と抵抗するバージョンの2本立てだからです。
その結果、皆がノリ気になってしまいました。
まぁ、使徒とバレないように変装して行くので、黄門様でも良いんだけどさ。
大問題が発生してしまった。
「ミミはね! 弥七する!」
これがその問題。
いや~、ミミちゃんに弥七は無理でしょ。
出来れば八兵衛でお願いしたい。
それは皆も思ってたようで、誰もがどうしよう?って顔になってる。
ここは父親であるカンダさんからビシっと言ってもらおう。
「ミミは八兵衛が良いんじゃないかな?」
「八兵衛はヤ! 弥七が良いの! お父さんが八兵衛やって!」
「うん、判った」
カンダーーーーっ!!
何了承しちゃってんの?!
こんな時に親バカだすな!!
俺のプランでは、俺がまぁ黄門様で、カンダさんとキジマさんでカクさんスケさん。
ナグラさんが弥七でコタニさんがお銀、ミミちゃんが八兵衛、となるだろうと。
それが最初から大幅に変更ですよ。
誰かこの流れを止めてくれ!
そうだ、一番詳しいナグラさん!
ん? 何をしてるの?
あ~、折り紙で風車を作ってるのね。それをミミちゃんにあげる、と。
優しいねぇ……じゃねぇ!! 肯定するんじゃない!
このままではダメだ。
どうにかしないと。
そ、そうだ! こうなったら!
「ミミちゃんは弥七が良いのかい?」
「何で?」
「ミミちゃんには御老公様をして貰いたかったんだけどなぁ」
「え~、お爺ちゃんでしょう?」
「ミミちゃんが登場して、全員がひれ伏して、ははーっってなる。
どうだい、憧れない? 本当なら俺の役だと思うけど、ミミちゃんに代わってあげるよ」
「う~ん……うん、良いよ。弥七、頑張ってね!」
「ありがとう!」
これで危険は回避された。
だが、混迷を極めたとも言える。
御老公様=ミミちゃん
八兵衛=カンダさん
カクスケ=??
弥七=俺
お銀=??
何だコレ。
こうなったらカクスケはナグラさんとキジマさんか……。
「じゃあ私がお銀をやる!」
「ナグラさん?! 何言ってるの?!」
「あっ、お色気シーンは無しだからね?」
「そういう事じゃない!」
結果、こうなった。
御老公様=ミミちゃん
八兵衛=カンダさん
カクスケ=キジマさん・コタニさん
弥七=俺
お銀=ナグラさん
コタニさんは無手では戦えないんだけど……。
なんという能力の無駄遣い!!
「役は決まりましたけど、少し気になってる事があります」
キジマさんからの質問だ。
役なんかどうでも良いんだろうな。
「何が気になるの?」
「領主が不正をして民が苦しんでいるのであれば、神社にお願いすると思うのです。
そのようなのは来ていますか?」
「そう言えば来てないな。担当の人からも聞いてないし」
「何処の国か知りませんが、そうなると担当の者もグルか、神社に入る事を禁止しているかもしれません」
確かに。
お願いするだけで通達が来るという簡単なシステムだ。
通達が一件も無いってのはおかしいな。
「じゃあ、まずは神社を調べよう」
早速移動しようとしたらミミちゃんに止められた。
「弥七は別行動でしょ!」
……詳しいじゃないか。
確かにそうだけどさ。そこまで徹底しなくて良くない?




